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【2016夏の高校野球】《茨城観戦ガイド》有望選手と大会展望&勢力ピラミッド

7月7日〜26日(水戸市民球場ほか)

好投手3本柱の常総学院が中央に鎮座!
ハイレベルな投げ合いになる可能性が大

☆★☆ 投手編 ☆★☆

●右腕にストレート派の好投手が多数


 春の覇者・常総学院には一線級の投手が3枚揃う。鈴木昭汰は最速144キロのストレートと超高校級のスライダーを持ち、下級生時から全国に名が知れ渡るプロ注目左腕だ。センバツ後はヒジの違和感で登板を回避し、春季関東大会から実戦復帰。夏に向けて調整面で不安を残す。春の背番号1・倉田希はサイドならではの横すべりするスライダーで凡打の山を築く。右腕・樫村雄大は最速144キロ。ブレーキの効いたタテのカーブとフォークを得意とする。

 茨城の右腕筆頭・長井良太(つくば秀英)にはドラフト指名の期待がかかる。182センチ80キロという惚れ惚れする体から最速149キロのストレートとタテスライダーで打者を圧倒する剛腕だ。春は地区予選初戦でまさかの敗退を喫したものの、夏は最優先でチェックしておきたい。春の準優勝投手・高崎大幹(石岡一)は制球力に優れる。140キロ近いストレートをベースに変化球を低めに出し入れして勝負。秋の優勝投手・飯村将太(霞ヶ浦)はタフな場面からロングリリーフを託され抜群の安定感で試合の流れを引き寄せる。鈴木彩斗(日立一)はパワーカーブに絶対の自信を持ち、高い打撃力も光る。瀧功聖(水戸商)は制球よく打たせてとるタイプ。有馬海人(東洋大牛久)はストレートの伸びとテンポのよさが持ち味。海野貴嗣(水戸葵陵)は最速142キロを誇る屈指の本格派だ。

 2年生では、強気の投球が信条の古田島成龍(取手松陽)や、ゾーンの四隅に緩急を織り交ぜて投球できる齋藤雄基(下妻二)といった好投手にも注目。

 今年は目立つ左腕は少なめ。しかし、大木駿(鬼怒商)は力強いクロスファイアーが魅力。須藤佑介(古河三)はテンポよくストライクを先行させる投球術が光る。


▲長井良太(つくば秀英)

☆★☆ 打者編 ☆★☆

●長距離打者が存在感を示す


 明秀学園日立にはプロ注目の野手が2人。細川成也は高校通算52本塁打(5月28日現在)を誇る規格外の長距離砲。対外試合自粛期間がなければ60本を超えていただろう。後ろを打つ4番の糸野雄星は細川とは対照的に外野の間を抜くアベレージ型。俊足強肩の茨城ナンバーワン遊撃手と評される。

 常総学院の有村恒汰は春季県大会で24打数12安打、その内、長打が8本と大暴れ。2年生・宮里豊汰は昨秋関東大会で藤平尚真(横浜)から決勝本塁打を放ち、一躍全国に名を馳せた。打球の速さには目を見張るものがある。藤代は一発の怖さがある“立松ツインズ”が中軸を担う。左の立松由宇は強肩捕手で二塁送球1.80秒をマーク。打っては前でさばくプルヒッターだ。右の立松峻は強打者ながら外角球をライトに運べる上手さがある。霞ヶ浦の根本将汰はミート力が高く、追い込まれた後の変化球の対応も光る。佐野如一は冬を越して飛距離が伸び、春季大会では2本塁打を放った。

 水城は長打力のある根本拓真とチャンスに強い前島健志郎が打線を牽引する。天貝泰己(土浦一)は恵まれた体格からサク越えを放つ。中嶋大輔(下妻二)は内角球に異常に強く一発を秘める。井坂壮志(茨城キリスト)は打ち気みなぎる力強いスイングが魅力だ。


▲細川成也(明秀学園日立)

☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●層の厚い常総学院に立ち向かう


 常総学院は鈴木昭汰を出さずとも春の覇者となり選手層の厚さで群を抜く。追随するのは好投手・高?を擁し策士・川井政平監督が率いる石岡一と、経験値豊富で総合力の高い昨年の覇者・霞ヶ浦か。水戸商はエース・瀧の仕上がり次第。投打の要・古田島を擁す取手松陽、打力の高い藤代、昨秋4強入りの日立一などは力があり上位進出が有力。土浦日大と常磐大高は若いチームで勢いに乗せたら怖い。ノーシードの明秀学園日立と水城はシード校を脅かす存在だ。

地区勢力ピラミッド

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