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【2015夏の高校野球】《青森観戦ガイド》有望選手と大会展望&地区勢力ピラミッド

7月9日〜22日(青森市営野球場ほか)

光星・聖愛・青森山田の3強に素材揃う
個性豊かな好投手たちが夏の熱戦を演出

☆★☆ 投手編 ☆★☆

●近年まれにみる投手王国


 今年の青森には好投手が揃っている。弘前学院聖愛のエース・山下弘暉は最速144キロの右サイドハンドで、県大会では140キロ以上を連発。ファーストを守りながらマウンドにも立つ赤川諒は最速142キロの右腕。県大会は1イニングのみの登板に終わったが、経験値は高い。さらに184センチ88キロの体格から130キロ台後半のストレートを投げ込む2年生左腕・伊藤瑠が控える。

 センバツを戦った八戸学院光星には個性派投手が並ぶ。エース・中川優は精密なコントロールで打ち取り方を知っている投手だ。最速145キロの威力あるストレートが魅力の八木彬と、しなやかなフォームから130キロ台中盤のストレートを投げる左腕・呉屋開斗にはプロも熱い視線を送る。3年生トリオに加え、センバツ後から2年生の櫻井一樹が台頭したことも光星にとっては大きい。

 195センチの長身右腕・内沢航大(八戸工大一)は、冬場に体重が12キロアップしたことで力強さが加わった。しかし、長身のわりに角度がないため、140キロ台中盤のストレートを打ち返されやすいのが課題だ。

 長身といえば、黒石商の村上竜斗は189センチ右腕。140キロ弱のストレートにカーブ、スライダー、フォークを織り交ぜ、打者を翻弄する。佐々木康太(青森北)も快速球とキュッと曲がるスライダー、スプリットを持つ本格派右腕だ。小野雅登(青森山田)は右サイドハンドで、ホームベースをうまく使った投球を見せる。

 県内で評判なのは弘前工の左腕・藤田航生。ヒジが柔らかく、きれいな投球フォームから130キロ台後半のストレートとキレのあるスライダーを投げ込む。弘前東の左腕・葛西洋人は体格がよく、ストレートの球威は群を抜く。


▲内沢航大(八戸工大一)


☆★☆ 打者編 ☆★☆

●攻守揃った豊作な野手陣


 高校入学時から注目を集めた水木海斗(青森山田)が最後の夏を迎える。中学時代に日本代表に選ばれ、打率5割以上をマーク。高校では1年春からレギュラーとなり、長打力を兼ね備えた1番打者に成長。相手の様子を見てスキを突く、抜け目ないプレーもできる。

 春季県大会を制した弘前学院聖愛の1番・北畠栞人と3番・嘉勢建がともに打率6割をマークした。県大会4試合でチーム盗塁数は26。そのうち、北畠は8盗塁、嘉勢は7盗塁と機動力も見せつけた。4番を打つ佐々木志門はチーム事情により、本来の遊撃から県大会では捕手に挑戦。その影響で自慢の打撃は鳴りを潜めたが、夏は本職に戻って本領発揮といきたい。

 八戸学院光星も負けていない。新井勝寛、足立悠哉は走攻守の三拍子が揃った好選手だ。中崎寿希也が左ヒザの半月板を手術し、春季大会を欠場したのはチームにとって痛手だったが、センバツ後、急成長の益田敦成が4番に入るなどチーム内で競争が生まれている。

 195センチ右腕・内沢の女房役である円子湧士(八戸工大一)は、小柄ながら試合中の指示が大きく球場を支配し、パンチ力ある打撃でも場内を沸かす。阿呆拓真(弘前工)も強肩強打の捕手だ。

 隠れた逸材としては、蝦名達夫(青森商)が面白い。


▲水木海斗(青森山田)


☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●上位3校の優勝争いが濃厚


 春季県大会上位3校(弘前学院聖愛、青森山田、八戸学院光星)の争いになるだろう。2年前、甲子園に初出場した弘前学院聖愛。当時、1年生で甲子園を経験した選手が3年生となり、再び甲子園へという思いは強い。攻守に要がいる青森山田は、6年ぶりの聖地を目指す。春季県大会でエラーが多かった八戸学院光星は、守備の立て直しが課題となる。この3校に長身右腕・内沢擁する八戸工大一、昨夏の準優勝校で今春4位の青森が追う展開となりそうだ。

地区勢力ピラミッド

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