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【2015夏の高校野球】《愛知観戦ガイド》有望選手と大会展望&勢力ピラミッド

7月11日〜29日(パロマ瑞穂球場ほか)

名門私学でも攻略困難、伏兵校に好左腕
愛知の夏は強打の捕手勢が主役になる!

☆★☆ 投手編 ☆★☆


●需要高い好素質サウスポー


 左腕にプロが注目する素質の持ち主が並ぶ。福本裕亮(愛工大名電)は腕の振りがアーム気味だが、肩が大きく回り指先感覚にも優れる。ホップする軌道のストレートとスライダーにはキレがあり、右打者ヒザ元への球は特に目を引く。内田大貴(誉)も左腕不足の昨今にあってプロや社会人野球からの注目度は高い。春以降も複数のプロのスカウトが訪れた練習試合で140キロ台をマークした。吐前槙哉(至学館)は昨夏以降バランスを崩し、今春の県大会でもベンチを外れスカウト陣をがっかりさせたが、189センチの長身から投げ下ろす角度あるボールは貴重な財産で、将来性は抜群だ。

 右腕ではセンバツでも好投した森奎真(豊橋工)が筆頭。ストレートに角度があり、内外角へ投げ分けられる。普段は余力を残しつつも、ピンチの場面で力を入れたときの球は敵を寄せつけない。

●伏兵校の左腕も台頭

 評判のサウスポーが成長を遂げている。牧野元紀(豊田工)は、元々伸びのあったストレートが130キロ台後半を計測。体のサイズ同様スケールの大きさを感じさせ、総合力も高い。身長181センチの高坂翔悟(愛産大工)は体が柔らかく、球筋のよい130キロ台後半のストレートを投げる。1年時から強豪校相手に好投してきた久保田淳希(名市工)も注目を集めている。小柄だが力強さを感じさせるストレートが持ち味だ。

 平松卓磨(愛産大三河)、上野翔太郎(中京大中京)の両右腕も最速は140キロを超える。特に平松は上背の割に角度があり、好調時はストレートで空振りを奪う。春の背番号が20の花井啓嗣(至学館)は、東海大会で142キロをマークした隠し玉だ。ベンチ入りのためにはチーム内の競争を勝ち抜く必要がある。球威なら神藤陸(渥美農)も覚えておきたい。

 2年生では長谷部銀次(中京大中京)が、2008年に享栄からプロ入りした八木亮祐(現ヤクルト)を彷彿とさせるタイプだ。昨夏、甲子園で全国区になった藤嶋健人(東邦)も復調傾向にある。


▲森奎真(豊橋工)


☆★☆ 打者編 ☆★☆

●中京大中京、東邦、名電に強打者


 打力の高い3人の捕手が目立つ。伊藤寛士(中京大中京)と溝口慶周(東邦)の打撃はスキがなく、長打力も群を抜いている。谷川原健太(豊橋中央)は前述の2人とタイプは異なるが、リストの強さやきっちりと球をとらえるセンスは通じるものがあり、すでに高校通算30弾を超えている。

 内野手では、毛利元哉(愛工大名電)がロングヒッターとしてプロ注目の逸材だ。福山愛友(愛産大工)も長打力があり、高校通算20弾を超える。外野手では、中村健人(中京大中京)がこの春、素質を開花させ、思い切りのいいスイングで長打を連発。稲生達也(大府)もスイングが強くパワーは十分。林幸紀(愛産大工)のスピードは県内随一で、足のスペシャリストとして楽しみだ。

 2年生では矢田維吹(中京大中京)のスケールの大きな打撃が目を引く。高橋優斗(愛工大名電)、鈴木駿介(愛知啓成)、鈴木統偉(栄徳)も伸びしろがあり、世代をリードする存在だ。


▲伊藤寛士(中京大中京)


☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●2強を追って後続集団が殺到


 中京大中京は打線が強力で、練習試合では県外の甲子園常連校相手に猛打で打ち勝ってきた。この調子を本番まで持続できるか。愛工大名電は戦い方が安定しており、投打に戦力のバランスがとれている。春季県大会で東邦をコールドで下したのも高評価ポイントだ。これを追って後続集団が殺到。昨夏覇者の東邦、勢いといやらしさのある至学館、好投手擁する誉や愛産大三河、選手層の厚い愛産大工などの他、公立勢も西尾東、豊田西、豊田工など警戒すべきチームは多い。

地区勢力ピラミッド

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