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高校球児トッププロスペクトその2〜小野郁、佐野皓大、高濱祐仁、淺間大基、?原樹、清水優心

小野 郁 おの ふみや


西日本短大付(福岡)3年
投手・176cm70kg・右投右打

才色兼備の二刀流スター候補生

 投げて、打って、おまけにマスクもいい。最速ばかりが騒がれる昨今、常時の球速帯が速いところもこの投手のセールスポイントで、相手の目線を意識して緩急をつける、したたかさも秀逸だ。冬には下半身強化に重点を置いたことによって、昨秋まではアーム気味だった腕の振りにしなりが出てきて、球持ちがよくなった。投げない時は4番センターで出場し、5月のNHK旗では赤丸急上昇中である田川の秋山遼太郎から逆転の高校通算24号弾をマーク。投手か、野手か、はたまた二刀流か。とにかくプロ注目のスター候補生であることは間違いない。


小野伝説!

 春の九州大会。地元女子高生2人が打席に向かう小野を見て「ねぇあの背番号1の人カッコよくない?」。そんな時に限ってホームラン。「キャー」。うん、確かにカッコいい。


佐野 皓大 さの こうだい

大分(大分)3年
投手・182p70s・右投右打

誰にもマネできないストレートの持ち主

 最大の魅力、いや「絶対無二」の魅力といっていいだろう。佐野のストレートのことだ。とにかく最速150キロの数値だけにとらわれてはいけない。小さめのテークバックながら、ボールを長く持てる。ボールがべったりと手に引っ付いたように、打者に近いポイントでリリースできる。そこから140キロ中盤のストレートが叩き込まれてくるのだから相手打者はたまったものではない。逆に変化球を投じる際には完全に腕が振れず、勝負をかけたスライダーがことごとく抜けてしまう。いずれにせよ、ストレートだけなら全国屈指。将来性は底知れない。


佐野伝説!

 春の九州大会、東福岡戦の9回に演じた最速への挑戦。それまで130キロ台後半で推移していたが、突如として渾身の力で投げ始める。そして九州最速150キロを叩き出した。


高濱 祐仁 たかはま ゆうと

横浜(神奈川)3年
遊撃手・182cm80kg・右投右打

貪欲に高みを目指す長距離砲

 高校通算27本塁打を放っている右の長距離砲。中学時代に日本一、高濱卓也(ロッテ)の弟ということもあり、入学時から高い注目を集めていた。その注目度合から見ると、本人も首脳陣も「こんなものではない」という気持ちが強いはず。ベルト付近のストレートに強く、一発もあるが、外の出し入れや緩急に対してはもろい。今春、県大会4回戦から関東大会1回戦まで15打数6安打。慶應義塾戦でのレフトへのホームランを除くと、ヒットすべてがセンター前。ホームランを打ちたい欲と、ミートに徹するチーム打撃の狭間で揺れている印象あり。


高濱伝説!

 2年夏県大会準々決勝、桐光学園・松井裕樹(楽天)から同点ソロ。アウトハイに浮いたチェンジアップを、横浜スタジアムのバックスクリーンに放り込む。圧巻の一発!


淺間 大基 あさま だいき

横浜(神奈川)3年
中堅手・183cm73kg・右投左打

打力と走力で魅せるスター候補

 先輩・荒波翔(DeNA)を彷彿とさせる、肩と足に優れたアスリート型の外野手。試合前のシートノックを見ているだけで、ワクワクする。肩が強いだけでなく、そのコントロールが抜群。ぜひ、ノックから観戦を。足は1年春からノーサインで三盗を決めるなど、スタートの感覚に優れる。打は今春の関東大会初戦で、アウトハイのストレートをレフトオーバーの二塁打。逆方向への外野越えは初めて見たかもしれない。冬の間、「逆方向への強い当たり」をテーマに打ち込んできた成果が出た形に。ヒットゾーンが広がりつつある。


淺間伝説!

 2年夏の甲子園2回戦、対前橋育英。6点ビハインドの8回裏にノーサインで二盗、三盗を決めて、チームを鼓舞。型にはまらず、「本能」でプレーできるのも魅力のひとつ。


?原 樹 くわはら たつき

常葉学園菊川(静岡)3年
遊撃手・182cm73kg・右投左打

大舞台でこそ力を増す強打者

 東海地区屈指のスラッガー。2年春、センバツでバックスクリーンへの本塁打に始まり、夏は右中間へ豪快な一発。天性のしなやかなスイングと大舞台になればなるほど力を発揮する物怖じしない性格にプロのスカウトも注視した。また、セカンドの守備でもアクロバチックな動きで味方のピンチを救った。2年秋以降、相手マークが厳しくなる中でもコンスタントに長打を連発。通算本塁打は20本(5月中旬現在)だが、左中間方向への打球が増えて幅が広がった印象だ。あとはショートに転向した守備の精度がどこまでアップするのか注目したい。


?原伝説!

 昨夏の県大会。セカンドを守っていた?原は無死一塁の場面で一、二塁間の深い打球に長い脚を存分に使って追いつき、回転して二塁送球というスーパープレーを見せた


清水 優心 しみず ゆうし

九州国際大付(福岡)3年
捕手・185p88s・右投右打

驚愕の飛距離を誇る超弩級の大砲

 「強肩強打」の常套句で語られる清水だが、何より目を引くのが圧倒的な打球の飛距離である。昨年秋の飯塚戦で、北九州市民球場の左翼席場外に放った一打は、高校野球ではお目にかかることのできない衝撃の最長不倒距離だった。逆方向にも叩き込める力があり、長打力だけなら今年の高校生の中でも3本の指に入ってくるのではないか。捕手としては二塁送球2秒を切る肩の強さが注目されがちだが、最上級生になってからは投手の良さを最大限に引き出すリードがひと皮むけた感もある。「打てる捕手」として全球団が注目する逸材だ。


清水伝説!

 昨秋4回戦で飯塚と対戦した際、清水は全イニングで投球練習後の二塁送球が2秒を切った。度肝を奪われている矢先、打席で推定150メートルの超特大弾を放つ。規格外の凄みを感じた。

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