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日本新薬がLINEファンクラブを創設! 野球少年の未来を応援し、野球を通じて地域に貢献してゆく

文=勝田聡

日本新薬がLINEファンクラブを創設! 野球少年の未来を応援し、野球を通じて地域に貢献してゆく
 プロ野球は前半戦が終わり、勝負の後半戦へと向かう。高校野球では甲子園を目指す地方大会で熱戦が繰り広げられている。そして、社会人野球は都市対抗野球が開幕した。

 “野球の夏”が盛り上がるなか、社会人野球の強豪であり、元近鉄の吹石徳一氏が監督を務めていることでも知られる日本新薬(京都市)の硬式野球部が、90回目を迎える都市対抗野球の開幕を前に、大きなアクションを起こした。

 ファンを獲得するための新たな試みとして、LINEアカウントで公式ファンクラブを創設したのである。

 現在はプロ野球12球団と同じように多くの企業がファンクラブを創設している。しかし、LINEアカウントで、というのは聞いたことがない。創設の目的、背景にある思い、将来の展望をこのファンクラブを運営する日本新薬・広報部にうかがった。

日本新薬の硬式野球部を全国の野球ファンに知ってもらいたい


 まず、気になるのはファンクラブを創設したきっかけ。運営を務める広報部を直撃してみると、次のような答えが返ってきた。

「以前からファンクラブを立ち上げる構想はありました。そこで都市対抗野球90回大会への出場を前に、地元である京都はもちろん、全国の野球ファンに当社の野球部のファンになってもらおうと考えたんです。時間があれば、ぜひ球場にも足を運んでもらいたいです」

 答えは単純明快。全国の野球ファンへ向け、日本新薬の野球部を知ってもらいたい、ということである。ただファンクラブの会員になってもらうだけでなく、球場へ足を運ぶためのきっかけとなることも期待しているという。

 では、なぜLINEアカウントでのファンクラブを創設したのか。その気になる部分については、「対応できる人員に限りがあり、個人情報の管理も考えねばなりません。そういった状況で、まずは容易に登録できるLINEを選択しました」と教えてくれた。

 たしかに自前ですべてをまかなおうとすると、業務量は増えてしまうし、個人情報の取扱いに関する問題も出てくる。そういった面にくわえ、ユーザーが登録しやすいという観点からもLINEを選択したと言う。

 また、でLINE公式アカウントをファンクラブとして運用している社会人チームがなかったことも理由の一つとなっている。

 スマホを持っているユーザーの多くが利用しているであろうLINEでファンクラブを開設した理由はここにあった。“まずは始めること”、そして“会員が利用しやすい”ことが大事なのだ。

 さらに気になるのは配信内容。どのようなコンテンツがどのくらいの頻度で配信されるのか。

「公式戦の結果や案内、試合のハイライト動画、選手や吹石監督へのインタビュー、硬式野球部関連のイベント報告などを月に3本から10本ほど配信予定です。会員登録すると応援来場特典のページが取得でき、試合を見に来ていただければプレゼントを進呈いたします」

 球場まで応援にかけつけたときにプレゼントを貰えるのは嬉しい特典だ。

野球を通じて地域と野球振興に貢献し、子どもたちの夢を応援したい


 今回のファンクラブ創設の背景には、“子どもたちの未来”を見据え、野球を通じて地域に貢献したいという思いがあるという。

 現在、日本新薬では小学生、中学生、高校生を対象とした野球教室や指導会を地元の京都、工場のある神奈川県小田原市で毎年定期的に実施している。

「地域社会のスポーツ振興と野球技術の向上とともに、日本の未来を担う子どもたちの健やかな成長を応援したいとの思いから、毎年野球教室や指導会を行っております。今後も野球少年の夢や希望、情熱を応援する活動を続けていきたいですね」

 野球少年たちに夢や希望を与える存在となる。野球を通じての地域貢献、子どもの未来作りは、企業、そして野球チームの大きな役割なのだ。

「地域社会は企業の存立基盤です。“企業市民”という概念がありますが、日本新薬は京都に本社を構えるよき企業市民の役割の一つとして、地元の野球少年に夢と希望を与え、技術向上の一助になれればと思っています」

 その活動が地域貢献となり、京都の野球振興につながる。今回のファンクラブ創設を機に、勝敗の結果だけでなく、地域への貢献活動をより多くの人々が知り、日本新薬への理解と親近感を深めていくだろう。

 ファンクラブの会員が増えた後に実現したいこと、今後の理想を聞くと、こう答えてくれた。

「多くのファンの方に球場で一緒に応援していただき、硬式野球部員の士気を高められたら嬉しいです。そして、野球教室のみならず、野球を通した社会貢献活動をさらに押し広げて、人々に笑顔と感動をお届けする活動を行っていきます」

 地域に根づいた企業、そしてその企業の野球部だからこそできる貢献がある。日本中でこのような活動が広がっていくと、明るい未来が待っていることだろう。

ファンクラブの運営業務とは? 選手たちとの交流は?


 たとえプロ野球選手になれずとも、野球に関わる仕事をしたい。そう思う野球ファンは多いだろう。となると、ファンクラブを運営するスタッフの業務も気になるところだ。創設間もないなか手探りの状態ではあるが、業務内容・スケジュールの一環を教えてもらった。

「応援依頼メッセージの送信、都市対抗野球の応援風景、試合結果、ヒーローインタビューを配信できればと検討、準備を進めています。また、都市対抗野球が行われる東京ドームまで応援に来ていただいた会員の方には特典として、フェイスシールやシンヤくんサンバイザーを進呈いたします」
※シンヤくんは、フクロウをモチーフにした日本新薬のマスコットキャラクター

 また、選手や監督の野球以外の社内での日常、一般の社員との交流についても教えてくれた。

「野球部員はそれぞれ本社地区の各部門に所属して、午前中はデスクワークをしています。吹石監督には所属部門はないので、普段は一般の社員との交流は少ないです。ただ、都市対抗野球や社会人野球日本選手権の壮行会はアルコールも提供される場ですので、監督も選手も含めて一般の社員とざっくばらんに楽しく話しをして、交流しております」

 都市対抗野球や社会人野球日本選手権の壮行会は一同に介する場だけではなく、選手個々が所属する部門の多くで行われ、賑やかな食事の席となっているという。

 ファンクラブ創設がファンを獲得するためだけではなく、地域貢献や社会活動につながるものと考えられているのは意義深い。これから先、日本新薬硬式野球部のLINEファンクラブはどんな展開を見せてくれるのだろうか。野球少年の未来とともに注目していきたい。

■ファンクラブの登録方法
http://www.nippon-shinyaku.co.jp/bb_web/
上記ページ内のQRコードより追加していただくか、LINEにて「日本新薬」と検索いただき「日本新薬 硬式野球部」を友だち追加してください。

取材・文=勝田聡(かつた・さとし)

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