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《高校野球》2年ぶり7度目甲子園出場の佐久長聖に、U-18候補の注目逸材あり!!


 いよいよ8月7日に始まる夏の甲子園大会。筆者在住の長野県からは、大河ドラマ『真田丸』に湧く東信地方から佐久長聖が出場する。先月24日の長野大会決勝で、古豪・松商学園を6対2でくだし、2年ぶり7度目の切符を手にした。

 佐久長聖といえば、近年では箱根駅伝出場選手を多く輩出するなど、全国的に陸上で大きく注目される私立校だ。しかし、高校野球でも信州を代表する強豪校として力をつけている。夏の甲子園通算成績は6勝6敗だ。

甲子園初出場でベスト4の快挙!!


 佐久長聖の甲子園初出場は1994年の夏(当時、佐久)。準々決勝でその大会の優勝校・佐賀商に延長戦で惜しくも敗退したが、いきなりベスト4に輝く快挙。これはよく覚えている。

 当時、筆者も高校生だった。結局、他校に進路を決めたため通学することはなかったが、高校受験で同校に合格した縁もあり、ブラウン管の前でひときわ応援に熱が入った。ましてや初戦で姿を消すのが長野代表校の「テンプレ」だったところ鮮やかな快進撃だったから、なおさらだ。


名将・藤原監督の下、3度目の出場


 その後コンスタントに出場を重ねたものの、2002年の出場を最後に甲子園から遠ざかった。2012年春、前田健太(ドジャース)や今江敏晃(楽天)在籍時のPL学園で指揮を執った藤原弘介監督を招聘。すると、その年の夏に10年ぶりに甲子園へ出場。今夏は藤原監督の下で3度目の出場になる。

 2年前の夏は2回戦の聖光学院戦で2対4の接戦で敗退しているだけに、その悔しさをバネに1つでも多く勝ち進んでもらいたい。

主将の元山飛優に注目!!


 そんな佐久長聖球児のなかで、ひときわ注目したい選手がいる。主将の元山飛優だ。U-18の侍ジャパン候補とも目される、プロ注目の内野手である。

 安定感のある軽快な守備に加えて、打球を広角に飛ばすことのできる左の好打者。2014年の甲子園・初戦では1年生ながら1番・サードで先発出場し、サウスポー相手に初回先頭打者安打。巧みにライト前に弾き返した。

 今夏の長野大会では3番・ショートでプレー。準々決勝では攻撃の起点となる右中間三塁打を打ち返すと、準決勝では1点を追う8回無死一、二塁で相手のタイムリーエラーを誘うセーフティーバントで逆転勝利に貢献。決勝戦では1点リードの5回1死一、三塁で、貴重な追加点となる犠牲フライを放った。


佐久長聖出身のプロ野球選手第1号を目指せ!!


 じつは佐久長聖からNPBに進んだプロ選手はここまでゼロ。近年ではライバルの上田西から藤澤亨明(西武)、松本第一から百瀬大騎(DeNA)らがドラフト指名されているが、同校からはいまだになし。

 今夏、夢の聖地で元山が躍動し、「佐久長聖出身・第1号プロ野球選手」の切符を掴むことができるか注目したい。


文=柴川友次(しばかわ・ゆうじ)
信州在住。郷里の英雄・真田幸村の赤備えがクリムゾンレッドに見える、楽天応援の野球ブロガー。各種記録や指標等で楽天の魅力や特徴、現在地を定点観測するブログを2009年から運営の傍ら、有料メルマガやネットメディアにも寄稿。

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