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キャンプ後半で話題を作ったニューフェース〜「移籍1年目」のベテランたち!

 キャンプでアピールするのは、新人選手だけではない。トレードやFAで移籍を果たしたベテランたちも、周囲の期待に応え、自身の存在価値を認めさせるために、例年以上の早い仕上がりが求められる。そんな「移籍1年目」の注目選手たちの、ベテランらしいアピール術をランキング形式でチェックしてみよう。


巨人・大竹寛、0封デビュー

 広島から巨人へFA移籍した大竹寛が20日、韓国・LGとの練習試合に先発し、2回2安打無失点という上々の巨人デビューを飾った。

 この日の最速は143キロ。失投はなく、全29球中の23球は低めへ制球されたもの。また、内角をえぐるシュートを効果的に使うなど、攻めの姿勢が目立つ投球内容だった。例年スロースターターの印象がある大竹だけに、この仕上がりの早さは緊迫感の表れ、と見ることができるだろう。


ソフトバンク・李大浩、「妹」の活躍に発奮!

 オリックスからソフトバンクへ移籍した李大浩が22日、西武とのオープン戦で4番指名打者として先発出場。1打数1安打を記録した。オープン戦前の20日には紅白戦で2安打3打点のマルチ安打を記録するなど、好調をキープしている。

 李の励みになっているのが、ソチ五輪女子フィギュアスケートにおける「国民の妹」キム・ヨナ選手の活躍。以前に母国で対談し、写真を撮ったこともある身近な存在なだけに、「妹」の活躍から元気をもらったようだ。


ストライプ涌井の引き締まった投球

 西武からFAでロッテに移籍した涌井秀章が順調だ。17日にシート打撃に登板し、今季初めて打者に対して投げると、6人の打者をわずか10球で料理。18日に200球の投げ込みをして臨んだ23日の練習試合(対広島戦)では、3回を4安打1失点というまずまずの投球で「ロッテ・涌井」としてのデビュー戦を飾った。

 例年、太り気味を懸念されていた涌井も、今年のキャンプではしっかり体をシェイプアップ。ロッテのストライプユニフォームの効果もあって、さらに引き締まって見えるのも吉報だ。


あれは名古屋のミソカッツ? 小笠原、復活なるか!?


 巨人から中日へとFA移籍を果たした小笠原道大。「ガッツ」の愛称と名古屋名物「味噌カツ」とをかけた「ミソカッツ」の愛称が早くもファンの間に浸透している。そんな小笠原、21日のシート打撃であの岩瀬から移籍第1号となるホームランを放ち、復活をアピール。「風速20メートルの風のおかげ」と謙遜したが、内角高めのスライダーにヒジをたたんで反応する技術はさすがのひと言。

 この日は5年ぶりに中日に復帰したネルソン・パヤノからもヒットを放ち、マルチ安打も記録。順調な仕上がりを見せていた……のだが、23日の阪神とのオープン戦では、守備の際に強烈なゴロが左足首を直撃して途中交代。去年もキャンプ中のケガで出遅れただけに、ちょっと心配だ。


WBCを彷彿。「土壇場に強い井端」は健在

 去年の日本シリーズの再戦であり、楽天のドラフト1位ルーキー・松井裕樹のデビュー戦として注目を集めた23日の巨人vs楽天のオープン戦。しかし、最後に持っていったのは、中日から移籍した井端弘和のサヨナラ安打だった。

 1点を追いかける9回裏、巨人のドラフト1位ルーキー・小林誠司が送りバントで1死二、三塁とお膳立てすると、この日途中出場の井端がセンター前へ逆転サヨナラとなる2点タイムリー。土壇場で数々の奇跡を演出した、1年前のWBCを彷彿とさせる輝きを放った。ショートを坂本勇人と、セカンドを片岡治大とレギュラー争いを繰り広げる苦しい立場の井端だが、この勝負強さのほうが他球団にとっては驚異だろう。



■ライター・プロフィール
オグマナオト/1977年生まれ、福島県出身。広告会社勤務の後、フリーライターに転身。「エキレビ!」では野球関連本やスポーツ漫画の書評などスポーツネタを中心に執筆中。また「幻冬舎WEBマガジン」で実況アナウンサーへのインタビュー企画を連載するなど、各種媒体にもインタビュー記事を寄稿している。ツイッター/@oguman1977

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