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《ファーム本拠地球場&練習場を新設》オリックス、神戸から大阪へファーム移転でどうなる?


 今シーズンのファームは全日程が終了。あとは「みやざきフェニックス・リーグ2016」や秋季キャンプを残すのみとなった。

 今年は、ソフトバンクのファーム本拠地・タマスタ筑後の充実した施設が話題になった。来シーズン話題となると思われるのが、オリックスの新しいファーム施設だろう。

神戸から舞洲への移転


 昨年の12月、オリックスは練習拠点とファーム本拠地球場を、神戸から大阪の舞洲(まいしま)へと移転することを発表した。既存の舞洲球場に加え、サブ球場、室内練習場、クラブハウスなどを新たに建設する計画だ。

 舞洲とは大阪市此花区にある人工島で、大阪市が2008年のオリンピック開催を目指した「大阪オリンピック構想」で、メイン会場となる予定だった場所だ。現在は、野球場、体育館、テニスコート、オートキャンプ場などの施設がある。また、夏には都市型音楽フェス「サマーソニック」の大阪会場としても活用されている。


移転のメリット


 オリックスの練習拠点が舞洲に移転することのメリットは、京セラドームと近くなることだろう。神戸サブ球場から京セラドームまでは車で約1時間かかるが、舞洲球場からだと車で約15分しかかからない。

 そのため昼にファームの試合に出場したあと、京セラドームのナイトゲームに出場するのも容易になる。また京セラドームのナイトゲーム終了後に、寮に帰るのも楽になり、選手の負担は軽くなるだろう。


舞洲プロジェクト始動


 この舞洲には、サッカー・Jリーグのセレッソ大阪の練習拠点があり、またバスケットボール・Bリーグの大阪エヴェッサの本拠地アリーナがある。オリックスの移転により、3つのプロスポーツチームが、同じ地域を拠点とすることになる。

 そこで大阪市と3チームが連携して、スポーツ振興や地域活性化に取り組む「舞洲プロジェクト」が来春より始まることとなった。舞洲エリアのイベント情報の発信や、3チーム共通ポイントを付与しグッズと交換するなどのアイデアがあるらしい。

 野球、サッカー、バスケットボールの連携はスポーツファンにとっても楽しみだ。選手にとってもお互いの競技やトレーニング方法などで刺激になる部分もあるのではないだろうか。

Bリーグのアリーナに響き渡る応援歌「SKY」


 筆者は、今年から始まったBリーグの大阪エヴェッサの試合を、舞洲に観戦に行ってみた。大阪エヴェッサの本拠地、府民共済SUPERアリーナのすぐ隣には、オリックスが建設中のサブグラウンド、室内練習場、選手寮らしきものが見え、いやでも来季への期待が高まる。

 さて、大阪エヴェッサの試合前、MCのあいさつの時に、オリックスの応援歌「SKY」がBGMで流されたのだ。これには驚いた。まさかここで「SKY」を聞けるとは…。これも舞洲プロジェクトの一環なのだろうか?


ネックは交通アクセス


 舞洲のネックは交通アクセスの悪さだ。舞洲の北側までは、JRゆめ咲線桜島駅からバスで15分、南側までも地下鉄中央線コスモスクエア駅からバスで15分ほどかかる。バスの本数が少ないので、帰りはどうしても長い行列ができてしまう。

 大阪エヴェッサでは、試合後にファンクラブのメンバーを対象に無料貸切バスを用意していた。これならば、帰りの混雑が解消される。今後このような措置が広がっていくと、観客も来やすくなるだろう。


戦力の底上げとなるか


 今季のオリックスのファームは、2年連続のウエスタン・リーグ最下位に終わった。来季は、舞洲移転で注目されるので、もう少しは勝利にこだわってほしい。そして舞洲育ちの選手が1軍に上がり、活躍してチームの戦力の底上げになることを期待する。


文=矢上豊(やがみ・ゆたか)
大阪在住の山本昌世代。初めてのプロ野球観戦は、今はなき大阪球場での南海対阪急戦と、生粋の関西パ・リーグ党。以来、阪急、オリックス一筋の熱狂的ファン。プロ野球のみならず、関西の大学、社会人などのアマチュア野球も年間を通じて観戦中。

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