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心機一転! 登録名変更や改名をして今季を迎える選手たちの心意気やいかに?

プロ野球2016 ココが変わってどうなった?【選手編】


 いよいよ開幕した2016年のプロ野球。ひいきのチームの勝敗に一喜一憂する日々を楽しんでいると思うが、もちろん筆者もその1人である。

 そして対戦チームを始め、各チームを見渡すと、昨季からいろいろと変化していることにも気づく。

 新戦力といった大きく報道されるものから、ユニホームのメーカーなど細かいところまで多岐に渡るが、今回は「登録名」を変更した選手にスポットを当ててみたい。

一文字変えただけでまるで別人


 昨季、アメリカから3年ぶりに日本球界はオリックスへ復帰した中島裕之(当時)。ホームランこそ2ケタに乗せたものの、打率.240で46打点という成績は、推定3.5億円という破格の年俸を考えると、ファンを納得させられるものからはほど遠かった。


 オフには子どもが生まれ、今季にかける思いは並々ならぬものがあるはず。登録名を「裕之」から「宏之」に変えたことも、その一つだろう。知人から勧められ、「いいと言われるならやってみよう」と思ったそうだが、早くも心機一転の効果が出ている模様。

 3月は全5試合に出場し、打率.389と好スタート。6番に座って打線に厚みをもたせている。

 安達了一の不在で遊撃を守ったこと(3月30日からは指名打者で出場)が好影響だったのかもしれない。このまま打ち続けて「裕之」時代を忘れさせる活躍を見せてほしいものだ。


更なる進化を目指すベテラン戦士


「ゴメス」の愛称でチームメイトやファンから親しまれているDeNAの後藤武敏は、昨季の「後藤武敏G.」を再び変更し、今季は「後藤G武敏」で臨んでいる。読み方は「ごとうゴメスたけとし」で、より前に進むためにGの位置を変更したそう。

 若手中心の陣容のため、今季はまだ1軍での出番はない。ただ、一昨年の活躍は5月に昇格してからだっただけに、ここはまず吉兆だと考えて、昇格するその日まで待ちたい。昨季は思うような結果が残せなかったが、前に進む気持ちが衰えていない限り、必ずやチームを救う日が来るはずだ。


 願わくば、交流戦のソフトバンク戦で松坂大輔との横浜高同期対決を見たい。両者はどんな気持ちで向かい合い、そして、後藤の登録名を見た松坂は何を思うのだろう……。

カタカナでなく漢字にしたのがこだわり?


 入団5年目にブレイクし、松井稼頭央から遊撃手の座を奪い取った西田哲朗(ともに楽天)。しかし昨季はケガで思うような成績を残せていなかったことから、「生まれ変わったつもりで頑張る」ようにと登録名を「哲朗」に変更した。


 しかし前述の中島のように上手くはいかず、代走で2試合出場しただけでチームの2軍落ち第1号に。先発投手の登録というチーム事情とはいえ、よもやの抹消には本人も驚いたことだろう。

 ただ、失礼を承知で言えば、いっそのことカタカナにしてほしかった…というのが筆者の思いである。

「テツロー」なら、「イチロー」や「サブロー」へのつながりを感じられるし、もしかすると『銀河鉄道999』とのコラボ企画なども生まれたかもしれない。ファンの中にはスリーナインど真ん中世代もいるだろうし、新たなファンの掘り起こしも期待できただろう。

 もちろん哲朗が一定の活躍を見せなければ、企画したところで無意味に終わってしまう。色々なファン獲得策を練るためも、まずは1軍復帰、そして定位置奪取を目指してほしい。


 今回紹介した3人もそうだが、登録名を変える理由は前のシーズンで思うような成績を残せなかった自分を一新するためといったケースが多い。

「名前を変えただけで打てるようになったら世話はない」と思うファンもいると思うが、以前より良い結果を求めてどんなに小さなことでも変えてみようとする気持ちが大切だと思う。

 それに登録名を変えるとかえって目立ってしまうので、失敗した時のリスクが大きいはずだ。それを敢えて実行した覚悟に、まずは拍手を送りたい。

 そしてできるならば、シーズンの終わりに「活躍おめでとう」の拍手も送らせてほしい。

文=森田真悟(もりた・しんご)

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