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新装した神宮球場のロングパイル人工芝! 過去には「人工芝連敗」を記録したチームも?

 待ち焦がれた開幕を迎えた2015年プロ野球。そんな中、シーズンオフを利用して、スタンドの老朽箇所の改修と耐震補強工事を進めている神宮球場の人工芝が、全面的に張り替えられたことをご存じだろうか。

▲画像は張り替える前の神宮球場です。

◎耐久性倍増! ハイテク人工芝が登場

 今回、人工芝として使用された素材は、2008年に神宮球場でも導入したロングパイル人工芝の中でも耐久性が高く評価され、従来の人工芝と比較すると、耐久年数が2倍になった。野球場はもちろん、サッカーやラグビーなどの他競技を行う施設でも利用されている。

 人工芝に敷き詰められたゴムチップなども改良し、ボールが弾む具合も、天然芝のそれに近づけている。また、より一層、選手たちの足腰に負担が掛からないよう、クッション性にもこだわっているという。

◎日本で初めて人工芝を敷き詰めた球場は?

 そんな人工芝を、日本で初めて採用した野球場はどこだろう。答えは、今から約40年前の1976年、後楽園球場が日本では初めてとなる人工芝グラウンドに変身した。

 巨人と日本ハムが本拠地にしていた後楽園球場。その年の3月14日に行われた日本ハムと中日のオープン戦がこけら落としとなった。

 野球ファンは、今まで見たことのない野球場の雰囲気にビックリ。話題を呼び、この年の日本ハムは1試合平均で約13600人もの観客を集め、シーズン5位の成績ながらパ・リーグ最高の観客動員数を記録した。

◎人工芝を苦手にしたチームは?

 しかし、選手たちにとっては、日本初の人工芝野球場は、その対応にひと苦労。天然芝に比べてゴロの球足が速く、外野への打球が大きくバウンドするなど、当初は各チームとも戸惑いを隠せなかった。

 この人工芝を最も苦手にしたのが、中日ドラゴンズだった。前述したこけら落としにも関わった中日は、開幕後の5月4日、後楽園球場で公式戦初試合を迎えた。その試合はなんと3−10で大敗。相手はもちろん巨人だが、この試合でケチがついたのか、このシーズン、後楽園球場での対巨人戦は1勝もできず、12連敗(1引き分け)という、不名誉な記録を残してしまったのだ。

 中日の「人工芝連敗」は、まだまだ続く。翌年の1977年のシーズンも尾を引き、開幕後から7月21日まで連敗を重ね、通算19連敗を記録。9月13日の試合を6−5で何とか勝利して、不名誉な連敗記録をストップさせたのだった。

 ちなみに1978年には、横浜球場(現在の横浜スタジアム)が人工芝を導入。中日はなんと、ここでも初戦から7連敗を記録したというから、中日の「人工芝ノイローゼ」はかなりの重症だったようだ。

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