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オールスターファン投票でも新人たちが躍進!アマチュア界も大きな大会が近づいてきた!…今週の野球みどころランキング[6月25日(火)〜7月1日(月)]

『今週の野球みどころランキング』は、6月第4週はじめの時点で注目度の高まっている野球関連の話題について紹介していきます。
 最後には今後の簡単な野球界のスケジュールを添えていますので、重要事項はチェックしておいてください!


大学日本代表選考合宿&24人の日本代表選出
―――大学野球

 21日〜23日の3日間、神奈川県の平塚球場にて『大学日本代表選考合宿』が行われた。主に紅白戦を特別ルールで行い、候補者48人の実力を代表首脳陣が測る、そのような形で行なわれた。

 初日と2日目までにすべての投手が2イニングずつを投げ、最終日となった23日は午前中に「追試」の投手が登板、打者も均等に打席に立ち、首脳陣の前でアピールを行なった。

 そして23日16時、大学日本代表24人が選ばれた。内訳は投手8人、捕手4人、内野手8人、外野手4人。所属リーグ別だと東京六大学リーグ(10人)・東都大学リーグ(8人)・首都大学リーグ(1人)・関西学生リーグ(1人)で20人、その他のリーグ(関甲新学生リーグ、九州六大学リーグ、福岡六大学リーグ、九州地区大学野球連盟それぞれ1人ずつ)で4人が選出された。地方リーグ勢にとってはいささか厳しい結果となったが、その中で選ばれた4人はやはり「特別な何か」を持つ選手たち。

 投手陣のリーダーを任され、今秋のドラフトで1位指名候補に挙がる好投手・大瀬良大地(九州共立大・4年)や2年前の前回大会も経験し今回は主将を務める捕手の梅野隆太郎(福岡大・4年)はもちろんのこと、2日目の紅白戦で152キロの豪速球で猛アピールした田中豊樹(日本文理大・2年)、選手権で好守備と勝負強い打撃でチームを初の日本一に導いた同じく内野手の三木亮(上武大・4年)ら地方で腕を磨いてきた猛者たちがチームに与える刺激は大きいはず。

 選ばれた大学人代表24人で来月6日から始まる『第39回日米大学野球選手権』(全5戦)を戦う。今年から、大学日本代表のユニフォームは『侍ジャパン』と同じデザインになったこともあり、『“若き”侍ジャパン』の活躍に期待が高まっている。

▲投手陣最年少での選出となった田中豊樹投手(日本文理大・2年/佐賀商出身)

都市対抗組み合わせ決定
―――社会人野球

 今年で84回目を迎える、社会人野球の最高峰・都市対抗野球(7月12日〜23日、東京ドーム)の組み合わせ抽選会が20日行なわれ、出場32チームの対戦カードが決まった。

 開幕戦(12日18:30〜[※17:00〜開会式])のカードは連覇を狙うJX-ENEOS(横浜市) vs NTT西日本(大阪市)。この開幕戦、JX-ENEOSは元近鉄の大久保秀昭監督(夫人はタレントの大東めぐみ)、NTT西日本は元ダイエー・西武の佐々木誠監督ということで「元プロ野球OB監督対決」となった。

 この開幕戦の他には、Honda(狭山市)vs JFE西日本(福山市・倉敷市)[13日14:00〜]や新日鐵住金かずさマジック(君津市)vs セガサミー(東京都)[14日 10:30〜]など1回戦から好カードが多く組まれ、大会序盤から目が離せない大会になりそうだ。

 また都市対抗ならではの「補強選手」(同地区で予選敗退したチームから選手を最大3名まで補強できる制度)では、今秋のドラフトで上位指名が予想される東明大貴(富士重工業)が日立製作所(日立市)に、元ソフトバンク・ロッテの山田秋親(ミキハウスREDS)が日本生命(大阪市)に補強されるなど、西関東地区代表の3チーム(JX-EXEOS、東芝、三菱重工横浜)を除く29チームが優勝旗である黒獅子旗獲得に向け、さらなる戦力アップを図った。


ついに「高校野球の夏」到来
―――高校野球

 “熱い夏”の始まりを告げる夏の全国高校野球選手権大会の各地区大会。22日にその先陣を切る沖縄、そして南北海道大会がスタート。この夏1番乗りの勝利を挙げたのは南北海道の知内(しりうち)。1993年春に「町立校」として初めて甲子園に出場し脚光を浴びたものの、近年は3季連続で地区初戦敗退など苦しい時期を過ごしていたが、その連敗も止め、幸先の良いスタートとなった。

