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《200文字でわかる甲子園代表校》長野から和歌山まで15校を一挙紹介!


【長野代表】佐久長聖(2年ぶり7回目)
 投手のやりくりに悩みながら、達した結論は唯一の2年生・塩沢太規の抜擢だった。四球も少なく、決勝の相手となった強打の松商学園からの9奪三振は自信になっただろう。甲子園では、小林玲雄や森本雄河ら3年生投手の調子が上がってくれば、盤石になる。野手陣は遊撃手の元山飛優を中心に守備力が高い。ロースコアの展開に持ち込みたい。また、藤原弘介監督がPL学園出身ということから、演奏していたPL学園の応援曲は、甲子園でも演奏するとのことだ。


【新潟代表】中越(2年連続10回目)
 選手個々に力のあった昨年と違い、チーム力で勝ち取った2年連続の甲子園。徹底して取り組んだのは、「それぞれの状況において、どんなプレーをすべきか考えること」だという。サインプレーはもちろん、選手同士の判断で重盗を仕掛けたこともあった。新潟大会を通して、選手が大きく成長した、と本田仁哉監督は目を細める。さらに、甲子園で成長し、1994年以来となる白星を勝ち取りたい。

【富山代表】富山第一(3年ぶり2回目)
 すべての試合で7点差以上をつけて勝ち上がった。ダブルエースの2年生・森圭名と3年生・中津原元輝は、ともに三振が奪える速球派右腕。森はすでに来年のドラフト候補として注目されている。攻撃面を見ると、初戦で9盗塁を記録するなど盗塁数が目立つが、その後の試合では4試合で24犠打を決めた。本塁打はゼロ。長打も1試合で1、2本なので、コツコツと単打を積み重ねて少しずつ相手をえぐっていく。前回のベスト8を超えたい。


【石川代表】星稜(2年ぶり18回目)
 1大会9本塁打という石川大会記録を更新した強力打線が今年の星稜カラーだ。7選手で9本、その内、2本塁打を放ったのが4番の寺西建と9番の川岸正興ということで、パンチ力ある打者がずらりと並ぶ。一方の投手陣は計算できる投手が確立できていない不安がある。エースに据えたかった2年生の清水力斗が故障で、石川大会にはぶっつけ本番で臨んだ。甲子園で本来の実力を発揮できるかは未知数。打ち勝つしかない!


【福井代表】北陸(24年ぶり3回目)
 相次いでシード校が敗れた福井大会を制したのは北陸。粘りと勝負強さで勝ち上がってきた。多彩な変化球を巧みに使う本多拓生に対して、荒れ球で的を絞らせない水野隼斗、という左腕同士の継投でしのいできた。走者を出しても大崩れをしないことは共通している。攻撃面では足を使いながら、コツコツ繋ぐ野球を展開。犠打数よりも盗塁数が多いのは珍しい。福井大会はすべて先攻を取り、常に先制点を奪ってきた。甲子園でも先行逃げ切りで24年ぶりの校歌を歌いたい。


【静岡代表】常葉学園菊川(3年ぶり5回目)
 7試合で71得点という破壊力。強いスイングができるチームで甲子園に臨む。それに16犠打、20盗塁、と打つだけじゃないところも。プロのスカウトも注目する1番の栗原健(写真)は3本塁打を放ち、勢いをつける活躍を見せた。毎年、打が注目されるが、伝統的に守備もいいチーム。守備から破綻する相手に対して、4回戦以降はノーエラーで勝ってきた。打たせて取るタイプのエース・落合竜杜も安心して投げられる。夏の甲子園初制覇に向けて、打って守りたい。



【愛知代表】東邦(2年ぶり17回目)
 最後にうっちゃって、サヨナラ勝ちをした享栄戦以外は横綱相撲で春夏連続出場を決めた東邦。エースで4番で主将の藤嶋健人は試練を乗り越え、甲子園では投打両面で元気いっぱい暴れてほしい。準々決勝までは藤嶋より多いイニングを投げた投手・松山仁彦の存在も大きかった。打線では6試合で6本塁打を記録。打った打者のほとんどが下位打線の選手だった。切れ目のない打線とエース・藤嶋がガッチリ噛み合い、全国制覇を狙いにいく。

