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大型トレードで巨人入りの吉川光夫 山あり谷ありだった日本ハム時代の10年間を振り返る


 11月2日、巨人の大田泰示、公文克彦との交換トレードで石川慎吾とともに日本ハムを去ることになった吉川光夫。
 今シーズンで日本ハムの在籍10年だったが、惜別の意味も込めて吉川の山あり谷ありの軌跡を振り返ってみたい。

高卒1年目から日本シリーズ登板!


 吉川は広陵高時代に甲子園出場はなかったものの、2006年に高校生ドラフト1巡目で日本ハムから1位指名を受け入団。ちなみにこの年の高校生ドラフトは、言わずと知れた1988年度生まれの黄金世代。田中将大(ヤンキース)、前田健太(ドジャース)、坂本勇人(巨人)らを輩出した。

 吉川も1年目から1軍出場を果たし、先発ローテーションの一角に定着。完封勝ちを含む4勝を挙げた。またその年の日本シリーズでは、中継ぎと先発で2試合に登板。勝利こそならなかったが、その存在感をアピールした。


ダルビッシュ流出の危機を救った2012年のMVP!


 2012年はダルビッシュ有(レンジャーズ)が日本ハムを去り、栗山英樹新監督が就任したチームの転機の年。ここで吉川が大ブレイクした。

 4月に1438日ぶりの勝利を挙げると、その後も順調に白星を重ねてキャリアハイの14勝。防御率1.71でタイトルを獲得し、同年のMVPも受賞した。

 ダルビッシュの穴を埋めてチームの危機を救った吉川。このシーズンが最も輝いた年といっていいだろう。

最後はクローザーも…今シーズンの奮闘!


 今シーズンは夏場まで先発ローテーションを守っていたが、不調により2軍落ちとなる。その後は守護神・マーティンの負傷もあってリリーフに転向。プロ初セーブを挙げたものの不安定な内容で、ポストシーズンでの出番はなかった。

 先発マウンドでは素晴らしい立ち上がりを見せても2〜3巡目には相手打線につかまり、リリーフでは汗びっしょりで準備万端に見えてもすんなり1イニングを抑えることができず、結果的に悔いの残るシーズンとなった。

 プロ入り10年目のシーズンを終え、区切りの年に新天地に移籍する吉川。環境が変わることで、再び輝きを取り戻してほしい。


文=サトウタカシ (さとう・たかし)

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