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他スポーツではメダリスト続々。野球界の「錦織圭世代=1989年世代」は世界で戦っているか?


 世界で戦うトップアスリートのテニスプレーヤー・錦織圭。2007年にプロに転向し、2008年にツアー初勝利。以降、目覚ましい進歩で、グランドスラム制覇目前にまでたどりついた。

 テニスは個人競技ということもあり、チーム競技の野球に比べると「世代」でくくる風潮が少ないが、錦織はどんな野球選手と同世代なのだろうか。錦織のキャリアを振り返りながら、同世代の野球選手をピックアップ。「世界で戦う」という視点から紹介したい。

1989年世代は錦織圭とあの「高校生ビッグ3」


 いまや、テニスという枠組みを超えた知名度を誇る錦織。おそらく、彼の名を知らない日本人の方が少ないくらいだろう。今シーズンも全豪オープンでロジャー・フェデラーとの死闘を繰り広げるなど、もはや「世界の錦織」というべき活躍ぶりを見せている。

 現在の世界ランキングは5位(2月20日現在)。2015年には、日本人として最高位となる4位にもなっており「日本スポーツ界の宝」と言っていい。

 錦織は1989年12月29日生まれの27歳。野球以外のスポーツで、錦織と同じ「1989年世代(1989年4月2日生まれ〜1990年4月1日生まれ)」のアスリートを見ると、リオ五輪で銀メダルを獲得した卓球の水谷隼。今年1月までスペインでプレーし、サッカー日本代表にも名を連ねる清武弘嗣(セレッソ大阪)ら、世界で戦っている選手がいる。

 野球界に目を向けると1989年世代はどうか。

 中田翔(日本ハム)、唐川侑己(ロッテ)、由規(ヤクルト)の元祖「高校生ビッグ3」らの世代が該当する世代だが、「世界で戦う」という観点に立つと、FA権取得時期の事情もありメジャーリーガーはまだ誕生していない。また、2013WBCでメンバー入りしたのは中田ただ1人。ほかのスポーツに比べ世界で戦っている選手が少ない。

 しかし、2017WBCでは中田のほかに、菅野智之(巨人)、小林誠司(巨人)、田中広輔(広島)、菊池涼介(広島)らが、侍ジャパンに選出された。ここから大きく羽ばたき、メジャーリーグを目指す選手が出てくることにも期待したい。

1988年世代は「世界で戦う」選手の宝庫


 1989年世代の1学年上に当たる「1988年世代(1988年4月2日生まれ〜1989年4月1日生まれ)」には、田中将大(ヤンキース)、前田健太(ドジャース)、坂本勇人、澤村拓一(ともに巨人)という具合に、2013WBCで世界と戦った選手が多い。また、説明するまでもなく田中と前田はメジャーリーグの第一線で活躍している。2017WBCでも、坂本に加え、秋吉亮(ヤクルト)、石川歩(ロッテ)、秋山翔吾(西武)らがメンバー入りを果たした。

 野球以外のスポーツでも、1988年世代には香川真司、吉田麻也(ともにサッカー)、内村航平(体操)、福原愛(卓球)、金藤理絵(水泳)ら、世界で戦っているアスリートが多く、テレビや雑誌などで黄金世代として頻繁に取り上げられている。

 本人の力ではいかんともしがたい様々な巡り合わせにより、1学年違うだけで「世界と戦う」状況は、大きく変わることがある。それは致し方ないことかもしれない。いずれにせよ、野球界の1989年世代も、1988年世代同様に世界で戦う選手が増えてくることを願う。


文=勝田 聡(かつた さとし)

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