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大谷翔平(日本ハム)、菅野智之(巨人)、石川歩(ロッテ)。開幕ダッシュがきく投手をWBCエースに


 野球に関する数ある格言のなかに「投手力が勝負を決める」といったものがある。

 相手に点を与えなければ負けることはなく、極論になるがペナントレースでシーズンを通して1点しか取れなくても、相手に1点も与えなければ優勝できる。

 日本代表の戦い方に目を移しても、一発長打にかける打線よりも投手を中心とした守りの野球になることが多い。そのなかでも、エースの存在はチーム編成の上で重要となる。

過去のWBCで2試合以上先発した投手


 日本でトップクラスの投手で編成されるといっても、過去のWBCを見ると先発陣の中心を担った選手は限られる。

■2006年
上原浩治:3試合 / 17回
松坂大輔:3試合 / 13回
渡辺俊介:3試合 / 13回2/3

■2009年
岩隈久志:4試合 / 20回
松坂大輔:3試合 / 14回2/3
ダルビッシュ有:5試合 / 13回 ※準決勝、決勝はクローザー

■2013年
前田健太:3試合 / 15回
大隣憲司:2試合 / 6回

 投手13人のうち、2試合以上で先発した投手は多くても3人。その点で考えれば第2の先発を含めても、先発タイプの投手は6人か7人でいい。各球団のエースを並べればいいというものでもないのだ。

過去3年、開幕ダッシュが得意な投手とは?


 では、現状ではどういった先発タイプの投手が代表に入るだろうか。

 MLBに所属している選手は球団の事情などにより出場できない可能性もあるため、今回は候補から外して考え、独断で7人の投手を選んでみた。

 菅野智之(巨人)、野村祐輔(広島)、石川歩(ロッテ)、有原航平、大谷翔平(ともに日本ハム)、則本昂大(楽天)、千賀滉大(ソフトバンク)。

 この中で、春先に好成績を残している投手は誰か。WBCが行われるのはペナントレースの開幕前だ。シーズンの入り方がうまい選手ほど、WBCでも力が発揮しやすいはずである。

 先にあげた投手の今季を含む過去3年の3、4月トータルの成績は以下の通り。

菅野智之:18試合11勝3敗 / 136回2/3 / 防御率1.38
野村祐輔:13試合7勝5敗 / 77回1/3 / 防御率4.31
石川 歩:13試合8勝2敗 / 96回 / 防御率1.50
有原航平:3試合3勝0敗 / 24回 / 防御率0.75
大谷翔平:14試合7勝3敗 / 91回1/3 / 防御率1.87
則本昂大:16試合8勝6敗 / 114回 / 防御率3.39
千賀滉大:11試合2勝0敗 / 42回2/3 / 防御率2.95

 有原は3、4月に投げたのが今季だけで、千賀はリリーフで登板したこともあったため投球回が少ない。両投手とも好成績だが、その点は考慮したい。

 菅野が圧倒的な成績を残しているが、それ以外で目を引くのが石川の好成績だ。2014年以降3年連続で3、4月の成績が防御率1点台。開幕ダッシュが得意な投手と言える。

 大谷は2014年が防御率2.86、2015年は0.80、今年は2.27といい年と悪い年が交互にやってきている。順番で言えば来年はいい年だが…。


 意外にもよくなかったのが則本だ。2014年が防御率4.25、2015年は2.91、今年も3.07と勝敗は勝ち越しているが、あまり開幕ダッシュが得意ではなさそうだ。

 3、4月だけの数字だけで決めるのは少々乱暴だが、大谷、菅野、石川が来年のWBCでの先発三本柱に挙げたい。


文=京都純典(みやこ・すみのり)

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