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宮崎の有望選手、大会展望

7月5日〜21日(サンマリンスタジアム宮崎ほか)

左右看板の日南学園中心に進む宮崎の夏
昨夏全国準Vの延岡学園の逆襲にも期待


投手編

▲横川楓薫(日南学園)


日南学園を追う右の好投手たち

日南学園の誇る左右両看板が、さすがのパフォーマンスを発揮している。左の横川楓薫は、最速で139キロに達するストレートのキレが一級品。右打者のヒザ元へ鋭く突き刺してくるクロスファイアーも精度を上げており、エースらしい風格を備えてきた。右の柳悠誠は、春の九州大会で140キロを記録。ストレート時に見せる腕の振りの強さも爽快だ。

 他の右腕投手も黙ってはいない。栗山達平(宮崎日大)の好調時は、182センチ88キロという恵まれたスペックを存分に生かしたストレートが重く速いため、攻略は難しい。文字通りの本格派タイプだけに、力で圧倒する攻めの投球を期待したい。

 境田恭太郎(宮崎南)は、ストレートが速い。最速は143キロだが、130キロ台前半から中盤でも相手打者にジャストミートを許さない。それだけ球の回転数が高いということだろう。非常に伸びを感じるストレートだ。

 昨年の甲子園でも投げた井手一朗(延岡学園)は、右横手から威力に満ちたストレートを投げ込んでくる実戦派投手。変化球全般の精度と制球力が向上してくれば、経験値も高いだけにまだまだ伸びてくるはずだ。

 伊達智紀(佐土原)は、75キロの体重を浴びせるようにして投げてくる右の本格派。右腕が大きく遅れて出てくるために球持ちが長く、打者はタイミングを合わせることに四苦八苦している。

 2年生では変則左腕の巣山良太(鵬翔)が、いい味を出している。ぎこちなさそうなスリークオーターからシンカーやカーブを織り交ぜて相手打者を幻惑する投球を身上とするが、ストレートも130キロ台中盤となかなかの力強さがあるからやっかいだ。

打者編

▲西岡アイバン(日章学園)


上位校に集中する強打者たち

  萩原聖翔(日南学園)は、しっかりとした軸回転ですさまじい打球を広角に打ち分ける強打者で、捕手としても二塁送球が1秒96と、高校生では上位レベルにあるといっていい。日南学園からは萩原以外にも抜群の長打力を誇る田久見大地や、卓越したバットコントロールの前田智也の名前も挙げておかねばならない。

一発の魅力という点では、宮崎日大が誇る左右の大砲も負けてはいない。高校通算では、右の西林輝一が26本で、左の安田寿明が13本。ともに飛距離を最大の持ち味としている。広いサンマリンスタジアムでも果敢に“狙っていく”フルスイングは、身震いするほどの迫力だ。

日章学園の野手では西岡アイバンと馬登大貴か。西岡は相手投手の左右に関係なく、広角に長打を放つ技術力の高さが光り、馬登は165センチと小柄ながらも的確にミートし、時にサクを越えるほどの長打を放つパンチ力が魅力。

 昨年夏の甲子園準優勝校、延岡学園も打のタレントにはこと欠かない。中でも春以降に目覚ましい打棒を発揮しているのが、左打者の原辰徳だ。圧倒的なスイング力があり、低いライナー性の打球は、速さの点で群を抜く。また、昨年の甲子園でも活躍した薄田凌、渡会晃大らの勝負強さも依然として健在だ。

大会展望
秋春連覇の日南学園がリード


秋春と連覇している日南学園が一歩リードしている。萩原、横川、田久見らの3年生、前田、川原啓哉らの2年生は、それぞれ1年生大会で優勝していることからも、両年代を合わせた総合力で宮崎県内最強と言い切っていいだろう。これを追うのがタレント豊富な宮崎日大、日章学園などの私学勢であり、投手力を持った公立勢だ。しかし、有力視されたチームが早々に姿を消し、昨年の延岡学園のように無印のチームが一気に抜け出してしまうのも宮崎の夏の風物詩だが……。


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