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【高校野球最前線】二刀流・佐々木朗希(大船渡)と「セナ」の名を継ぐ仙台育英の1年生左腕が対決

文=森田真悟

【高校野球最前線】二刀流・佐々木朗希(大船渡)と「セナ」の名を継ぐ仙台育英の1年生左腕が対決
 春季大会が行われていることもあり、新しい情報が次々と飛び出してくる高校野球。近年はとくにインターネットおかげ“球児の今”をほぼリアルタイムで知ることができるので便利なことこの上ない。

 とはいえ情報量が多すぎると、何から読めばいいのかわからなくなるのも事実。この「高校野球最前線」では、数多のニュースからとくに気になるものをピックアップしていく。

怪物か神の子か


 高校野球史上最速の163キロをマークしたことで話題を独り占めしている大船渡(岩手)の佐々木朗希。一挙手一投足を見逃すまいと日米のスカウトが張りついているが、今度は打者としても魅せた。「4番・投手」で出場した仙台育英(宮城)との練習試合で、初回にバックスクリーンへ130メートル弾(推定飛距離)を叩き込んだのだ。

 こうなると「二刀流」と色めき立ちつが、本人は至って冷静。投げては3回2/3で2失点を喫したが、スピードだけに頼るのではなく、変化球中心に野手としっかり連係を取りながら相手を打ち取る投球を披露した。

 どんどん新しい引き出しを増やしていく“令和の怪物”。さらに進化して新時代の“神の子”になるかもしれない。

次々と現れる新星


 佐々木フィーバーの陰に隠れてしまった格好だが、この大船渡対仙台育英の一戦には注目の1年生左腕が登板していた。仙台育英の笹倉世凪だ。

 系列校の仙台育英学園秀光中等教育学校の出身で、中学時代には軟式ながら最速147キロを計測。高知中時代に同じく軟式で150キロを記録した高知高(高知)の右腕・森木大智としのぎを削った逸材だ。

 この練習試合では佐々木にバックスクリーンに打ち込まれ、引き立て役になってしまったが、打者としてはチーム初安打となる中前打をマーク。しっかりと反撃してみせた。

 なお笹倉の「世凪」は「せな」と読む。2015年夏に仙台育英を甲子園準優勝に導いたエース・佐藤世那(元オリックス)と同じ読み方。ここにも因縁を感じる。東北地区を代表する大エースになれるか、楽しみにしたい。

 東北地区だけを見ても、この夏で佐々木が引退しても、あとに続く新星が育とうとしている。高校野球の未来は明るいと感じることができた。

東海大浦安のキーマンは新監督


 近年、新たに就任した監督といえば今年のセンバツに出場した智辯和歌山の中谷仁監督が記憶に新しいが、西野真弘(オリックス)らを輩出した千葉の強豪・東海大浦安もこの春に新監督が就任。東海大相模から東海大と“東海大の王道”を歩んできた瀬戸康彦監督だ。

 瀬戸監督は大学卒業後にそのまま東海大のコーチになり、10年以上にわたって指導してきた経歴の持ち主。コーチとしての能力もさることながら、東海大相模の恩師・門馬敬治監督もが認める人柄のよさにも定評があり、初陣となった春季千葉県大会・地区予選1回戦には、リーグ戦の最中に東海大の安藤強監督が応援に駆けつけるなど、厚い人望の持ち主であることがうかがえる。

 そんな新監督に率いられた選手たちがどう成長するのか。初陣はしっかりと白星で飾ったが、今後、非常に気になるチームだ。

ほんのひと握りしかいない“与える側”の人間


 「天は二物を与えず」という言葉が当てはまらない人間がいる。野球界では言うまでもなく大谷翔平(エンゼルス)だが、大谷はもう天からなにかを与えられた存在を超えて、天から人々にさまざまな光を与えてくれる存在になっている。大谷自身が天ゆえに、二物も三物も持っているわけだ。

 高校時代の大谷の姿が重なると言われる佐々木が今後、大谷のような不世出な選手になれるかはわからないが、そんな高みを目指してほしい。その成長過程を追えるのは、高校野球ファンだけの特権。高校球児が怪物、そして神の子へと進化していく様を最後まで見届けたい。

文=森田真悟(もりた・しんご)

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