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【妄想ベストナイン!】バスケ強豪校でオーダーを組んでみた。アメリカで活躍中の渡邊雄太、八村塁も登場!?

文=カバディ西山

【妄想ベストナイン!】バスケ強豪校でオーダーを組んでみた。アメリカで活躍中の渡邊雄太、八村塁も登場!?
 野球選手以外でベストナイン選んだら、どんなチームができる!?

 男優、女優、食べ物……。人間以外もあり! ということで、週刊野球太郎が「妄想ベストナイン」を選出。オーダーを組んでみた。

 栄えある(?)「妄想ベストナイン」が集うリーグは、名づけて「モ・リーグ」(「モ」は妄想の「モ」です……)!

 本年、第2回のテーマはバスケットボール! 実はまだ2020年の東京五輪の出場がはっきりしていない男子バスケットボール日本代表(結果的にリオ五輪、ロンドン五輪ともに開催国は出場しているものの、バスケットボールは五輪開催国といっても必ず出場権が与えられるわけではない。女子日本代表は前回のリオ五輪に出場し8位に入るなど実績があるため、出場はできそうだが、男子日本代表の国際大会での実績は乏しい。FIBAワールドカップ2019に出場し、ベスト16に入るのが1つの基準と言われている。)。東京五輪出場のためには、現在戦いが続いているワールドカップ2019アジア地区2次予選を勝ち抜きたい。そんな応援も兼ねて、Bリーグや日本代表で活躍する選手も紹介しながら、高校バスケをネタに打順を組んでみた。

 今回、協力を仰ぐのはSports Zone株式会社に所属する松本圭祐アナウンサー。さまざまなスポーツを担当するものの、バスケが一番の“ホットゾーン”。相談したところ、「ウインターカップ(以下WC)が終わったばかりやし、高校スポーツは馴染みあるやろうし、バスケの強豪校でまとめれば」とナイスなアドバイス。松本アナの思い入れがたっぷり入った、《近年バスケットボールが強い高校で打順を組んでみた》スタートです。

(※筆者と松本アナの独断と偏見によるものなので、お気楽な気持ちでお読みください)

なんだかんだ根強い能代工人気


 早速、まずはそのラインナップをまとめる。
【妄想ベストナイン!】バスケ強豪校でオーダーを組んでみた。アメリカで活躍中の渡邊雄太、八村塁も登場!?

■1番・センター:能代工(秋田)
 チームを牽引する1番は、センターで能代工。そこまでバスケに詳しくなくともバスケ強豪校としての知名度は今も昔も一番だ。マンガ『SLAM DUNK』(スラムダンク)の作中でも描かれたオールコートプレス(『SLAM DUNK』の山王工のモデルは能代工と言われている)などの広範囲をカバーしながら高い守備力を保てるのは、野球に置き換えればセンターが適任だろう。

 ちなみに現在はインターハイ、国体、ウインターカップ(以下、WC)のいずれも10年以上優勝から遠ざかっている低迷期。だが、トップリーグのチームで長年指揮を執った小野秀二氏がコーチに就任すると、伝統の運動量豊富で走り回るスタイルを守りつつ、現代的な戦術を加えることで、復活の気配が出てきた。松本アナいわく、「低迷期でもお客さんの入りは一番」という人気は不動とのこと。ピークは過ぎたと周囲から言われるものの、本人はまだ動ける自信がある花形の選手といった感じか。

■2番・セカンド:尽誠学園(香川)
 2番・セカンドは尽誠学園。伊良部秀輝(元ロッテほか)など複数のプロ野球選手を輩出し、バスケでは2人目の日本人NBAプレーヤー・渡邊雄太(メンフィス・グリズリーズ)の母校でもある。

 渡邊のような大型選手もたまに在籍するが、留学生がいなくても、大きくなくても、自分の特徴を最大限生かし、かつ諦めない“泥臭い”プレーがチームの基本スタイル。バスケ用語では「ハッスルする」というらしく、野球用語で言い換えると「球際に強い」というニュアンスが近いだろうか。オールドスタイルの“2番・セカンド”はまさにOBの田中浩康(元ヤクルトほか)のような渋い活躍をするはずだ。

