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全日本大学野球選手権開幕、そして交流戦の優勝はどこに?今週も熱戦が繰り広げられる野球界を追え!…今週の野球みどころランキング[5月28日(火)〜6月3日(月)]

 『今週の野球みどころランキング』は、6月第2週はじめの時点で注目度の高まっている野球関連の話題について紹介していきます。
 最後には今後の簡単な野球界のスケジュールを添えていますので、重要事項はチェックしておいてください!


春季東北大会佳境&夏の神奈川県大会組み合わせ決定
―――高校野球

 先週の更新日(6月4日)に決勝戦が行われた北信越大会では遊学館が富山第一を破り、春の大会では2年ぶり3回目、春秋通算では4季ぶり4回目の優勝を果たした。

 そして、高校野球の春季大会ラストを飾る東北大会が6月6日に山形県で開幕。決勝戦のカードはそれぞれ県1位と前評判の高かった仙台育英と盛岡大付の対戦に。仙台育英が酒田南に、盛岡大付が青森山田にと、準々決勝で実力校を7回コールド勝ちで破った両校が、勢いそのままに決勝に駒を進めた。決勝戦は5-1で仙台育英が勝利、春の大会は14年ぶり11度目の優勝を果たした。

 これで春季の地方大会はすべて終了。夏の甲子園出場に向け、各校が最終仕上げに取りかかっている。

 全国最激戦区にして、全国の野球ファンから注目を浴びるであろう神奈川県大会の組み合わせ抽選会が8日に、全国で一番早く行なわれた。

 第1シードは桐蔭学園、桐光学園、日大藤沢、東海大相模の4校。

 大注目の左腕・松井裕樹擁する桐光学園のブロックには、打線が強力な横浜や投手力に定評のある横浜隼人が入るブロックに。その桐光学園を春季県大会の決勝(松井は登板せず)で破った桐蔭学園は慶應義塾と同じブロックに入った。

 大会は7月7日に横浜スタジアムで開幕。開会式に続いて開幕試合・海洋科学vs慶應藤沢を行い、28日に同スタジアムで行われる決勝を目指し、189試合の熱戦を繰り広げられる。

 いよいよ迫ってきた夏の大舞台。最後に笑うのはどの高校となるのか!?

都市対抗出場チームがすべて決定、名門の連続出場が・・・
―――社会人野球

 社会人野球の夏の大舞台である第84回 都市対抗野球(7月12日〜12日間)の出場チームがすべて決定した。

 連続出場はHonda(狭山市)とヤマハ(浜松市)が10年連続、日本生命(大阪市)が11年連続で出場も55回目と最多。一方、12年連続出場中だった日本通運(さいたま市)と日本新薬(京都市)が予選で敗退し、21世紀に入って初めて出場を逃した。

 近畿予選ではニチダイ(京田辺市)が7年ぶり2回目の出場。第1代表決定戦進出後3連敗を喫していたが「4度目の正直」で第4代表に。前回出場の7年前は京都・滋賀・奈良予選での代表での出場であったため、近畿予選での突破は初となった。

 その近畿予選で最後の第5代表に滑り込んだのは大阪ガス(大阪市)。部員の賭博行為による活動停止や松永昂大(現ロッテ)、公文克彦(現巨人)の両左腕が抜け苦しい状況ではあったが、なんとか激戦の近畿予選を勝ち抜き4年ぶり20度目の都市対抗出場を決めた。

 高校野球はもちろんだが、こちらの一発勝負に懸ける「夏の大人のトーナメント野球」からも目が離せそうにない。

阪神好調&W大記録など、豪腕ストッパーの復活なるか
―――国内プロ野球

 阪神が好調だ。 6日の西武戦でサヨナラ本塁打を放ったマット・マートンが、9日のロッテ戦でもサヨナラ本塁打を放ち、今季の交流戦3度目のサヨナラ打(5月25日の対日本ハム戦でもサヨナラ安打)。交流戦開始後において、3度目のサヨナラ勝ちは12球団通じて初の快挙。またこのロッテ戦の勝利により、阪神は土日の試合10連勝。藤浪晋太郎の黒星も消え、高校時代から続く甲子園不敗記録も15に伸ばした。

