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岸孝之(西武)のノーヒッターに、ヤクルトの新マスコット登場!そして東大の新記録…プロもアマも話題たっぷりのGWを振り返ります!

 『今週の野球みどころランキング』は、5月上旬に注目度の高まっている野球関連の話題について紹介していきます。
 最後には今後の簡単な野球界のスケジュールを添えていますので、重要事項はチェックしてください!

京都大会でNTT西日本が優勝し、日本選手権出場権獲得
―――社会人野球

 4月28日からは『第65回JABA京都大会』がわかさスタジアム京都を中心に行われ、決勝戦でトヨタ自動車を相手に6投手をつぎ込んで、7-6と競り勝ったNTT西日本が優勝。日本選手権出場を決めた。最高殊勲選手には吉川侑輝(NTT西日本)が選ばれた。

 5月2日からは『第67回JABAベーブルース杯』が岐阜県の長良川球場を中心に行われ、決勝は中日ドラゴンズと東邦ガスの対戦となった。中盤に試合をひっくり返した東邦ガスが初優勝を飾った。 最高殊勲選手には新村太(東邦ガス)が選ばれた。

 5月7日から『第67回JABA九州大会』(開催県:長崎県)、8日からは『第45回JABA東北大会』(開催県:宮城県)が開催される。

四国大会は明徳義塾高が制す、関東大会は5月17日から
―――高校野球

 四国大会が5月3日から3日間、高知県で行われ、三本松高(香川1位)、大手前高松高(香川2位)、池田高(徳島1位)、鳴門渦潮高(徳島2位)、西条高(愛媛1位)、今治西高(愛媛2位)、明徳義塾高(高知1位)、高知高(高知2位)の8校が出場した。

 決勝は今春センバツで8強の明徳義塾高と鳴門渦潮高の対戦となり、明徳義塾高がエースで4番の岸潤一郎の投打に渡る活躍で鳴門渦潮高を5-2で破り、2年ぶり9回目の優勝を果たした。

 5月17日からは関東大会がはじまる。開催県で4校の枠がある神奈川県からは横浜高、向上高、慶應義塾高、東海大相模高の4校が出場を決めた。また、他県からは各2校ずつが出場(栃木県はセンバツ4強の佐野日大高も推薦出場し3校出場)する代表校が続々と決まった。

 茨城県は昨年に続き常総学院高と霞ヶ浦高、群馬県は樹徳高と桐生第一高、栃木県は作新学院高と矢板中央高に加えセンバツ4強で推薦出場の佐野日大高、埼玉県は浦和学院高と聖望学園高、東京都が成立学園高と関東一高、千葉県が東海大浦安高と専大松戸高、山梨県が山梨学院大付高と甲府工高と全出場校が決まった。

▲千葉県春季大会決勝で東海大浦安を完封した金子直登(専大松戸高)

亜細亜大が駒大に連勝し6連覇へ前進、奈良学園大が全国切符獲得、東大は72連敗……
―――大学野球

 東都大学リーグは戦後史上初の6連覇を目指す亜細亜大と25季ぶりの優勝を目指す駒澤大の首位攻防戦が4月29日から行われた。

 1回戦は、2回に枡澤玲(亜細亜大)が先制本塁打を放ち、今永昇太(駒澤大)の連続無失点記録を「33」でストップさせる。亜細亜大の先発・山?康晃も本調子ではなく、5回に一挙4点を失い駒澤大に逆転されるも、今永に8回まで148球を使わせる粘りを見せ、降板に追い込むと、9回から代わった駒澤大の2番手で登板した片山雄貴を攻め、2点を奪い逆転。5-4で先勝した。

 2回戦は亜細亜大が北村祥治の決勝スクイズに加え、遠藤雅洋の3ランでダメ押し。亜細亜大が連勝で3点目の勝ち点を獲得し、優勝争いから一歩抜け出した。

 東京六大学リーグでは、東京大が20日の慶應義塾大戦で大学野球ワーストタイ記録に並ぶ「70連敗」を喫した。連敗ストップをかけて迎えた5月3日、4日の早稲田大戦。だが、0-11、0-14と大敗で連敗。これで記録を更新する72連敗となってしまった。

 もう1カードの明治大vs法政大は最後までもつれた。両校ともに1カードずつ勝ち点を落としており、1勝1敗で迎えた、まさに負けられない一戦となった3回戦は、明治大が4番・植田弘樹の活躍などで4-3と逆転勝ちし、優勝戦線に生き残った。

 各地のリーグ戦も中盤戦を迎え、優勝争いが激しくなっている。千葉県大学リーグでは昨年春季・秋季ともに優勝を逃した国際武道大が、プロ注目の右腕・小林慶祐を擁する東京情報大を連勝で破り、勝率差ながら首位浮上。2012年秋以来の全国大会出場へ奮闘している。

 また近畿学生リーグでは奈良学園大が大阪市立大に勝ち点を落とすなど苦しんだが、最終的には5連覇を達成。今春、奈良産業大から改称した新校名で初の全国大会出場となった。

田中の修正能力にイチローが…、岩隈が復帰登板
―――MLB

 ヤンキースの田中将大が3日のレイズ戦に先発し、7回を投げ被安打8と苦しみながらも3失点にまとめ、開幕から無傷の4勝目。

 この修正能力には同僚のイチローも「自分を信じる一方で、窮地でもパニックにならない」と感心。そのイチローも「8番・右翼」で先発出場し、2本の二塁打を放つなど田中を援護。ベンチスタートも多い今季だが、5月6日現在で打率.373と好調をキープしている。

