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「清宮デビュー」に「衝撃のオコエ」。「高校野球100年」を盛り上げた昨夏の大会をプレイバック!


 7月30日、神奈川大会決勝で横浜、大阪大会決勝で履正社がそれぞれ優勝。ついに8月7日から始まる夏の甲子園の49代表校が出揃った。

 大阪桐蔭を筆頭に龍谷大平安、敦賀気比など甲子園常連校が早々に敗れる波乱があったこの夏の地方大会。甲子園での大番狂わせにも注目が集まる。

 甲子園開幕を前に「高校野球100年」を掲げて行われた、昨年の第97回大会を振り返ってみたい。オープニングゲームの始球式では王貞治氏が登場するなど、例年とは一味違った盛り上がりをぜひ思い出し、これから始まる夏の甲子園に思いを馳せてみよう。

早稲田実業・清宮幸太郎、衝撃の甲子園デビュー


 昨夏の甲子園でもっとも注目を集めたのが早稲田実業の1年生・清宮幸太郎だった。北砂リトル時代はリトルリーグ世界一を経験。父はラグビーの名選手にして名監督・清宮克幸氏。そして「名門・早実」ということで入学直後からその一挙手一投足に注目が集まった。

 西東京大会で打率.500と結果を残し甲子園に乗り込んだ清宮は初戦の今治西戦、2回戦の広島新庄戦と、いずれもタイムリーを放つ活躍を見せる。

 そして圧巻だったのが3回戦の東海大甲府戦だった。第2打席で甲子園初アーチとなる2ランを打つと、第4打席は走者一掃のタイムリーツーベースと4打数3安打5打点の大暴れ。準々決勝の九州国際大付戦でも2試合連続弾のソロ本塁打と、その実力が本物であることを見せつけた。

 早実は準決勝で仙台育英に敗れたが、ベスト4に入り甲子園を大いに盛り上げた。今夏の西東京大会敗退後、新チームのキャプテンを務めることとなった清宮。残り2回となった甲子園行きのチャンスをつかむことができるのか。


関東一・オコエ瑠偉、その高い身体能力で一気に注目を浴びる


 大会前から騒がれたのは清宮だったが開幕後、一気に評価を高めたのは関東一のオコエ瑠偉だった。

 2年春に関東一はセンバツ出場を果たすも、オコエはベンチ入りメンバーから外れていた。この夏が実質初めての甲子園だった。初戦の高岡商業戦、オコエは1回に一塁強襲のヒットで一気に二塁を陥れるアグレッシブな走塁を披露。さらに3回にはいずれも右中間を抜くスリーベースヒットを2本放ち、49年ぶりとなる「1イニング2本のスリーベース」という大会タイ記録に並んだ。

 続く中京大中京戦では初回、2死満塁のピンチで打者・佐藤勇基が放った打球はセンターを守るオコエの頭上を越える大きな飛球となる。しかし、背走するオコエはグラブを差し出し懸命にキャッチ。守備でもその高い能力を発揮した。

 準々決勝の興南戦では3対3の同点で迎えた9回、試合を決める勝ち越し2ランをレフトスタンドに運び、一気にドラフト上位候補に躍り出た。甲子園後のU-18ワールドカップでは主に1番を打ち、日本の準優勝に大きく貢献した。



東海大相模対仙台育英、実力校同士の決勝


 決勝戦は、東海大相模と仙台育英という実力校同士の対決となった。東海大相模は小笠原慎之介と吉田凌の二枚看板。仙台育英はエース・佐藤世那に3本塁打を放った平沢大河というドラフト候補を擁していた。

 試合は序盤から東海大相模の打線が得点を重ね、5回まで6対3とリード。しかし6回裏、仙台育英は満塁のチャンスに1番・佐藤将太が走者一掃のタイムリースリーベースを放ち6対6の同点に。球場内は東北勢初の全国制覇に期待が一気に高まっていく。

 しかし9回表、この回先頭の小笠原がライトスタンドへ勝ち越し弾を放つと、その後3点を奪い10対6に。最後は小笠原が三者凡退に仕留め、東海大相模が45年ぶり2度目の全国制覇に輝いた。



文=武山智史(たけやま・さとし)

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