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大きく取り上げればいいという訳ではない!? 想像力をかき立てるスポーツ紙の技に注目!

 オフシーズンのスポーツ新聞のネタは、野球の本筋とはあまり関係ないものが多い。そのため新聞によって同じネタでも扱いがまったく違ったりする。じゃあ、大きく扱った方が目を惹くかというと、そうでもなくて……。


戸根の変わり種トレーニング


 フロリダで自主トレを行っていた巨人の戸根千秋。同僚のスコット・マシソンが所有する私有地で狩猟を行い、見事大物を射止めた、というネタが、昨年の12月25日のサンケイ新聞で、15センチ×27センチと、イラスト&写真つきで大きく扱われた。

 ところが、箇条書きの見出しは

・戸根狩猟トレ
・100キロ黒豚一発で仕留めた
・マシソンが指導
・米で挑戦
・待つこと5時間極限まで集中力高めメンタルを鍛えた2年目の飛躍へ自信「ここ1番でいかせる」
・今度はマウンドで大物狩り

 そう、記事に目を通さなくても、この時期ではおなじみの変わり種トレーニングのひとつかぁと読み手が内容を把握できちゃうのだ。

 いや、むしろそうなるように見出しやデザインを構築しているのだがら、当初の目的は果たしていると言って良いだろう。


読者の想像力をかきたてる小見出し


 一方、東京中日スポーツ(トーチュウ)では、同じネタを2段あまりのベタ記事で紹介しており、記事につけられた戸根の名前の横についている小見出しが奮っている。

『米で豚仕留めた』

「えっ、戸根は何やってんの?」

 読者の想像力を、猛烈にかきたてたことは言うまでもない。

 小さなスペースなら小さなスペースで読ませる工夫が、スポーツ新聞には施されているのだ。


文=御手洗あつひこ
幸楽(@渡る世間は鬼ばかり)のような中華料理屋でスポーツ新聞を読むことをこよなく愛するダメライター。その経験を生かして野球太郎で年に一度だけ『ドラフト当日の新聞報道徹底検証』の記事を担当する。好きな紙面レイアウトはスポニチ。

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