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プロ野球よりひと足お先に独立リーグ日本一が決定!!

 10月12日、松山坊っちゃんスタジアムで日本独立リーグ・グランドチャンピオンシップ第5戦が行われ、四国アイランドリーグplusの覇者・愛媛マンダリンパイレーツが、ルートインBCリーグの覇者・新潟アルビレックスBCを3‐1で破り、対戦成績を3勝2敗として、今季の独立リーグ日本一に輝いた。



両リーグをふりかえる


 今季で発足10年目を迎えた四国アイランドリーグplus。ソフトバンク(3軍)との定期交流戦に加え、前期と後期の間に北米へ遠征するなど、精力的に活動してきた。

 一方、ルートインBCリーグは今季、2球団が新規加入して8球団での運営となった。球団数増は選手にとってチャンスが増える一方、全体としてのレベル低下をいかに防ぐかが最大のカギだった。NPBファームとの交流戦や、派遣選手の受入れなどによって、戦力強化に力を入れた。

王者、愛媛


 今季、独立リーグ日本一の座に就いた愛媛は、充実した投手陣でシーズンを戦い抜いた。NPB経験者の正田樹(元日本ハムほか)や小林憲幸(元ロッテ)をはじめ、伴和馬や糸川諒、東風平(こちんだ)光一らが力投。さらに新加入のゲレロや阿部直晃といった顔ぶれで、勝ちゲームを作っていった。

野手で最も目立った選手は、ラフェエル・ポロだ。ドミニカ出身の22歳で、日本でのプレーは1年目。目を疑うほどの俊足の持ち主である。「一芸に秀でる」とは、彼のためにある言葉だといっても過言ではない。

彼の持ち味は足だけではない。野手としての才覚もある。三塁手としての出場機会が多いが二塁手や左翼手もこなしたのは、守備でも一定の信頼があるのだろう。

群雄割拠の独立リーグ


 前期優勝の香川オリーブガイナーズ、昨季独立リーグ王者の徳島インディゴソックス、しぶとい高知ファイティングドックスが激戦を演出。どこが勝ってもおかしくないところが、四国アイランドリーグの面白いところである。

 一方BCリーグは、福井ミラクルエレファンツが念願の西地区通期優勝を果たしてプレーオフに進出。東地区では新球団の福島ホープスが前期を制した。

 今季は特に、両リーグとも外国人選手の受け入れに積極的だった。それも単に受け入れるだけではなく、ヤクルトのデニング(新潟)や中日のネイラー(香川)のように、シーズン途中でNPBへと移籍した選手が、今季だけで6人もいた。

 先日行われたプロ野球ドラフト会議では、巨人が育成枠で8人も指名。そのうち、独立リーグ出身者は7人を数えた。同日、巨人は来季から3軍を新設することも発表。今後は独立リーグから、NPBへの選手供給に拍車がかかることが予想される。来季も引き続き、独立リーグの選手たちに注目していきたい。


文=住本剛史(すみもと・たけし)
NPBファーム、独立リーグ、大学野球などを中心に年間100試合以上に出没。旅と野球をこよなく愛する遠征オタク。目標は海外進出。

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