■3番・DH:桜花学園(愛知)
 3番はここだけ女子チームを入れさせてください! ということで桜花学園。女子高校バスケの“横綱”だ。井上眞一監督のもと、オフェンスもディフェンスもコンタクトプレーも基本と最新のスキルをしっかりと教わり、王道バスケで勝ち続ける。スリーポイントシュートの企図数自体が少ないことも特徴だ。

 野球でたとえると打率.333の本塁打は12本前後で、二塁打、三塁打を量産する中距離打者といったところか。ディフェンス力も屈指で守らせたい……いっそのことピッチャーで! と考えたものの、男子と女子の体力差を踏まえて指名打者に落ち着いた。

福岡2強をどのポジションにする?


■4番・サード:福岡第一(福岡)
 4番サード、チームの大黒柱はWCの覇者・福岡第一。近年の高校バスケは外国人留学生(現在もアフリカ系の選手が多いが、最近は中国からの留学生もいる)の存在が大きく、そのパイオニアであるのが福岡第一のようだ。ちなみに、同校野球部では陽岱鋼(巨人)、張奕(オリックス育成)など台湾出身の留学生が多い。

 ただ、福岡第一はその留学生だけに頼るのではなく、日本人選手のレベルも高く、見事に調和したバランスのいいチームである。今年でいうと主将の松崎裕樹、河村勇輝らとイソフ、スティーブらのコンビネーションが光った。

■5番・キャッチャー:明成(宮城)
 5番に置くのは明成でポジションはキャッチャーを任せたい。2005年に創部すると2009年にWC初制覇、2013年からは3連覇を果たした新興勢力だ。この3連覇時にはNBAドラフトでの指名が期待される八村塁(ゴンザガ大)が在籍していた。

 創部とともに就任した佐藤久夫ヘッドコーチは、スキル、体の使い方、戦術を選手にしっかり叩き込み、試合では頭を使った戦略的な展開に持ち込めるように指導している。また、選手たちは、高校でも結果を出しながら、卒業後も伸びるという定評もある。さらに、育成・指導環境も群を抜いて素晴らしく、同じ学校法人である仙台大と連携している練習場は“明仙バスケラボ”と呼ばれる。そんなバスケ偏差値の高さはキャッチャーにもってこいだ。

■先発投手:福大大濠(福岡)
 6番打者の前に先発投手を発表したい。福大大濠にマウンドを託す。高校野球では三浦銀二(法政大)と古賀悠斗(中央大)のバッテリーが、2017年のセンバツ、U-18ワールドカップで活躍したことは記憶に新しい。

 4番・サードの福岡第一とは県内のライバル関係にあり、福岡大会で対戦したら全国大会決勝以上ともいえるほどのハイレベルな戦いとなる。現にWC福岡予選は79対71の8点差で福岡第一が福大大濠に勝った一方、WC決勝戦は85対42という大差で福岡第一が中部大第一に勝ち、優勝している(松本アナの取材によると「福岡の予選よりも点差をつけて勝とう」とWC決勝に臨んだそうだ)。

 さらに福大大濠は留学生なしでこのレベルまで引き上げられていることも特筆すべき点。龍憲一(元広島ほか)、森山良二(元西武ほか)など活躍した元プロ、現役ではこれからの成長が期待される浜地真澄(阪神)と好投手を輩出していることから投手とした。ちなみに、バスケでは金丸晃輔(シーホース三河)を筆頭に攻撃力ある選手が育ちやすい印象だという。

 余談だが、福大大濠と明成のバッテリーとしたのは、両校は2013、14年のWC決勝で2年連続対戦しており、特に2014年の2点差で決着がついた試合は屈指の好ゲームとしてバスケファンの間では有名だそうだ。そんな関係性も含めてバッテリーにしたが、大濠&第一の福岡コンビで三遊間を組むのも捨てがたかった。

報徳学園の“コンゴ”に注目!


