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【2019年夏の甲子園 東東京みどころ】波は激しいがポテンシャルは十分の谷!復活を目指す帝京を引っ張る2年生小松

投手編〜都立にも注目投手

谷幸之助
 スピードなら最速147キロの谷幸之助(関東一)が目を惹く。低めに決まればそうは打たれないものの、いい時と悪い時の差が激しいのが悩みの種だ。関東一で安定感なら土屋大和だ。最速は140キロに届かないくらいだが、制球がよく、カーブ、スライダーなど変化球のキレもいい。実戦向きの投手だ。

 東京都高校野球連盟は昨年末にキューバ遠征を行い、そこで株を挙げたのが左腕の細野晴希(東亜学園)だ。3試合13回を投げて自責点は1。カットボール、スプリットを効果的に使い、牽制が抜群にうまい。岩倉からは右の宮里優吾と左の坂本一樹が東京代表に選ばれた。ともにフォーク、スライダーなどタテ横の変化球のキレがいい。坂本は実戦の経験が少ないものの、登板回数が増えれば評価も上がっていくだろう。

 秋山大空渡(立志舎)は珍しい左の横手投げで、投球も巧みだ。

 今年は都立校にも楽しみな選手が多い。仲亀烈太(文京)は荒れ球だが、187センチと高身長もあり、体ができてくれば、球威は増しそうだ。文京には中堅手との二刀流・青木謙太もいる。高い身体能力を生かしたい。春季都大会では、日大三戦で2回2/3を投げ、四球1に抑えた。

 荒田奏斗(大島)は離島のドクターK。キューバ遠征のメンバーには選ばれなかったが、その球威は代表選考会で監督を務めた帝京の前田三夫監督らを唸らせた。

 赤坂諒(上野学園)、佐々木大陽(大森学園)なども結果は出ていないが、ポテンシャルは高い。

野手編〜二松学舎大付打線に注目!

小松涼馬
 昨夏の甲子園メンバーの大半が残る二松学舎大付に好選手が多い。右田稜真は昨夏の甲子園・広陵戦では1番打者として2打点の活躍。昨年末に行われた東京代表のキューバ遠征では5試合中4試合で4番を務めた。勝負強く左右に打ち分ける能力が高い。野村昇太郎は俊足で出塁率が高く、捕手の山田将義は、低く正確な送球が目を惹く。昨夏の甲子園はメンバー外だった秋広優斗は198センチの立派な体格で、芯を外しても、打球を遠くに飛ばす。市原勝人監督は投手としても育てる方針だ。

 帝京の2年生・小松涼馬は、もともと野球センスは優れていたが、キューバ遠征での活躍で自信をつけた。春季都大会の桜美林戦では逆転サヨナラ三塁打を放つなど勝負強さも備わってきた。

 渋谷嘉人は関東一らしい身体能力の高い遊撃手だ。同校では4番の平泉遼馬はパンチ力があり、大久保翔太は俊足で相手をかき回す能力が高い。
 昨夏の準優勝メンバーである小山台の佐藤晃、池本仁志の二遊間コンビは、ともに俊足で守備範囲が広い。進学校だけに大学野球での活躍も期待したい。
 二塁手と遊撃手をこなす小西莉於(東亜学園)は守備範囲が広く、送球の正確さも目を惹く。
 早川大生(共栄学園)は投手や外野手もこなすが、遊撃手としてのセンスが光る。

 捕手では荻野魁也(岩倉)と福田優(日本ウェルネス)に注目したい。打力型の荻野は長打力があり、福田は強肩かつ俊敏な動作の守備がいい。

大会展望〜強豪校に決め手欠き、戦国大会

東東京地区勢力ピラミッド
シード校7校のうち、都立が4校を占めるなど、有力校が多く存在する戦国大会。
その中で戦力が整っているのが、3連覇を目指す二松学舎大付と関東一だ。
二松学舎大付は春季都大会で東海大菅生にコールドで敗れたが、優勝した過去2年も春は大敗しており、問題ないだろう。
帝京は小松涼馬ら2年生が育ちつつある。
小山台は第1シードの利点を生かすことができるか。
秋季都大会で目白研心が日大三を破ったように、番狂わせが優勝戦線を左右する可能性がある。

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