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チーム防御率3.90はリーグ最下位…。2位に転落したカープ“失速”の引き金は若手先発陣の崩壊!?


 開幕2戦目から引き分けを挟んで10連勝を決め、独走態勢に入るかと思われた広島。しかし、失速は思ったよりも早くやってきた。

 本稿執筆時点で20勝14敗1分。首位・阪神と1.0ゲーム差の2位。大局で見ればいいスタートといえるかもしれないが、5月5日から7日にかけての阪神3連戦では、手痛い3連敗を食らった。

 しかも、その内容はなかなか悲惨だ。1戦目では4点リードをひっくり返され、5対8で敗北。2戦目は、一時は9対0まで点差を広げたが、歴史的大逆転を喫して9対12。雪辱を果たしたい第3戦は0対6で完敗。ただでさえ絶好調の阪神に勢いを与えてしまった。

 下がり目の印象の広島だが、なぜこんな事態に至ったのか。4月後半からの誤算をまとめてみたい。

強力打線の調子はキープか


 負けが込んできたことから、投打ともに噛み合っていないかと思いきや、打線はそこまで深刻な状況ではない。確かに開幕ダッシュ時よりはやや落ちるが、チーム打率.275はリーグトップ。175得点、32本塁打、29盗塁はいずれもリーグ最多だ。

 10連勝が途切れ、「3カード連続負け越し」が始まった4月14日の阪神戦からを失速の基点と仮定しても、そこから23試合で95得点。1試合あたり約4.13点の得点力がある。

 首位・阪神は今シーズン1試合あたり約4.37得点。総得点3位のDeNAは1試合あたり約3.75得点。阪神の勢いには劣るが、間違いなく強力打線の部類だ。

 強いて不調の選手を挙げるならば、WBC帰りの菊池涼介が打率.246とやや落ち込んでいるくらい。安部友裕、西川龍馬の好調などプラス要素の方が多い。

若手先発陣の崩壊


 そうなれば失速の原因は当然投手陣になる。チーム防御率3.90(リーグ最下位)の数字が現状を如実に物語っている。

 まずは先発投手陣に目を向けたい。黒田博樹の引退、ジョンソン離脱の穴を若手の起用でうまく埋めたかに見えたが、思ったよりも長続きしなかった。

 開幕2連勝を決めた九里亜蓮は4月9日以降勝ち星から遠ざかり、防御率は5.50まで上昇。期待のルーキー・加藤拓也と床田寛樹も2軍降格となった。

 さらにゴールデンウイークには、これまで安定していた表ローテに崩壊の兆しが…。大瀬良大地が5月4日の中日戦で6回途中6失点を喫すると、岡田明丈も先述した6日の阪神戦で6回途中7失点の大乱調を起こした。

 大瀬良は10日のヤクルト戦でも5回6失点と復調気配にない。

 現状、エース・野村祐輔が防御率2.25と踏ん張り、6戦中5戦でクオリティ・スタートを記録しているが、その他の先発陣の安定感がなくなってきた。


中崎の離脱でリリーフ陣に歪み


 阪神はリリーフ陣が開幕から調子の上がらない先発陣を支えて勝ち星を稼いできたが、最近の広島はリリーフ陣が踏ん張りきれない。

 歯車が狂いだしたのは、4月10日に守護神・中崎翔太が右側腹部痛で離脱してからだろう。開幕から好調といえるのは14試合無失点継続中のジャクソンぐらい。あとは防御率3点を上回り、決してよいとはいえないデキだ。

 インフルエンザで出遅れたヘーゲンズもわずか3試合(防御率12.00)で2軍に逆戻りし、代役のブレイシアも勝利の方程式に入るには至らず……。予想以上に投手陣のやりくりに苦労している。

 10連勝直後に広島の“アラ探し”と題して原稿を書いたが、強すぎる広島にやぶれかぶれになって挙げた問題点がこれほど具現化するとは思わなかった。

 それでもまだ貯金6の2位。貯金を使い果たさずに立て直すことができるのか。広島首脳陣の手腕、そして投手陣の復活に期待したい。

(成績は5月10日現在)


文=落合初春(おちあい・もとはる)

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