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【2015夏の高校野球】《千葉観戦ガイド》有望選手と大会展望&勢力ピラミッド

7月10日〜25日(QVCマリンフィールドほか)

原嵩ら実力者揃う専大松戸が初聖地狙う
春夏連続目指す木更津総合の成長株とは

☆★☆ 投手編 ☆★☆


●大型投手の復調はあるか


 一番の注目は原嵩(専大松戸)だ。昨年からフォームを崩していたが、プロ注目の柘植世那(健大高崎)との対戦となった春の関東大会では大ピンチに登板し144キロを連発、復活の兆しを見せた。このとき背番号1をつけた左腕エース・角谷幸輝は経験豊富で、試合を作る能力は県ナンバーワン。

 センバツ出場校の木更津総合は二枚看板が強力だ。U18候補の2年生左腕・早川隆久は冬場の故障を乗り越え、出どころの見づらいフォームから球速が140キロまでアップした。変化球の精度が上がれば、来年のドラフト候補に名乗りを挙げるだろう。センバツではリリーフで好投し、右サイドから130キロ台後半のストレートを投げる鈴木健矢も健在だ。

 東海大望洋の原田泰成は昨夏、甲子園を経験。ストレートは最速143キロを記録するが、春は鳴りを潜めた。一方、2年生右腕の島孝明は伸び盛りで、最速142キロのストレートとスライダーを武器に小気味いい投球を見せる。

 昨秋の準優勝校・松戸国際の植谷翔磨は甲子園で見てみたい投手の1人。タテのスライダー、外角の制球力、140キロ近いストレート、いずれも全国レベルだ。

 拓大紅陵は、投打にスケールの大きい鈴木寿希也、球にキレがあり専大松戸戦で好投した小笠原健介、右サイドの境優多、ストレートに将来性を感じる2年生左腕の小林李空と、多彩な投手陣を揃え、平成4年の4本柱を思い出させる。

 180センチ100キロの巨漢右腕・宮城正規からエースナンバーを奪った岩田裕生(我孫子東)は、最速132キロながら筋のいい投球を見せる将来が楽しみな右腕だ。市船橋の大型右腕・望月大希は角度のついたボールで打者を打ち取る。2年生ながら昨秋の関東大会を経験した川口廉(千葉黎明)も大型右腕。順調に成長すれば、来年のドラフト候補になるだろう。春ベスト4左腕・吉野涼(千葉敬愛)は、最速こそ132キロだが制球力に優れ安定感がある。春はベンチ外だったが復帰すれば楽しみな尾形康平(習志野)は、140キロ近いストレートを投げる本格派右腕だ。


▲原嵩(専大松戸)


☆★☆ 打者編 ☆★☆

●プロ注目の遊撃手


 1年の夏に甲子園を経験した檜村篤史(木更津総合)が昨秋から大きく成長。今春のセンバツでは、岡山理大付戦でポール際に一発を放った。堅実な守備や正確なスローイングも光るが、欲をいえばもう少し攻守にスピード感がほしい。

 渡邉大樹(専大松戸)はスケールの大きい選手で、50メートル5秒6の俊足を生かすプレーができればドラフト候補に浮上する。この他、パワーのある岡本良樹、バットコントロールの巧みな高田拓実、春は5割以上で打者としても魅力の原嵩、思い切りのいい丸茂弘汰などチームには好打者が揃う。

 拓大紅陵にはセンス抜群の樫森恒太、2年生ながら懐の深い打撃を見せる左打者の本多正典、投打にパワーのある鈴木寿希也、1年生から正捕手の伊藤寿真がおり、久々の大型チームである。

 この他、昨年1年生ながら大舞台でプレーした峯尾京吾(東海大望洋)、春に12打点を挙げた沼南の主砲・高山柾も注目の選手だ。


▲檜村篤史(木更津総合)


☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●専大松戸、木更津総合の2強の争いか


 春にきっちり仕上げて5年連続の春季関東大会出場の専大松戸は、角谷、原の投手陣に渡邉、高田、岡本など野手陣にもタレントが揃う。春夏連続を狙う木更津総合は夏の勝ち方を熟知している。第2グループでは、昨夏、小枝守監督が勇退した拓大紅陵が久々に大型チームの可能性を秘める。捕手の司令塔・伊藤や内野のリーダー・樫森も昨夏を経験済み。東海大望洋は原田の復調、習志野も尾形の復帰次第。松戸国際は植谷が投打にフル回転が条件。組み合わせもカギを握る。

地区勢力ピラミッド

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