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【2016夏の高校野球】《京都観戦ガイド》有望選手と大会展望&勢力ピラミッド

7月9日〜23日(わかさスタジアム京都ほか)

制するは絶対的エースか豊富な投手陣か
龍谷大平安と京都翔英、2強の激突必至

☆★☆ 投手編 ☆★☆

●「バブー」が大人になる!


 センバツ4試合をひとりで投げた市岡奏馬(龍谷大平安)。大会前から左手中指のマメに悩まされたが、根性で投げ切った。最速143キロの左腕に、原田英彦監督は「バブー」というニックネームを授けた。赤ちゃんと呼ばれた昨年のエース・高橋奎二(ヤクルト)より未熟という意味だが、指揮官は主将の任務を与えて成長を促している。打撃センスもあり、センバツでは17打数8安打と活躍。この市岡が下位打線にいると、相手チームにとって脅威が増す。

 瀧野雅太(京都翔英)は春の府大会で龍谷大平安を破る原動力になった。キレのある直球とスライダーをテンポよく投げ込む投球スタイルで、大学へ行って即戦力になれそうな右腕だ。他にも京都翔英は球威のある左腕・高向遼平や、制球力に優れる2年生・内橋拓也など豊富な投手陣が控える。

 築山雄介(塔南)は、捕手や三塁手を務めた後、昨秋から本格的に投手に転向した。地肩が強く、140キロを超える直球に魅力を感じる。プロのスカウトもマークしはじめた逸材だ。同じ塔南では188センチの恵まれた体格を誇る右腕・西原大智も注目を集める。春は調子を落として投げられなかった分、夏の復活が期待される。

 左投手では河邉康平(宮津)。昨夏の京都大会1回戦では7回までノーヒットピッチング。秋も龍谷大平安相手に6回まで好投した。終盤を乗り切れる体力と技術を身につければ、将来楽しみな投手になる素質は十分備わっている。波多野俊樹(日星)も北部屈指の左腕。1年時からの経験は十分で、コントロールがよいのが長所だ。

 上野晃徳(乙訓)は昨夏ベスト4へと導いた右腕で、最速141キロの直球に将来性を感じる。秋春と登板がなく、チームは夏のシード権を逃した。とはいえ、シード校が早い段階で対戦したくない投手のひとりだ。


▲築山雄介(塔南)

☆★☆ 打者編 ☆★☆

●長距離砲に韋駄天と素材豊富


 石原彪(京都翔英)は1年夏から4番を任されるスラッガー。森友哉(西武)の右バージョンというイメージで、本人も憧れの選手に挙げる。加えて強肩も持ち合わせ、捕球から二塁送球まで1秒台と絶対の自信を持つ。中学時代はU15日本代表に選ばれた。

 石原とともにプロが注目するのが森下リズム(福知山成美)。俊足巧打の1番打者で、秋の近畿大会1回戦で明石商の吉高壯から先制打を放つなど勝負強さも光る。ケガで春の大会は出場できなかったが、夏の復帰を目指してリハビリ中。チームもノーシードとなり、どのブロックに入るかで大会の行方が変わってきそうだ。

 緒方理貢(京都外大西)は50メートル5秒8の俊足が自慢。プロ3球団のスカウトが視察した春の大会京都明徳戦では公式戦第1号となる本塁打を放った。

 久保田悠(龍谷大平安)はセンバツ後から1番を打つ切り込み隊長。兄は國學院大の主将を務めている。

 清水陸哉(京都国際)は春季大会準々決勝の日星戦で2打席連続3ランを放ったスラッガー。尾崎出雲(塔南)も宮津戦で5打数5安打4打点、京都国際戦でもサヨナラ本塁打を放ち、“持っている”男だ。


▲石原彪(京都翔英)

☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●龍谷大平安も磐石とはいえず混戦


 秋の王者で、1強と見られていた龍谷大平安はエース・市岡に次ぐ投手育成に苦しみ、春は準決勝で敗れた。変わって春の王者に輝いた京都翔英は主将で捕手の石原を中心に勢いがある。両校の夏の再戦があるとすれば準決勝以降で、その前にどちらかが足元をすくわれれば大会の行方はわからなくなってくる。不気味な存在がノーシードになった福知山成美。春は故障者が相次ぎ、体勢が整わなかった。抽選でどのブロックに入るか。あるいは初戦で好カードが見られる可能性も。

地区勢力ピラミッド

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