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メジャー移籍濃厚のマエケン!黒田博樹と前田健太はどっちがすごいのか?

 ついにメジャー挑戦が実現。11月24日、広島東洋カープの前田健太が、球団との話し合いのなかで、来シーズンからのメジャー移籍を直訴した。

 それを受け11月29日、広島球団はポスティングによるメジャー移籍を容認。2013年オフから訴え続け、2度目の沢村賞受賞でその期が熟した今、メジャーリーガー・前田健太の誕生が濃厚となった。


QS率89%! 抜群の安定感を誇る日本のエース・前田健太


 日本球界のエース・前田健太。一部報道では、メジャーでは先発2、3番手と、評価されているようだ。同じ広島には、メジャー実績のある黒田博樹がいる。

 その黒田と前田を見比べることで、前田のメジャーでの未来が見えてくるかもしれない。

《今年の成績》
前田健太
29試合/206.1イニング/15勝8敗/防御率2.09/175奪三振

黒田博樹
26試合/169.1イニング/11勝8敗/防御率2.55/106奪三振

 メジャーでもローテーション投手として評価されていた黒田。40歳でありながら、今季もローテーションを守り2ケタ勝利を挙げたのは面目躍如と言えるだろう。

 その黒田に対して前田は、リーグ最多勝、沢村賞を獲得。防御率もリーグ4位と完璧と言って良いほどの内容だった。

 特筆すべきは、その投球内容だ。前田は好投手を表す指標の1つQS率が89.66%と、12球団の投手の中で断トツの1位なのだ。その安定感は、7位の76.92%の黒田と比べても一段上と見て相違ないだろう。
※QS(クオリティスタート)=先発投手が6イニング以上を投げ、かつ3自責点以内に抑えた時に記録される指標

 黒田より、40イニング多く投げている点も貢献度は高く、元メジャーローテーション投手・黒田より高い数字を記録したという事実は、メジャーで活躍できる要素の1つと考えても良いように思える。


2度の沢村賞、ノーヒットノーラン、球史に名を残すタイトルホルダー


 しかし、これはあくまでも今年40歳を迎えた黒田との比較に過ぎない。では、通算成績で比べたらどうだろう?

前田健太(NPB8年)
217試/1509.2イニング/97勝67敗/防御率2.39/1233奪三振

黒田博樹(NPB12年)
297試合/1864イニング/114勝97敗/防御率3.59/1353奪三振

 年数、球場、相手打者の差はあるものの、前田の方が優秀といえる数字を残している。特に防御率は秀逸で、3年目以降6年連続で2点台を記録するなど、その安定感は歴代でもトップレベルである。

また、沢村賞を2回、2012年にはノーヒットノーランを達成するなど球史に残る記録を打ち立てた実績も光る。

 このように数字面では前田が黒田を上回っているのは明白。すなわち実績だけで見れば、黒田以上の結果が望めると予測ができる。


この1球で終わってもいい覚悟


 しかし、実績だけなら黒田以上の投手が数多くメジャーに挑戦してきた。それらの中に置いても黒田が日本人トップクラスの先発投手となり得たのはなぜだろう?

 黒田がメジャーで成功をおさめた理由の1つに挙げられるのは、その精神だ。日本流に固執することなくメジャーのやり方を受け入れ、投球スタイルを変える柔軟性。常に最後の1球になっても構わないという覚悟。それらの精神面の強さが、黒田をメジャー有数の先発投手とさせたのだ。

 今シーズンの前田は何度かマウンド上で苛立つ場面、腰を気にする仕草を見せていた。そういう精神面の弱さが黒田に劣る部分であると考える。

 精神面での課題はあると言っても、実績面では申し分ない前田。入団以来大きなケガのない強靭な肉体もメジャーで通用する大きな武器となるだろう。

 来季、メジャーの舞台で躍動する前田健太がいることを信じたい。


文=井上智博(いのうえ・ともひろ)

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