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【2016夏の高校野球】《秋田観戦ガイド》有望選手と大会展望&地区勢力ピラミッド

7月12日〜23日(こまちスタジアムほか)

大会ごとに上位が入れ替わる戦国秋田!
各校に好素材が点在。目移りしそうな夏

☆★☆ 投手編 ☆★☆

●左の佐藤に右の小木田


 肩甲骨が柔らかく、体に巻きつくようなしなやかな腕の振りから140キロに迫るストレートにスライダーで空振りを奪う佐藤宏樹(大館鳳鳴)は県ナンバーワン左腕だ。昨秋、138キロだったスピードは体重アップで141キロに伸びた。また、一冬をかけて体重移動を意識。下半身を強化し、タメを作ってパワーをボールに伝えられるようになった。昨秋は2試合連続完封など、好調時には手がつけられない。春は準々決勝で大曲工に敗戦。被安打4、11奪三振と好投したが、0対1で敗れた。

 左のナンバーワンが佐藤ならば、右の筆頭は小木田敦也(角館)。140キロ中盤に及ぶ力強いストレートが魅力。春は本調子とはいかず、スカウトの目が光る中、初戦で大曲工に9安打と打ち込まれて敗戦。夏の巻き返しを狙う。打っては4番。1年夏には三塁のレギュラーとして甲子園に出場している。

 投打でチームを牽引する点では金沢龍介(秋田)も同じ。2年夏まで遊撃のレギュラーで、今はチームのエースに。身体能力が高く、球速は140キロを超え、4種類の多彩な変化球も持ち合わせる。秋は県大会優勝も今春は地区予選1回戦負け。夏は一回り成長した姿を披露できるか。

 昨秋から投手に転向し、春に才能を開花させたのが大塚聖那(能代)。中学時代は捕手、高校では外野手と地肩の強さは自信あり。昨年5月の骨折から立ち直り、130キロ中盤〜後半の直球に変化球を交えた投球スタイルで県大会優勝の原動力になった。大塚に加え、県大会決勝で先発した皆川友郎、リリーフした後藤悠之と能代の投手力は充実している。明桜は阪田悠悟が春の県大会で2試合連続完封している。特に準々決勝は能代松陽を2安打に抑え込んだ。

 2年生にも勢いがある。藤井黎來(大曲工)は威力ある直球を低めに決めて打たせて取るタイプ。春の県大会では角館を2安打完封した。横手の2年生エース・貴俵健は185センチ86キロのどっしりした体格から角度ある直球を決める。1年夏には初戦で先発を任され1安打投球。今春は失点が多かったが、修正して夏を迎えたい。川崎圭(明桜)は昨夏、優勝候補の秋田戦で0対6の2回途中から3番手で登板。9回まで2安打無失点に抑え、逆転勝ちを呼び込んでいる。


▲佐藤宏樹(大館鳳鳴)

☆★☆ 打者編 ☆★☆

●能代勢のバットに注目!


 24年ぶりの優勝を飾った能代は野手が充実している。昨夏の秋田大会でも本塁打を放っている小林敬介は春の県大会決勝で2本塁打を放つなど、パンチ力を披露。好リードを見せる杉渕英佑は鋭いスイングで安打を重ねる4番打者。杉渕の前を打つ若狭竜正は1年夏からレギュラーで打力はもちろん、球際に強い守備力もある。

 大曲工の打線を厚くするのが石井裕也。守沢康陽(大曲工)と長岐駿(能代松陽)は俊足巧打の外野手。松橋夏希(能代松陽)は昨秋の県大会で6割を超える打率を残したが、今春はケガでベンチ外。頼もしい強打者は夏に戻ってこられるか。2年生からクリーンアップを打っていた小野魁晟、石垣克貴、古谷司は秋田中央の打線を牽引する。


▲長岐駿(能代松陽)

☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●勢いのある能代が本命に浮上


 ここ数年、大会ごとに4強が変わる秋田県。そんな中、秋の県大会で準優勝、春の県大会で24年ぶりの優勝を飾った能代が夏の本命となりそうだ。秋の地区大会1回戦負けから春の県大会準優勝に駆け上がった明桜の伸びしろにも期待。能代松陽も安定した強さがある。好投手を要する大館鳳鳴、角館は攻撃力が増せば上位進出はもちろん、甲子園も視野に入る。春は地区予選敗退となったが、昨秋の県大会で優勝している秋田も夏のリベンジに燃える。

地区勢力ピラミッド

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