 同じく阪神では新井貴浩が8日のロッテ戦で通算1001打点目となる2ランを放ち決勝打。通算1000打点はプロ野球史上39人目。

 交流戦で苦戦が続くセ・リーグ勢を尻目にリーグ首位に立ち、交流戦優勝の可能性も残る4位と猛虎が調子を上げてきている。

 10日に阪神と入れ替わりで2位に転落した巨人。大黒柱・阿部慎之助が背中の痛みを訴え途中交代と、痛い敗戦となった。しかし、その阿部の代わりとして、8回裏の守備から捕手に近大高専出身の4年目・鬼屋敷正人が出場。高専出身者で初の1軍出場となった。

 またこの試合、楽天の田中将大が自らタイムリーを放ち、投げては7回無失点で開幕から無傷の8連勝。2009年に田中自身と福盛和男が記録した7連勝を抜く球団新記録となった。この連勝どこまで続くのか!?

 話題はBCリーグへ。パ・リーグでかつて豪腕として、試合終盤を盛り上げた二人の投手が北信越の地でそれぞれ復活の1歩を踏み出した。

 一人目は近鉄やMLB・パドレスやレンジャーズなどで活躍した大塚晶文41歳。右ヒジの故障から、なんと6年のブランク&5回の手術(!)を経て、BCリーグの信濃グランセローズで現役復帰することを8日発表。

 この日、行われた記者会見では、第1回WBCで共に戦ったソフトバンク・王貞治会長から「野球に生命をかける大塚晶文君へ 頑張れ」と書かれたサインボールをサプライズでプレゼントされ、よりいっそう復活へ気合いが入ったもようだ。

 もう一人は西武のセットアッパーやストッパーとして活躍した森慎二38歳。2005年オフにポスティング制度を利用し、MLB・デビルレイズ(現レイズ)に入団。2006年にオープン戦初登板した際に右肩を脱臼し、それ以来公式戦登板から遠ざかっていたが、7日に自身が監督を務めるBCリーグ・石川ミリオンスターズで選手としての再登録を発表した(2009年にも投手コーチ兼任で選手登録したが公式戦登板なし)

。  1990年代後半から2000年代前半のパ・リーグそして日本球界を湧かせた豪腕二人の復活に期待したい。

日本の安打製造機二人が節目の記録、岩隈またも好投!
―――MLB

 今季絶好調の岩隈久志(マリナーズ)が5日のホワイトソックス戦でも好投。8回をわずか99球で無失点。打線の援護が無く勝ち星はつかなかったものの、これで防御率は1点台となる1.94に。両リーグ合わせても防御率1点台は4人しかおらず、初の球宴出場へ大きく近づいてきている。

 野手で今季好調といえば、ブルワーズの青木宣親。5日のアスレチックス戦の第3打席で内野安打を記録し、これで日米通算1500本安打という節目の記録を達成したが、「まだまだ通過点」と本人が試合後語り、さらなる上を目指す。9日現在で10試合連続安打。守備でも随所で好守備を見せており、チームに欠かせない存在となっている。

 元祖日本人安打製造機・イチロー(ヤンキース)も5日のインディアンス戦の8回に内野安打を放ち、メジャー通算2655安打となり、通算安打で「最後の4割打者」テッド・ウィリアムズを抜き、歴代単独の72位となった。

 また同じくヤンキースの黒田博樹は7日のマリナーズ戦で日米通算2000奪三振を記録。しかし、6回途中で降板し、8安打4失点で5敗目(6勝)を喫した。これで勝ち星から4試合見放されてしまう結果となった。

 ダルビッシュ有(レンジャーズ)は8日のブルージェイズ戦で先発し、7回5安打3失点で勝敗つかず、黒田と同じく白星から4試合見放されてしまった。

 今週もっとも日本の野球ファンを驚かせたのが、6日に行なわれたMLBのドラフト会議。ここでヤンキースが2巡目(全体66番目)で日本人の内野手・加藤豪将(ランチョ・バーナード高)を指名。毎年1500人ほどが指名されるドラフト会議で66番目、しかも上位は投手を指名する球団が多いため、名門からの超高評価を日本人が勝ち取ったといえる。名門・UCLA(カルフォルニア大学ロサンゼルス校)への進学も内定していた加藤だが、この高評価により入団する意向だ。MLB日本人選手の鬼門ともなっている内野手で、ぜひとも活躍してほしいものである。

