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凱旋? ガラガラ? 12球団本拠地・最終戦の観客動員数を本拠地・開幕戦と比べてみた


 今年もプロ野球の客入りは好調。セ、パ両リーグともに史上最多の観客動員数を記録した。

 しかし、ファンの“熱量”は球団や時期によってそれぞれだ。いい戦いをすれば、観客動員数が増え、不甲斐ない戦いをすれば動員数が減るという仮説も成り立つだろう。

 そこで今回、シーズン本拠地・開幕戦と本拠地・最終戦の動員数を比較。増減のパーセンテージでランキングを作成してみた。

 MAXに近いであろう開幕時のボルテージを保ち続けた球団はどこだ!?

(ホ=開幕戦が本拠地、ビ=開幕戦がビジター)

1位:広島東洋カープ(ホ)


開幕戦:30,459人(金曜日)
最終戦:31,783人(土曜日)
(開幕比:104%)

 25年ぶり優勝の余韻もあり、開幕より動員数を増やした広島。満員の歓声でCSにチームを送り出した。


2位:中日ドラゴンズ(ビ)


開幕戦:37,040人(火曜日)
最終戦:38,068人(日曜日)
(開幕比:103%)

 最終戦が日曜日ということもあり、本拠地・開幕戦よりも数字を伸ばした。しかし、シーズン中のチームはガタガタ。最終戦セレモニーは大野雄大の名スピーチまでヤジ、怒号、そして失笑に包まれ、ある意味では“叱咤激励”の客入りだったともいえるだろう。

 来季こそは立て直しを図り、真の大入り最終戦セレモニーを目指したい。


3位:東北楽天ゴールデンイーグルス(ホ)


開幕戦:25,083人(金曜日)
最終戦:25,222人(日曜日)
(開幕比:101%)

 CS進出は消滅していたが、本拠地・最終戦には多くのファンが詰め掛けた。今季途中から左翼席後方にオープンした「スマイルグリコパーク」の効果も大きい。観覧車や公園を球場と一体化させた新たな試みは客足を誘い、シーズンを通しても162万961人の観客動員数(過去最多)を記録した。


4位:横浜DeNAベイスターズ(ビ)


開幕戦:28,938人(火曜日)
最終戦:28,966人(木曜日)
(開幕比:100%)

 開幕も最終戦もほぼ満員という最高の舞台を提供したDeNAファン。昨季の最終戦は24,178人だったが、やはり成績が満員へと導いたのだろう。三浦大輔の引退試合ということもあり、CSへの弾みとなる最終戦だった。


4位:北海道日本ハムファイターズ(ビ)


開幕戦:41,138人(火曜日)
最終戦:41,138人(金曜日)
(開幕比:100%)

 奇跡の大逆転優勝への祝福、そして武田勝の引退もあり、最終戦でも超満員札止めの限界値「41,138人」を記録した日本ハム。しかし、チケットの実売数なのかも知れないが、こうも上限がピタッと定まってしまうと、「東京ドーム=55,000人」を思い出すのは筆者だけだろうか?


6位:東京ヤクルトスワローズ(ビ)


開幕戦:30,878人(火曜日)
最終戦:30,619人(水曜日)
(開幕比:99%)

 CS進出を逃したものの、さほど開幕と変わらぬ動員をキープしたヤクルト。本拠地・開幕戦では阪神ファン、最終戦は2位の巨人を猛追していたDeNAファンが大挙して訪れたことも大きいだろう。

7位:福岡ソフトバンクホークス(ビ)


開幕戦:38,500人(火曜日)
最終戦:35,473人(金曜日)
(開幕比:92%)

 まさかのV逸でファンもやや“お怒りモード”か。優勝争いを繰り広げていた時期はMAX値の「38,500人」を連発していたが、最後は8月の京セラドーム大阪開催(35,770人)にも及ばぬ値を出してしまった。


8位:阪神タイガース(ホ)


開幕戦:35,549人(金曜日)
最終戦:42,084人(土曜日)
(開幕比:118%)
※実質91%

 開幕と比べて118%もの客入りを記録した阪神。ただし、開幕は京セラドーム大阪だったので、順位は甲子園開幕に準拠した。甲子園開幕は46,368人(金曜日)で実質的な開幕比は91%。

 9月半ばの3連休の試合が雨天中止となり、後ろに日程が回った。「土曜日&巨人戦&6連勝中」と好条件に恵まれ、かろうじてガラガラはまぬがれたが、前日は金曜日の巨人戦にも関わらず、28,833人。貴重な「花金」を使うだけの熱量はなかったのかも知れない。


9位:埼玉西武ライオンズ(ホ)


開幕戦:32,364人(金曜日)
最終戦:28,261人(水曜日)
(開幕比:87%)

 見せ場の乏しかったシーズンで観客減。それでも3万人近い観客は西武ドームの土日水準。所沢の秋風は冷たかったが、ファンは温かかった。


10位:読売ジャイアンツ(ホ)


開幕戦:44,842人(金曜日)
最終戦:37,192人(木曜日)
(開幕比:83%)

 優勝を逃しただけではなく、3位のDeNAにも終盤にトコトン叩かれ、失速しながら本拠地・最終戦を迎えた巨人。大勢の関東在住の広島ファンがCS前哨戦に駆けつけたが、G党の腰は重かった。


:11位:オリックス・バファローズ(ビ)


開幕戦:33,156人(金曜日)
最終戦:22,077人(木曜日)
(開幕比:67%)

 本拠地・開幕カードから3万人超えで好スタートを見せたオリックス。シーズンを通して見れば、2005年の実数発表導入以降で最高となる約179万人の動員を記録したが、やはり成績不振で終盤は客足が鈍り、最終戦も平日水準だった。


12位:千葉ロッテマリーンズ(ホ)


開幕戦:30,119人(金曜日)
最終戦:16,885人(水曜日)
(開幕比:56%)

 平日の動員数はとことん弱いロッテ。今季も3位でCSに進出したが、最終戦もいつもと変わらぬ平日だった。ファンの期待は目の前の一戦より早くもCSだったのかも知れない。


文=落合初春(おちあい・もとはる)

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