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交流戦反抗のキーマンは新監督! 巨人・阪神・DeNAの最強の指名打者はこの選手だ!!

 5月31日に開幕する日本生命セ・パ交流戦2016。プロ野球ファンの間で囁かれるのが、「交流戦はパ・リーグ優位」という言葉だ。

 2005年からスタートした交流戦は、昨季まで11回行われている。そのうち9度もパ・リーグ勢が優勝。さらに昨年の交流戦結果は、1位から5位までパ球団が並び、2010年シーズンには1位から6位までパが独占した実績がある。

 セ・リーグ勢は今季も、パシフィカンの軍門に下るのか。いや、それでは面白くないと感じるファンも多いはずだ。

ベンチ采配がモノをいう交流戦


 交流戦のパ・リーグ有利説で取り沙汰されるのが、「指名打者制の妙」だ。パ・リーグ開催試合ではDH制が採用され、不慣れなセ・リーグ勢はオーダーを組むのもひと苦労。首脳陣の決断力がモノをいう。

 そこで注目したいのが、セ・リーグの新監督たち。交流戦の采配を経験しておらず、思い切った発想で、大胆なオーダーを組むことができれば、「セ・リーグ弱し」の既成概念を打ち破る起爆剤となるのでは? と、ポジティブに考えてみたい。

 怖いもの知らずの采配が、今まで歯が立たなかったパ・リーグ勢にひと泡吹かせる起爆剤になることを信じて、新監督たちにオススメの指名打者たちを提案してみよう。


「超変革」はDH制アリのオーダーで実現?



 まずは「超変革」をスローガンに掲げ、新監督ながらさすがの人材掌握術をみせている阪神・金本知憲監督へ。ちなみに現役時代は、交流戦の優秀選手賞を2度も獲得している「交流戦男」でもある。

 今季は鳥谷敬を8番に降格したり、高山俊や横田慎太郎、板山祐太郎らの若手を抜擢するなど、大胆なオーダーを組んでいる金本監督。マウロ・ゴメスのDH起用が濃厚も、選択肢はいくつかある。

 例えば福留孝介の起用方法だ。前述したイキのいい若手外野手を守備に就かせ、福留を指名打者で起用することも考えられる。昨季は5月29日の西武戦で福留をDH起用も、この1試合のみ。守備力に定評がある福留とはいえ、39歳のベテランにとって過密日程の交流戦でのDH起用は、いくらか負担が軽くなるだろう。

 他にも、打撃面でも結果を出し続ける捕手・原口文仁や、守備に不安のあるマット・ヘイグのDH起用で、さらなる打力アップを期待。また、最近は守備面で精彩を欠く鳥谷敬を思い切ってDH起用することで、連続試合出場記録をキープしつつ、北條史也や大和をショートに据えるか。指名打者制のオーダーこそ「超変革」を実践する場所かもしれない。

精神的支柱としても期待したい阿部慎之助



 セ・リーグ新監督といえば、巨人・高橋由伸新監督の存在も忘れてはならない。交流戦にあわせてぶっ込んできたのが、一部報道でも報じられている阿部慎之助の1軍昇格だ。

 5月29日のファームの試合では4打数4安打7打点、2本塁打と大暴れ。捕手か指名打者での起用が有力視されているものの、2年目の岡本和真の結果が出ていないだけに、一塁手としての起用もあり得るか。

 交流戦前には10年ぶりの7連敗を喫したように、決してチーム状態は良くない巨人。ここまで山口鉄也など、中継ぎ投手陣の崩壊が目につく。長年、捕手を務めてきた阿部には、打力だけでなく、精神的支柱としてチームへ与える影響力にも期待したい。


ポジるのはまだ早い? いや、今年のDeNAはひと味違う!



 巨人とは対照的に、ここにきてチーム力が上昇しているのが、アレックス・ラミレス新監督率いるDeNAだ。昨年のDeNAは、交流戦18試合で3勝14敗1分、驚愕の勝率.176を記録。「ポジるのはまだ早い」というネット上の声もある。

 昨年の交流戦の打撃成績を見ると、首位打者に輝いた秋山翔吾(西武)を筆頭に、柳田悠岐(ソフトバンク)、角中勝也(ロッテ)と、1位から3位までをパ・リーグ勢が独占。そのなかで一矢報いたのがホセ・ロペスだった。昨季交流戦の打率.411と、上位3人と同じく打率4割台をキープ。昨季はチームとしては悲惨な成績だったなか、頼りになるところをみせた。

 本来であれば指名打者にロペスを据えて、一塁に筒香嘉智を配置したいところ。そうすれば外野手として乙坂智や下園辰哉ら、代打で好成績をあげている選手を4打席立たせることができる。

 しかし、筒香の一塁守備は未知数であり、現実的には筒香が指名打者に座るケースが考えられるだろう。ここはラミレス監督の決断に期待したいが、果たして結果はどうなるか?

 ちなみにロペスが4位で、続く5位には打率.383をマークした荒波翔の名も。5月30日現在、荒波は2軍で調整中もファームの試合には出場しており、交流戦期間中の1軍昇格も十分考えられる。


 最後におさらいしたいのが、前述した3人の新監督が率いるチームの交流戦日程だ。指名打者制が敷かれる試合は以下の通り。

巨人:9試合

vs.オリックス3連戦(5月31日〜6月2日)
vs.西武3連戦(6月7日〜9日)
vs.ソフトバンク3連戦(6月10日〜12日)


阪神:9試合

vs.楽天3連戦(5月31日〜6月2日)
vs.ロッテ3連戦(6月7日〜9日)
vs.日本ハム3連戦(6月17日〜19日)


DeNA:9試合

vs.西武3連戦(5月31日〜6月2日)
vs.ソフトバンク3連戦(6月7日〜9日)
vs.オリックス3連戦(6月10日〜12日)


 懸念点としては、巨人とDeNAが、現時点でパ・リーグ勢をも震え上がらせる最強球団・ソフトバンクと対戦する点か。しかし巨人は過去の交流戦で唯一、セ・リーグ勢として優勝を果たしているプライドがある。DeNAは昨季と同じテツを踏まぬよう、意地を見せてもらいたい。

 いずれにせよ、セ・リーグ勢は総力を挙げて、パ・リーグ優位の下馬評を覆す結果を見せてほしいものだ。


文=野球太郎編集部

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