 沖縄では故・栽弘義監督(沖縄水産で2回の甲子園準優勝など)のもとで1970年代に春夏合わせ6回の甲子園出場を果たした豊見城(とみしろ)が開幕戦で勝利。同じく22日には春の県大会準優勝の真和志(まわし)が久米島を4−1で、翌23日には春夏連覇を果たした2010年以来の甲子園を目指す興南が中部農業に10−0(5回コールド)のスコアで勝利し、それぞれ順当なスタートを切った。

 7月6日以降に開幕する各地区大会では続々と組み合わせ抽選会が行なわれており、夏の訪れを今や遅しと待っている。

ルーキー加藤がいきなり2戦連発、青木は産休休暇取得
―――MLB

 カブスは22日、高橋尚成をロッキーズに放出したと発表。カブス傘下の3Aアイオワに所属していた高橋は、ロッキーズ傘下の3Aコロラドスプリングスに合流。高橋は自身のブログで「今のカブスよりメジャーに上がれる可能性が高いチームだと思います。(中略)仲良くなった皆と離れるのは少し寂しい気持ちもなるけど新たなチャンスを掴みに行きたいと思います。」と新天地での抱負を語った。

 また、ヤンキースは21日レンジャーズ傘下の3Aラウンドロックに所属していた建山義紀の獲得を発表。建山はヤンキース3Aのスクラントンに所属し、メジャー昇格を目指す。今季は23試合に登板して0勝1敗1セーブ、防御率4.24と奮わないが、メジャーに昇格すれば、黒田博樹・イチローらと“30代後半日本人トリオ”が完成するということもあり、期待をしたい。

 そのトリオで最年長の39歳、イチローはダブルヘッダーとなった6月19日のドジャース戦の第1試合でソロ本塁打を含む4打数3安打の活躍。さらには守備では好守を見せ、「オフに2年契約を結んだ時にヤンキースが望んでいた姿だ」とスポーツ専門局ESPNニューヨーク版(電子版)に称賛された。

 また黒田は6月19日の古巣・ドジャース戦で先発し、6回2/3を投げ、8安打2奪三振2失点の内容で、5月17日以来の白星を挙げた。

 ダルビッシュ有(レンジャーズ)は18日のアスレチックス戦に先発。6回を投げ10奪三振を挙げるも、被本塁打2本を含む6安打を浴び、今季ワーストとなる5失点で5月21日以来の敗戦投手となる3敗目(7勝)を喫した。敗戦投手も久々だったが、勝利投手にいたっては5月16日まで遡ることとなる。次回登板予定は25日で、初めてのヤンキースタジアムでの登板、また黒田との“日本人投手対決”も予想されている。

 青木宣親(ブルワーズ)は19日のアストロズ戦から2試合、選手が夫人の出産に立ち会うために最長で3試合まで休場できる措置である“Paternity List”(産休制度)を使用し、欠場(MLBが3年前から導入。ちなみに初めて使用したのは元広島で現レンジャーズのコルビー・ルイス)。

 そして20日に出産に立ち会い第2子の誕生を見届けると、翌日のブレーブス戦で復帰。いきなり猛打賞の活躍を見せるなど、心身ともに充実で今後の更なる活躍に期待がもてる1週間だった。

 最後に、ヤンキースと正式契約を交わしたルーキー加藤豪将の話題。21日にルーキーリーグ(ガルフ・コーストリーグ)開幕戦で6番セカンドでスタメン出場すると、なんとその初打席でライトへソロ本塁打。次の試合では打順を1番に昇格させ、今度は逆方向のレフトへ先頭打者本塁打。これからじっくりと育成させていく方針のため、焦りは禁物だが、早くもその将来が楽しみになる活躍ぶりを見せた。
(日時は全てアメリカ現地時間です)

ライアン小川が初完封、オールスターファン投票選出選手決まる
―――NPB

 プロ野球はセ・パ交流戦も終わり、両リーグの公式戦が再開。そこでまず話題をかっさらったのが、小川泰弘(ヤクルト)が22日の広島戦で、今季12球団の新人で1番乗りとなる完封勝利。これで7勝目(2敗)を挙げ、セ・リーグのハーラーダービートップである、同じく新人の菅野智之(巨人)に並んだ。