全日本大学野球選手権開幕!
―――大学野球

 11日より「大学日本一」を決める第62回 全日本大学野球選手権が開幕。東京ドームと「学生野球の聖地」神宮球場で6日間の熱戦が繰り広げられる。

 東京六大学リーグで16試合という長丁場を戦い抜き、大逆転優勝を決めた明治大が本命か。そこに「4度目の正直」を目指す4季連続出場の亜細亜大(東都大学リーグ)、秋春連覇を目指す桐蔭横浜大(神奈川大学リーグ)ら地方の有力大学勢が追いかける。

 またドラフト候補も続々登場。初日の1回戦(神宮球場)第4試合では好左腕・白濱尚貴を擁する京都学園大(京滋大学リーグ)と大学日本代表でも中軸を担うスラッガー・山川穂高擁する富士大(北東北大学リーグ)がいきなり激突。富士大には昨秋の明治神宮大会で1年生ながらノーヒットノーランを達成した右腕・多和田真三郎もおり、白濱との投げ合いも注目だ。

 左腕でいうと京都産業大(関西六大学リーグ)の岩橋慶侍にも注目が集まる。春季リーグ8勝を挙げる活躍をしながらも、現在大学日本代表候補41人には選ばれていないため、奮起に期待したい(追加招集の可能性はあり)。その京都産業大は同リーグの龍谷大が昨年の大会で4強と躍進したため、1回戦はシード。3日目第3試合(東京ドーム)の2回戦で日本体育大(首都大学リーグ)vs吉備国際大(中国地区大学リーグ)の勝者と激突する。

 覇権争いはもちろんのこと、大学日本代表候補にも選ばれている福岡大(九州六大学リーグ)の捕手・梅野隆太郎、四国学院大(四国地区大学リーグ)の右腕・高野圭佑など地方大学の猛者たちも一挙集結する今大会から目が離せそうにない。

 ただ、東京は開幕する11日から雨マークが続く。試合日の変更、時間の変更、球場の変更、また雨の中での試合も行なわれるかもしれない。雨の中での試合、コンディション調整といったところにも対応していかなくてはならなそうだ。

 また、プロ野球の交流戦は今週末がラスト。優勝チームはどこになるのか、最後まで目が離せません!


<<野球界の主なスケジュール>>
女子プロ野球関連

6月15,16日 『ティアラカップ仙台大会』@仙台市民球場
両日ともに第1試合は11時試合開始、第2試合は13時半試合開始予定
なお、こちらの試合はYoutubeでライブ中継します。詳細はは日本女子プロ野球リーグ・JWBLのホームページをご覧ください。

アマチュア野球スケジュール

夏の高校野球地方大会

北海道の支部大会が6月18日開幕
沖縄県大会が6月22日開幕
7月6日より各地区で開幕

大学野球・春の全国大会開幕!

6月11日(火)から6日間:第62回 全日本大学野球選手権大会(神宮球場、東京ドーム)
6月21日(金)〜23日(日):大学日本代表選考合宿 (平塚球場)
【23日に大学日本代表選手発表】
6月30日(日)〜7月5日(金):大学日本代表[直前強化合宿]
7月6日(土)から:第39回日米大学野球選手権大会
▽大会日程
[第1戦]7月 6日(土)午後2時【松山坊っちゃんスタジアム】
[第2戦]7月 7日(日)午後2時【松山坊っちゃんスタジアム】
[第3戦]7月 8日(月)午後6時【マツダZoom-Zoomスタジアム広島】
[第4戦]7月10日(水)午後6時【宇都宮清原球場】
[第5戦]7月11日(木)午後6時【明治神宮野球場】
[予備日]7月12日(金)    【明治神宮野球場】


第84回 都市対抗野球大会
本戦出場全チームが決定!

7月12日〜12日間:第84回 都市対抗野球大会(東京ドーム)

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