■6番・ショート:北陸(福井)
 6番は北陸。2017年のドラフト1位で巨人に入団した鍬原拓也の母校で、甲子園も春夏4度出場している。全国的知名度は低めかもしれないが、福井県内では上位校だ。

 しかし、バスケはそれ以上に有名で、日本代表クラスのガードの一大生産地とも言われる。“ミスター・バスケットボール”こと佐古賢一、イケメン選手として有名で本田朋子アナウンサーと結婚した五十嵐圭(新潟アルビレックス)、現役日本代表の篠山竜青(川崎ブレイブサンダース)、ほかにも多嶋朝飛(レバンガ北海道)など。その多くは佐古に憧れて、佐古のような選手になりたいと進学したそう。

 意識の高いガードが多いためか、チームとしてもよく走りよく考える選手が多く、巧みな戦術を使う。考えながら広範囲を動けるのはショートらしさを感じ、ボールを運び、つなぐガードは上位打線と下位打線をつなぐ6番にピタリと当てはまる。

■7番・レフト:開志国際(新潟)
 7番・レフトの開志国際は2014年に開校し、5年目の2018年インターハイを制した。明成に続く新興勢力だ。率いる富樫英樹コーチはもともと中学校の教師で、新発田市立本丸中では全中優勝を成し遂げている。そんな名コーチが満を持して高校バスケの指導者となり、早々とその手腕を発揮した。

 ちなみに、息子の富樫勇樹もバスケ選手で、本丸中3年時に親子鷹で全中優勝すると、高校はアメリカに留学。167センチというサイズが評価されなかったか、進学する大学がなかなか決まらなかった。そんな背景もあり帰国し、日本でプレーすることに。現在は千葉ジェッツに所属し、日本代表にも選ばれている。

 チームのプレースタイルは、富樫コーチが得意とするセットオフェンスを伝授し、複数の得点パターンをうまく使い分け、相手チームを翻弄する。戦術的な攻撃が売りだ。その指導力に留学生の個の強さが掛け合わされ、一気にインターハイ優勝まで駆け上った。この勢いと攻撃力は、ピッチャーが一息つきたい7番あたりにジャストフィットする。

■8番・ファースト:報徳学園(兵庫)
■9番・ライト:新田(愛媛)
 8番・ファーストの報徳学園と9番・ライトの新田は今後の飛躍を期待してスタメン入り。

 報徳学園はコンゴ出身のコンゴロー、テクニックで魅了する宇都宮陸、コンゴローとは高須中時代からのチームメイトで正確なシュートが持ち味の丸山賢人という報徳学園1年生トリオが注目株。2年後、さらに磨きのかかった連動性ある攻撃が、今から楽しみだ。

 新田は全国大会での上位進出はまだないものの、愛媛県内では有数の強豪校。そこまで引き上げたのは玉井剛コーチだ。モットーは“好きなバスケをして、もっとバスケを好きになってもらいたい”。キツイことを耐えて……ではなく、今どきの指導法でさらなる高みを目指す。

■代打枠:洛南(京都)
 最後に代打枠として、メンバー入りが決まった洛南。洛南の特徴は“あとに強い”こと。夏のインターハイ、秋の国体よりWCで好成績を残したり、高校時よりも、大学、プロで想像以上に成長したり、時間をかけて成熟するイメージが強い。

 OBには2006年のWCを制した時のエースで決勝戦個人最多得点タイの40得点を記録した湊谷安玲久司朱(みなとや・あれくしす/横浜ビー・コルセアーズ)、スリーポイントシューターの辻直人(川崎ブレイブサンダース)、日本代表常連である竹内公輔(栃木ブレックス)と譲次(アルバルク東京)のツインズ、比江島慎(オーストラリアのブリスベン・ブレッツからリリースされ、栃木ブレックスに入団)などがいる。オフェンス貢献度が高い選手が多く、“あとに強い”=“試合後半に強い”と考えると代打男の役割が似合いそうだ。


 さぁ、独断と偏見でバスケットボール強豪校で打順を組んでみましたが、いかがでしたか? 大半の方はピンとこなかったかもしれませんが、ただ、2月に開催されるワールドカップのアジア地区2次予選の2試合、現在進行系で続いているBリーグの中継やニュースを見た際に、“なんか見覚えある名前だな……”と思い出していただいたり、オリンピック開催国でも出場できないことなんてあっちゃまずいですよ! と応援していただいたり、少しでもいまのバスケットボールを気にかけてもらえますと幸いです。

文=カバディ西山

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