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ブラ清水くんの「センバツ2015ブラバン応援ガイド」〜試合に彩りを加える応援にも注目! 東日本編〜

 1回戦の組み合わせも決まり、いよいよセンバツの開幕が近づいてきました! 今年はアルプス席のどんな応援に心を揺さぶられるのでしょうか。一足先に、ブラバン応援ウォッチャーの“ブラ清水くん”に会って、応援における今大会の注目ポイントなどを聞いてきました。
“ブラ清水くん”のバックボーンやブラバンへの情熱はこちらの記事で!

 さぁ、では、出場32校中、まずは東日本からオススメの学校や曲を紹介していきます。

〈東日本編〉
ブラ清水くんのオススメ高校・ベスト3!

1位:常総学院(茨城)

 太鼓の迫力がすごいんです。ずっしり、ドンドン。特に内野席では球場の屋根に反響して、すっごくいい感じで響きます。曲は東京六大学の曲を多く使っていますね。

 常総学院といえば、コレというのが現在2曲あって、1曲は『神風』。明治大学が使用している曲で、一昨年の夏頃からやり始めたと思います。タオルを回しながらの応援です。

 もう1曲は『SEE OFF』(BRAHMAN)といって、高校野球応援ではよく使用される曲です。同じ茨城県の日立一が元祖らしく、その影響か茨城では使っている学校が多いようですね。常総学院も伝統的にチャンステーマに使用しています。ノリノリですし、勇ましさもあります。


2位:東海大菅生(東京)

 実は生観戦ではなく、YouTubeで聴いての2位です。生で見たら、もっとすごいんじゃないか、と期待させてくれる応援です。

 なんといっても、チャンステーマの『SUGAO MIX』。オリジナルではないんですが、オリジナルといってもいいぐらいの曲。ノリがいい感じで、かなり楽しみですね。東京大会は打楽器が使えないんです。甲子園では打楽器付きの『SUGAO MIX』が聴けると思うので、楽しみも倍増です。選手曲では、『ライディーン』(YMO)がかっこいいです。

3位:県岐阜商(岐阜)

 県岐阜商といえば、チャンステーマの『突撃のテーマ』。そして、学ランを着た女子部員だけの応援団はかなり有名で、甲子園名物と言われるぐらい。

 『突撃のテーマ』は、慶應義塾大の曲なんですが、ただのマネではなくて、過去に慶應義塾大の応援指導部から直接指導を受けたそうです。硬派でかっこいい。必見ですね。序盤のチャンスではあまりやらなくて、本当に「ここぞ」というときにだけやる。乱発しないところがいいと思います。

 チャンス以外では、数年前から郷ひろみの『GOLDFINGER '99』(原曲はリッキー・マーティンの『Livin' la Vida Loca』)を使い始めたようです。ちょっとテンポを落とし気味にした演奏で、ずっしりきます。このアレンジがいいんです。今大会で演奏することがあれば、甲子園では初お披露目となりますね。

■八戸学院光星(青森)

 板橋かずゆきさん(盲目のシンガーソングライター)の『だいじょうぶ』という曲を使用しています。ポップでテンポのよい曲です。毎イニングの一番最初に演奏するので、高校野球ファンにはもうおなじみになっているかと思います。

■仙台育英(宮城)

 有名なのは、声と太鼓だけの応援『ねぶた』。「さあ行きましょう〜」と言って始まります。掛け声はそのときの状況に応じたアドリブで、そのアドリブが特徴だと言えますね。K-POPの『スンジョン(純情)』では、「オーオオ」と言いながらタオルを回します。

■健大高崎(群馬)

 一人のバッターが終わったからといって曲がぷっつり途切れないところがいい。「かっとばせー◯◯」などのコールを必ずはさんで、つなげていきます。チャンスでは『あまちゃん』のオープニングテーマを演奏。曲の最後のほうまでロングバージョンでやってくれます。

■浦和学院(埼玉)

 『浦学サンバ』が有名。あとは、オリジナル1とか2とか、たしか5ぐらいまであったと思います。オリジナル曲が多いですね。オリジナルと言いながら実はオリジナルじゃない曲もありますが、でも明らかに他の学校の応援とは違う、浦学ならでは、という感じなので、そこはいいなと思っています。

 サンバの最初に、スタンドの部員がちょっとおちゃらけたようなダンスをするのが名物。それで注目を集めて、「わー、いくぞー!」という雰囲気を作っています。応援の構成は、例えば1・4・7回はオリジナルで、2・5・8回はサンバ、3・6・9回はそれ以外の曲というように、大きく3パターンにわかれています。

■木更津総合(千葉)

 チャンステーマに『チャンス紅陵』を使用。同じ千葉県の拓大紅陵のオリジナル曲です。木更津市内のご近所であり、思い切りライバル校の曲を使っているのですが……、盛り上がるという点では一番盛り上がっていますね。

 曲自体はどこの学校もやっている曲が多いのですが、『ルパン』と『エルクンバンチェロ』のアレンジはちょっと独特です。


 二松学舎大付(東京)は、得点したときに肩を組んで学生歌を歌います。大学的な感じですね。松商学園(長野)のブラスバンドが演奏してくれたらいいなと思うのは、『DAHLIA』(X JAPAN)。僕は一昨年の夏に軟式野球の全国大会で聴いたことがあり、硬式でもやっているのかな? やってほしいなと思っています。昨年のセンバツでは東海大三もやっていましたし、長野県の学校で流行っているみたいですね。

 敦賀気比(福井)の特徴としては、7回限定の『ジンギスカン』でしょうか。静岡(静岡)はこれまで生観戦の機会はなかったのですが、オリジナルの『倒せ』という曲がありますよね。東京六大学の曲を使うことが多く、中でも慶應義塾大系です。残念ながら東海大四(北海道)の応援も生では見たことがありませんが、チャンステーマに日大三のオリジナル曲の『come on』を使い始めたようですね。春夏通じて甲子園初出場の大曲工(秋田)と21世紀枠の豊橋工(愛知)も今大会が本当に初見なので、どんな応援が聴けるか楽しみにしています!

<西日本編につづく…>


●“ブラ清水くん”プロフィール
清水祥人(しみず・よしと)/1983年生まれ、大阪府出身。拓大紅陵高(千葉)をきっかけに応援曲の世界にのめり込み、2004年から球場でのナマ録音を始める。甲子園大会の前後には『野球太郎』誌上などで「ブラバン・スカウティングレポート」を発信。ブラスバンド応援に精通していることから、愛称は“ブラ清水くん”。YouTubeアカウントはbaseballbgm。


■ライタープロフィール
小林美保子(こばやし・みほこ)/兵庫県在住のライター。東京のスポーツライター事務所を経て、フリーとなる。取材活動は地元・兵庫を中心に近畿、中国地方などを幅広くカバーしている。

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