 左足を高く上げ、MLBのかつての名投手であるノーラン・ライアン(レンジャーズほか)を彷彿とさせるフォームから「和製ライアン」と創価大時代から呼ばれていた変則右腕。早々とグッズも売りだされたルーキーが最下位に沈むチームを盛り上げていきそうだ。

 ルーキーといえばオールスター・ファン投票の最終結果が24日にNPBから発表され、“二刀流”ルーキー大谷翔平が外野手部門3位で選出された。高卒ルーキーの外野手がファン投票で選出されるのは史上初(高卒ルーキーがファン投票で選出されるのは田中将大(楽天)以来6人目)とのこと。選出を受け大谷は「実力が上の選手がたくさんいる中で選ばれ、ファンに感謝したい。多くのことを勉強して、しっかり自分のプレーをしたい」と謙虚に話した。

 同じく新人でファン投票最終中間発表まではセ・リーグ投手部門1位だった阪神の藤浪晋太郎は、最終発表で前田健太(広島)と「ライアン小川」に抜かれ、3位。セ・リーグの高卒新人投手史上初となるファン投票選出でのオールスター出場はならなかった。

 球団別では、最多得票を獲得した外野手の糸井嘉男ら4人が選ばれたオリックスが最多。セ・リーグでは初選出された外野手の丸ら3人が選ばれた広島が最多となった。

 楽天のアンドリュー・ジョーンズは日米双方でのオールスター出場を決めた。

 オールスターは今年も3戦行なわれ、7月19日(金)に札幌ドームで、20日(土)に神宮球場で、22日(月)に福島・いわきグリーンスタジアムで3試合行なわれる予定となっている。
(成績はすべて6月24日時点のものです)

 例年よりも話題豊富に思える今夏の球宴が今から楽しみだ。


■プロフィール
文=高木遊(たかぎ・ゆう)/1988年、東京都出身。幼い頃よりスポーツ観戦に勤しみ、東洋大学社会学部卒業後、スポーツライターとして活動を開始。昨年は東都大学野球春・秋1部全試合を取材。大学野球を中心に、アイスホッケー、ラグビー、ボクシングなども取材領域とする。高木遊の『熱闘通信』随時更新中(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/buaka/)twitter(@you_the_ballad)


<<野球界の主なスケジュール>>
女子プロ野球関連

6月29,30日 『ティアラカップ滋賀・岐阜大会』
29日(土)は皇子山球場、30日(日)は長良川球場で開催。両日ともに第1試合は11時試合開始、第2試合は13時半試合開始予定
なお、こちらの試合はYoutubeでライブ中継します。詳細は日本女子プロ野球リーグ・JWBLのホームページをご覧ください。

また、今シーズンの女子プロ野球は、各試合前に、少年少女を対象とした野球教室&体験教室を実施しています! 6月29,30日の滋賀・岐阜大会、7月6,7日の奈良大会での参加募集は随時行なっているそうです。申し込み方法、詳細は上記の公式ホームページをご覧ください。

アマチュア野球スケジュール

夏の高校野球地方大会

北海道の支部大会、沖縄大会が6月22日に開幕しました
7月6日より多くの地区で開幕!

大学野球・日米大学野球は日本開催!

第62回 全日本大学野球選手権大会
優勝:上武大(関甲新学生リーグ)
大学、所属リーグとしても初優勝!

大学日本代表決定! いざ日米決戦へ

6月30日(日)〜7月5日(金):大学日本代表[直前強化合宿]
7月6日(土)から:第39回日米大学野球選手権大会
▽大会日程
[第1戦]7月 6日(土)午後2時【松山坊っちゃんスタジアム】
[第2戦]7月 7日(日)午後2時【松山坊っちゃんスタジアム】
[第3戦]7月 8日(月)午後6時【マツダZoom-Zoomスタジアム広島】
[第4戦]7月10日(水)午後6時【宇都宮清原球場】
[第5戦]7月11日(木)午後6時【明治神宮野球場】
[予備日]7月12日(金)    【明治神宮野球場】


第84回 都市対抗野球大会
本戦出場全チームが決定!

7月12日〜12日間:第84回 都市対抗野球大会(東京ドーム)

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