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好事魔多し! 大味のソフトバンクは危険!? 各球団の“暗黒時代”はいつ? パ・リーグ編

好事魔多し! 大味のソフトバンクは危険!? 各球団の“暗黒時代”はいつ? パ・リーグ編

 オープン戦開幕。この時期はケガ人の情報を除けば、とにかくポジティブな話題が多い。

 だがコアなファンになればなるほど、隠された不安も見えてくる。「もしかして暗黒時代では?」。そう思ったときにはもう遅い。来る暗黒時代に備え、各球団の前回の暗黒時代をおさらいしてみたい。今回はパ・リーグ編。

ソフトバンク【1978〜1997年】


 現在は常勝球団に成長したソフトバンクだが、実は前身の南海からダイエー時代にかけて、20年連続Bクラスという壮絶な暗黒時代を経験している。

 1940年代から70年代後半にかけての南海時代は常勝球団だったが、1977年、シーズン残り2試合を残して野村克也監督(選手兼任)を解任。球団側は沙知代夫人の現場介入があったとしている。

 この解任劇に伴い野村派の主力選手・コーチが退団。主砲・門田博光がひとり気を吐いたが投手陣が奮わず、長き暗黒時代に突入した。歴史的には「黄金期→暗黒時代→黄金期」の流れで非常に大味。いつかは長い暗黒時代がやってくるかも!?

西武【1968〜1981年】


 2014年から2016年まで3年連続Bクラスで暗黒突入の可能性もあった西武だが、昨季は息を吹き返して踏みとどまった。

 ライオンズの暗黒時代といえば、1970年代前後。1968〜1974年に7年連続Bクラス、1975年の3位を挟んで、1976〜1981年に6年連続Bクラスを記録している。

 1969年に球界全体を巻き込んだ「黒い霧事件」が発覚。当時の球団は西鉄で福岡が本拠地だった。主力選手が永久追放処分となり、チーム力が急降下。ファンの支持も失って球団経営が悪化し、太平洋クラブ、クラウンライターと次々に身売り。最終的に西武グループが買収し、所沢に移転した。

 実質的には所沢移転で常勝球団となり、以降は暗黒時代なし。


楽天【なし】


 2005年の球団創設から4年連続Bクラスだったが、2009年には2位に食い込み、さらに2013年には日本一。新設では長い黎明暗黒期が続く球団もあったなか、スピード出世を遂げている。


オリックス【2002年〜】


 阪急時代の1960年代からイチローが在籍した1990年代までリーグ優勝12回を記録し、歴史的には強い部類に入るオリックス。

 しかし、2002年に最下位に転落すると投手陣が崩壊。2003年には7対26、1対29など想像を絶する敗戦スコアを記録するなど、2002年から3年連続最下位と低迷。観客動員数にも大いに影響を及ぼし、近鉄との合併への追い討ちとなった。

 その後は2008年、2014年に2位に入っているが、それ以外のシーズンはBクラス。今が暗黒時代なのかもしれない。


日本ハム【1968〜1977年】


 1968年から10年連続Bクラス。当時は東映が親会社だったが、映画産業が右肩下がりで球団売却。日拓ホーム、日本ハムへと親会社が移った時期だった。

 歴史的にはAクラスも多いが、他球団の黄金期に阻まれて1位をとりきれなかった。しかし、札幌移転後は5度のリーグ優勝を果たし、殻を破っている。


ロッテ【1986〜2004年】


 資金には恵まれていないが、「下剋上」の一発ありがロッテの特徴。しかし、プレーオフがない時代は辛かった。

 1986年から2004年は、1995年の2位を除いてBクラス。1986年オフに稲尾和久監督を解任し、落合博満をトレードで中日に放出。さまざまな努力で観客を増やそうと試みたが、ついに1992年に川崎から千葉に移転した。

 2005年に阪神との日本シリーズを制し、1974年以来の日本一に輝くまでは、暗黒時代だったといえるだろう。

 厳しいチーム経営事情だが、2013年からの在任5年で3度のCS進出を果たした伊東勤監督の手腕は見事だった。

文=落合初春(おちあい・もとはる)

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