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井之頭吾郎も愛した味。秋に食べたい『神宮カレー』/5杯目

 夏の野球のメッカが阪神甲子園球場なら、秋の季節にもっとも似合う球場は明治神宮野球場だ。東京六大学リーグや東都大学リーグの秋季リーグ戦は中盤から終盤の佳境にさしかかり、11月には年々注目度が高まる明治神宮野球大会も開催される。そしてもちろん、学生野球のメッカとしてだけではなく、東京ヤクルトスワローズがこの秋、神宮で様々なドラマを演じている。

 9月15日、バレンティンがシーズン本塁打新記録となる56本目のアーチを放ったのもこの球場であり、そして今週末10月4日には、スワローズを長年支え続けて来た宮本慎也がこの地で引退試合を行う。そんな彼らのプロフェッショナルな姿を愛でながら神宮球場で味わいたいのが、神宮名物のカレーライスだ。

 神宮球場とともに歩んで来た球場売店の“創業約半世紀”の味は、宮本のプレー同様に玄人受けする美味しさ。半世紀前、といえば、まさに王貞治が55本の本塁打を放った頃(1964年)。49年ぶりに記録更新を果たしたバレンティンの豪打を、50年以上に渡って受け継がれて来たカレーとともに堪能する贅沢に浸ることができる。

 この神宮カレー、人気ドラマ『孤独のグルメ』の原作マンガでも取り上げられたことがあるのも嬉しいエピソード。ただ肝心の味については、主人公・井之頭吾郎が、夏の高校野球地区大会の応援にかけつけた際に食したため、「暑くて熱くて辛くて…味も何もよくわからない」というイマイチな評価だった。でも、これからのちょっと肌寒い季節なら、「熱くて辛い」のはむしろもってこい! 純粋に味わいを楽しめるはずだ。

 もちろんオススメは、井之頭吾郎もオーダーした「ウィンナーカレー」だ。ウィンナーも神宮球場の名物フードのひとつ。つまり、名物を同時に味わえてしまうのが、このウィンナーカレーの魅力でもある。

 また、忘れちゃいけないのがセルフサービスの真っ赤な福神漬け。バレンティンのような華やかさと、宮本の守備のような堅実な役目を果たしてくれること間違いなしだ。

 ちなみに『孤独のグルメ』では、「カレーライス550円、ウィンナーカレー650円」という描写がある。だが、あの作品は今から20年前という設定。当然、価格も20年前のものであり、今はカレーライス580円、ウィンナーカレー680円と30円値上がりしているのでご注意を。

◎神宮球場「ウィンナーカレー」 680円
※福神漬けはセルフサービスです。



文=オグマナオト/1977年生まれ、福島県出身。広告会社勤務の後、フリーライターに転身。「エキレビ!」では野球関連本やスポーツ漫画の書評などスポーツネタを中心に執筆中。また「幻冬舎WEBマガジン」で実況アナウンサーへのインタビュー企画を連載するなど、各種媒体にもインタビュー記事を寄稿している。ツイッター/@oguman1977

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