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7月25日の段階で決定した甲子園出場校のみどころはコレだ!【議題1】

 『野球太郎』編集部員が甲子園出場チームや有力高校生ドラフト候補、新たに気になる選手…などを語っていきます。今週の前半は、7月25日の段階で決定している甲子園出場校の話題です!

登場人物(『野球太郎』編集部員)
持木編集長(持木)…東海大四出身。佐竹学(オリックスコーチ)と同級生。言わずと知れた『野球太郎』編集長。
菊地選手(菊地)…中大付出身。当時堀越のエース・岩隈久志(マリナーズ)に温存されて、3年夏を終える。『野球部あるある』の著者。
カバディ西山(西山)…法政二出身。川中島中時代の内竜也(ロッテ)と対戦するもボコボコにされる。編集部内では遊軍、またの名を使い走り。


編集部的・甲子園出場校のみどころ

西山 北海道は帯広大谷と北照が出場を決めました。北照はセンバツに続いての出場になります。
持木 北海道では頭ひとつ抜けた存在。甲子園でもベスト8に入る力は持っている。ただ、エース左腕・大串和弥の状態が今ひとつなのは気がかり。
菊地 180センチ台後半の右腕・村上海斗も気になる存在ですね。グラウンドで一際目立つし。


▲村上海斗(北照)


持木 あとは捕手の小畑尋規、中堅手の吉田雄人も注目選手。
菊地 吉田はアピール次第でプロも狙える選手ですね。
持木 いい選手であることは確かだけど、高卒の外野手で、さらに右投左打……となるとプロ側の優先順位はかなり落ちる。その中で評価するスカウトがいるかどうか。
菊地 足がべらぼうに速いなら、もっと評価されていたかもしれないですね。あのシュアな打撃をどこまで評価されるか、注目ですね。

持木 帯広大谷はドラフト1位候補・杉浦稔大(國學院大)の弟・大斗がキャプテンをやっているみたいだね。兄は4年前に北北海道大会決勝で負けたけど、弟は決勝で勝って甲子園初出場。弟のポジションはセカンドみたい。あと、接戦で勝ってきたので甲子園でも接戦に持ち込めれば、初出場初勝利が狙えそうかな。

西山 東北は青森が弘前学院聖愛、秋田が秋田商と決まりました。
菊地 東北大会で見たことがある青森山田は全国大会で見たいメンバーが揃っていたチームでした。あと八戸学院光星と青森山田を破ってきた聖愛はどんなチームか気になります。全員青森出身ということは聞きました。
持木 青森は県内の子がいよいよ力をつけたということなのかな。でも、初出場だと甲子園期間の過ごし方、戦い方に順応するのは難しいかもね。
菊地 初出場校の中には、甲子園に出るだけで満足であとはご褒美…みたいに見える学校もあります。聖愛にはそうなってほしくないですね。

持木 秋田商の2年生エース・佐々木泰裕は右のアンダースロー。牧田和久(西武)がブレイクして、またアンダースローで実力ある投手が増えてきたので、どれだけ戦えるか、またアンダースローが増えてくるかに注目しています。

常総は優勝できるような戦力

西山 関東から一番に出場を決めたのは常総学院です。
持木 常総は力ありますよ。個々のレベルは高いし、投手もちゃんと試合を作れるタイプが育っているし。
菊地 新戦力の石井大貴という中学時代から評判高かった選手が活躍しました。
持木 何と言っても内田靖人。決勝では甲子園行きを決めるサヨナラホームランも打った。中学時代、いわき松風クラブ(福島)時代はチームメイトだった園部聡(聖光学院)よりも断然目立つ存在だった。それが今は園部の評価が高いだけに、期する思いは強いんじゃないかな。


▲内田靖人(常総学院)


菊地 その内田、園部も出場した、中学時代の全日本少年で日本一になったのがオール県南クラブ。飯田晴海、吉成祐輔は常総学院で主力として活躍しています。吉成のスピード感溢れるプレーぶりは見事で、試合後に某名門校が即スカウトに走っていました。
持木 あと?島翔太のバッティング、「間」というか「止まっている」感じがして、俺はあまり評価していないんだけど…。
菊地 下半身、足先からねじり上げていくようなスイングをしますよね。あとショートの吉澤岳志もまだ伸びしろがあるように見えます。個々が持っている能力に関しては十分なほどです。青森山田もこういうチームだったんだけど…。
持木 もう1枚なんとかできるピッチャーがいたら優勝できるような戦力だとは思うよ。

西山 日本文理は2年生中心のチームで大きな勝負をかけるのは来年かな、と思っていました。それと2年生エースの飯塚悟史も春からの成長痛で出遅れていて、この夏もあまりいい状態ではありませんでした。その中で勝ち上がってきたのはチーム全体の成長だと感じます。
菊地 あとは練習試合デビュー戦でいきなり3本塁打を放って「スーパー1年生」と話題の星兼太。
持木 長岡東シニアの選手だね。シニア日本代表でも活躍していたよ。そうした若いチームに決勝戦でリリーフした3年生(大谷内睦規)が助けて、攻守にソツのないチームになったのでしょう。

野球はどこが勝つか、わからないもんだよね

西山 続いて今日25日の段階で決まっているのは大きく飛んで、九州は福岡県以外は決まっています。
持木 有田工・エースの古川侑利が活躍してきたと聞いて、2年前の唐津商を連想させます。

菊地 佐世保実のエースは木下愛。名前は「愛」と書いて「いとし」と読むのですが、高知が出た時に和田恋(れん)との「恋・愛」対決という楽しみがあります。今年はすでに負けてしまいましたが山梨学院大付との監督対決はいつか甲子園で見たいです。というのも、山梨学院大付の吉田洸二監督と佐世保実の清水央彦監督はセンバツ準優勝まで上り詰めた清峰高校黄金時代の指導陣。一度、成功した高校を離れて、別々の高校で指導して、再会した甲子園で対戦する…というのはとても興味深い試合になりそうです。

西山 熊本は済々黌を破った文徳を破っての熊本工です。
菊地 松下凌磨と1年生で5番を打っていた高木栄志のバッティングは注目しています。
持木 高木は去年のシニアの大会で打撃賞やベストナインにも選ばれている経歴を持っているね。決勝でホームランも打っているし。延岡学園は岩重章仁がやっと甲子園に出てくるね。
菊地 岩重は1年春に衝撃デビューしてから停滞が続いていましたけど、夏前から状態が上がってきて、いまがピークに近いと報告を受けていますので、甲子園で見るのが楽しみです。


▲岩重章仁(延岡学園)


西山 鹿児島情報と鹿児島実とドラフト候補がいるチームに勝った樟南はいかがでしょうか。
持木 噂の選手が何人もいたとしても野球はどこが勝つか、わからないもんだよね。
菊地 監督が変わってから初めて出ることになるんですよね。
西山 あくまでも野球はチームスポーツですので、チーム力で優れていた新生・樟南の戦いぶりに期待したいです。最後に沖縄尚学はセンバツに続いての出場です。敦賀気比との開幕戦を見ていましたが、諸見里匠などスピードある選手が多い印象です。
菊地 神宮大会では特に知念佑哉の足の速さが目立っていました。
持木 沖縄の強いチームは小さい子が多い中で体が大きい子が混じっているイメージが強いかな。例えば、最近だと興南の眞榮平大樹(現明治大)とか。でも、春も夏も連続で出場するんだから実力はあるので、今回は力を出し切れることを期待したいです。春から夏にかけて体が大きい子が成長してきていたら、面白い存在になれるんじゃないかな。

  後半は地方大会で負けてしまった高校についてお話しします!

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