 一方で、同じくヤンキースの黒田博樹は本調子とはいかず。1日のマリナーズ戦は6回7安打4失点で今季3敗目を喫し、防御率も5.14と苦しんでいる。

 レンジャーズのダルビッシュ有は4日のエンゼルス戦に先発。6回1/3を投げ7安打3失点で今季2勝目を挙げた。

 また昨年のオールスターゲームに、ダルビッシュとともに選出されたマリナーズの岩隈久志が、右手中指を痛めて故障者リスト入りしていたが、4日のアストロズ戦で今季初登板。この復帰戦で6回2/3を投げ、6安打4失点だったが、チームに助けられ、9-8で勝利し、今季初勝利となった。


 レッドソックスのクローザー・上原浩治は1日のレイズ戦のダブルヘッダー2試合目、同点で迎えた9回に登板。しかし、エスコバルに手痛い一発を浴び、今季初黒星を喫した。しかし、3日のアスレチックス戦ではセーブを記録し、後に引きずるものではなかった。

 メッツの松坂大輔は、慣れない中継ぎながらもロングリリーフ、ショートリリーフに奮闘している。しかし、5日のマーリンズ戦では、1死も奪えずに、同点を招くきっかけを作ってしまった。ちなみに、この試合でサヨナラヒットを打ったのは昨季、楽天で活躍したマギー(マーリンズ)だった。

西武・岸がノーヒットノーラン達成! 好調・広島16年ぶりに……、燕太郎が突然の引退
―――NPB

 西武の岸孝之が5月2日のロッテ戦で先発すると、初回に許した四球のみのノーヒットノーランを達成。プロ野球史上78人目の快挙を達成した。プロ野球でのノーヒットノーランは昨年6月の中日・山井大介以来。西武としては前監督(現シニアディレクター)の渡辺久信氏が1996年6月に達成して以来となった。

▲岸孝之(西武)


 セ・リーグは広島が首位をキープ。4日にはエース・前田健太の好投でDeNAに5-2と快勝し、16年ぶりに20勝1番乗りを果たした。投打が噛み合っており、新人投手の大瀬良大地が1日の阪神戦でプロ初完投を果たすなど、若手の躍進も著しい。

 一方、パ・リーグではオリックスが4連敗で首位陥落。だが5日のロッテ戦を2-1で競り勝って連敗を止めると、これでリーグ最速で20勝に到達。1位・ソフトバンクとはゲーム差なしのデッドヒートを繰り広げている。

 不安定な投球で2軍降格となった楽天の松井裕樹が、5日の日本ハム戦でイースタン・リーグ初先発。6回を投げて4安打1失点に抑えた。三振も9個奪い、制球難を露呈した1軍の試合とは異なり無四球にまとめてみせた。

 ゴールデンウィークということで各地の球場で多くの観客、特に子どもたちの来場で賑わった。
 そんな中、ヤクルトのマスコットで、兄貴分のつば九郎、姉貴分のつばみとともに人気を博していた燕太郎(えんたろう)が4日の5回終了後、突如引退を発表。驚きの中、「燕太郎」コールが球場内から巻き起こった。

 翌5日の試合前には「サヨナラ燕太郎イベント」を開催し、最後のサイン会や写真撮影会を行った。また同日の5回終了後には新マスコットの画像が発表された。5日から23日まで球団公式サイトで愛称を募集している。


■プロフィール
文=高木遊(たかぎ・ゆう)/1988年、東京都出身。幼い頃よりスポーツ観戦に勤しみ、東洋大学社会学部卒業後、スポーツライターとして活動を開始。昨年は東都大学野球春・秋1部全試合を取材。大学野球を中心に、アイスホッケー、ラグビー、ボクシングなども取材領域とする。高木遊の『熱闘通信』随時更新中(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/buaka/)twitter(@you_the_ballad)


【春のプロ・アマ野球スケジュール】

高校野球春季大会日程

4月19日〜6日間 九州大会 優勝:沖縄尚学高
5月3日〜3日間  四国大会 優勝:明徳義塾高

5月17日〜5日間 関東大会 @横浜スタジアムほか
5月23日〜3日間 東海大会 @小牧市民球場ほか

5月24日〜4日間 近畿大会 @わかさスタジアム京都
5月26日〜7日間 北海道大会@札幌円山球場

5月31日〜3日間 中国大会 @みよし運動公園野球場

6月5日〜5日間  東北大会 @秋田県立野球場「こまちスタジアム」ほか
6月7日〜4日間  北信越大会@富山市民球場アルペンスタジアムほか

春季大学野球リーグ戦日程

5月19日〜 九州地区大学野球トーナメント開幕
※上記以外のリーグ戦は開幕している。

6月10日〜6日間 全日本大学野球選手権

社会人野球日程

5月7日〜5日間 JABA九州大会 @長崎県営野球場「ビッグNスタジアム」、長崎市営かきどまり野球場
5月8日〜4日間 JABA東北大会 @仙台市民球場ほか
6月23日〜4日間 JABA北海道大会 @札幌円山球場ほか

7月18日〜12日間 都市対抗野球


☆プロ野球スケジュール情報★
5月20日〜6月22日 セ・パ交流戦

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