【岐阜代表】中京(14年ぶり6回目)
 14年ぶりの夏の甲子園に出場する中京の中心は、4番の今井順之助(写真)だ。高校通算68本塁打のドラフト候補だが、6試合で13四死球、全打席四死球の試合もあり、本来の打撃をさせてもらえなかった。当然甲子園でもマークされるはずだが、岐阜大会ほどではないはず。聖地で打棒全開となるか。今井の後ろの打者が好調で、効率よく得点に結びつけた。2番に入る加藤壮太はアスリート型選手で、広い甲子園ではその足・肩がさらに生きるはずだ。



【三重代表】いなべ総合学園(6年ぶり2回目)
 渡辺啓五という期待の2年生投手が未登板も、山内智貴、水谷優、赤木聡介らが成長して、三重大会を制した。特に2年生左腕の赤木は、140キロに迫るストレートを武器に、海星を1対0で完封し、勝利に貢献した。投手陣をリードする渡辺雄太は強肩でも光る捕手。イニング間のスローイングにも注目したい。打線はコツコツ繋いで得点を奪っていく。奥村拓希、宮崎悠斗の俊足1、2番コンビがかき回して、甲子園初勝利を目指す。


【滋賀代表】近江(2年ぶり12回目)
 エースの京山将弥は26イニングで無失点と好調だ。スケールアップをして、2年春以来の甲子園に戻ってくる。ホップするような軌道のストレートに注目したい。「継投の近江」は今年も健在で、内林瑞貴、深田樹暉が控えることで、みなフレッシュな状態でマウンドに上がれる。野手陣に目を向けると、6試合で3失策、準々決勝で1試合4併殺の新記録を作るなど、堅守ぶりも光る。目まぐるしくポジション、選手が代わっても、守りの堅さに変わりはない。


【京都代表】京都翔英(初出場)
 9回に3点差を追いつき、サヨナラ勝利した4回戦以外は、コールド勝ち相当の点差をつけてきた打線が強み。4番にドラフト候補の石原彪がどっしりと座るが、その石原が無安打の決勝戦でも11点を奪える力は全国でも屈指だろう。瀧野雅太はマメを潰しやすい体質なので、高向遼平、内橋卓也などと継投することが多い。その継投のタイミングは捕手の石原が浅井敬由監督に進言することもあるという。石原は捕手としても動きも注目したい。


【大阪代表】履正社(6年ぶり3回目)
 ドラフト候補No.1左腕・寺島成輝(写真)の軽く投げているようで140キロ台を計測するストレートは、一所懸命に磨いてきた努力の一球。2番手・山口裕次郎のストレートのキレも素晴らしく、寺島よりも上だと評価するスカウトもいる。野手も粒ぞろいの面々が揃う中で、とくに成長著しいのが4番の安田尚憲(2年)だ。舞洲の“浜風”に戻され、何本か本塁打を損しても、打率5割超。パンチ力に確実性もついてきた。悲願の甲子園でも、狙うのはもちろん全国制覇だ。



【兵庫代表】市尼崎(33年ぶり2回目)
 引き分け再試合もあり、兵庫大会は全8試合、特に最後の5試合を6日間でこなしたタフなチーム。エースの平林弘人はケガが多かったが、それにより精神的に強くなった。その間、2年生の辻井亮汰が経験を積むことができ、2本柱となったことが甲子園出場に結びついた。2本塁打を放った4番の藤井倭が中心となる打線は、どこからも得点できる。2年生が多いチームで、さらに成長した姿が甲子園で見られるだろう。33年ぶりの出場で白星を勝ち取りたい。


【奈良代表】智辯学園(2年ぶり18回目)
 5試合中3試合で1点差だった智辯学園だが、勝って兜の緒を締められた、と見る。村上頌樹は甘く入ると打たれ、コースに決まればキレあるストレートで抑えられることを確認。球場が広くなる甲子園では大胆な攻めも可能だ。野手陣では、キャプテンで捕手の岡澤智基が6月に頬を骨折。約1カ月実戦を離れたが、接戦を経験し、さらに野球勘が研ぎ澄まされたはず。太田英毅、福元悠真の2年生3、4番コンビの攻守における活躍にも期待。


【和歌山代表】市和歌山(2年ぶり5回目)
 完投能力を備える左右の両輪、右の赤羽陸、左の栗栖拓巳がチームを牽引する。特に赤羽はスカウトからも注目されており、スケールの大きなピッチングに期待だ。ただ、センバツで四死球連発して失点、和歌山大会決勝戦も5四死球と制球面に不安が残る。打撃陣は4本塁打と、小柄でもパワフルなスイングをする。決勝戦で試合を決める一発を放った藪井幹大がラッキーボーイ。甲子園でも2度の手術から這い上がってきた男に注目したい。


文=週刊野球太郎編集部

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