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《シーズン序盤に潜むもの・セ・パ投打編》最大のトピックスは金子千尋(オリックス)の復活!

ケガから復活し順調に勝ち星を伸ばしつつある金子千尋(オリックス)

 週刊野球太郎では連載『何かが潜むとき…… シーズン序盤のプロ野球を忘れるな!』を、今週からスタート。ついペナントレースの先々に目がいきがちだが、開幕からの約1カ月には見過ごせない何かが潜んでいるはず。そこで、シーズン序盤に起こった出来事を忘れないように記しておく。

 第2回はシーズン序盤の注目選手の状況をまとめてみたい。

【セ・リーグ:投手】WBC帰りの菅野智之が実力を見せつける


■菅野智之(巨人)

 昨季、最優秀防御率のタイトルを獲得した菅野智之(巨人)。その実力を見せつけたのが今季3試合目の登板となった4月18日のヤクルト戦と、4月25日の広島戦、そして5月2日のDeNA戦での3試合連続完封勝利だ。

 投手陣の完全分業制と、先発投手の球数への配慮が一般的となり、完投すら珍しくなった昨今。そのなかにあって3試合連続完封は奇跡的ですらある。

 5月9日の阪神戦で打ち込まれてしまい4試合連続はならなかったが、その阪神戦終了時点の防御率は1.89。堂々のリーグトップに立っている。

■メッセンジャー(阪神)

 菅野智之(巨人)に並ぶ4勝を挙げて、3、4月度の月間MVPにも輝いたのがメッセンジャー(阪神)。3年連続4度目の開幕投手を務めるなど、チームにはなくてはならない存在だ。

 この8月で36歳とベテランの域だが、9年目となる来季以降は外国人枠から外れる。ラーメンをこよなく愛する親日家でもあり、この先もますます重宝されるに違いない。

■三ツ間卓也(中日)

 リリーフ投手の中では、三ツ間卓也(中日)を挙げたい。健大高崎、高千穂大、BCリーグ・武蔵ヒートベアーズを経て、2015年の育成ドラフト3位で入団した24歳で、今季から支配下登録された新戦力だ。

 スリークオーター気味のサイドスローから投げ込むストレートは最速145キロ前後だが、右打者の内角をえぐるシュート系、外に逃げるスライダーなど、多彩な変化球を駆使して的を絞らせない投球が光る。

 19試合登板はリーグ最多。最下位に低迷するチームにあって、リリーフで早くも2勝を挙げ、防御率2.08と奮闘している。

【セ・リーグ:野手】超人・糸井嘉男が周囲の不安をシャットアウト


■糸井嘉男(阪神)

 7月には36歳となる年齢的な懸念に加えて、ファンやマスコミの注目度が高い阪神へのFA移籍。しかも、自主トレで右ひざを痛めたことにより、キャンプは別メニューでのスタート。今季の糸井嘉男(阪神)に対してはネガティブな見方が少なくなかった。

 しかし、打率.327はリーグ4位、26打点はリーグトップと、大方の予想を覆す活躍を見せている。それに呼応するように、福留孝介、鳥谷敬といったベテラン勢も奮起。首位に立つチームを支えている。

■坂本勇人/阿部慎之助/マギー(巨人)

 巨人の中軸を担う坂本勇人、阿部慎之助、マギーも揃って実力を発揮している。

 開幕序盤にWBC組の不調が伝えられるなか、どこ吹く風で打率.369で首位打者を快走する坂本勇人。5本塁打、25打点でポイントゲッターとしての役割を果たしている阿部慎之助。2013年以来の日本復帰も、打率.314、5本塁打、22打点と変わらぬ強打を披露しているマギー。

 阪神と広島の首位争いからやや遅れた3位につける巨人だが、故障で出遅れているFA組や不振の長野正義らが復調すれば、好調の3選手と相まって浮上は十分見込める。


【パ・リーグ:投手】金子千尋が復活!


■金子千尋(オリックス)

 パ・リーグの投手では、やはり金子千尋(オリックス)の復活が最大のトピックだろう。2014年には最多勝(16勝)、最優秀防御率(1.98)、沢村賞、ベストナイン、ゴールデン・グラブ賞、リーグMVPなど、タイトルを総なめにし、そのオフには4年20億円+出来高(推定)という大型契約を交わした。

 しかし、それで安心したわけではないだろうが、2015年、2016年とヒジの故障もあったとはいえ7勝どまり。不本意なシーズンを送っていた。

 しかし、今季は4月に4登板で4勝、5月2日も勝利し5連勝。本来の実力を発揮している。球界ナンバーワンの変化球の使い手は、まだまだ勝ち星を伸ばしそうだ。

■菊池雄星(西武)

 金子千尋(オリックス)を上回るリーグトップの防御率1.23をマークしているのが菊池雄星(西武)だ。昨季は力強いフォームで、自身初の2ケタ桁勝利(12勝)を記録。2009年ドラ1の期待にようやく応えた。「3年連続2ケタ勝利ならメジャー移籍容認」とのウワサも囁かれており、それが事実なら、今季、来季はこれまで以上に力の入るシーズンとなる。

■松井裕樹(楽天)

 松井祐樹(楽天)は、WBCに参加した影響も見せずに好投を続け、5月9日終了時点でサファテ(ソフトバンク)と並ぶリーグトップの9セーブ。4月29日、田中賢介(日本ハム)にタイムリーを打たれサヨナラ負けを喫したが、19試合20イニングを投げて失点はその試合での1点だけ。あとの登板ではほぼ完璧なピッチングを披露している。

 森原康平、ハーマン、松井と勝利の方程式を確立できている楽天は、打線の活発さもあってこの先もパ・リーグをリードしていきそうな雰囲気だ。


【パ・リーグ:野手】松田宣浩はいよいよ「熱男ー!」


■松田宣浩(ソフトバンク)

 4月までは2割前後をうろついていた打率を、5月に入って一気に上げてきたのが松田宣浩(ソフトバンク)だ。

 4月30日に、今季1号アーチを放ちベンチ前で「1(ワン)ダホー!」(チームの新スローガン)と叫んだところ、いまひとつしっくりこなかったようで、5月2日の2号からは昨季までの「熱男(アツオ)ー!」に戻している。

 それがいい影響を与えたのかどうか、5月の打率は9日終了時点でなんと.480(25打数12安打)。WBCでの決勝点につながるファンブルで落ち込んでいたマッチだったが、もう完全に吹っ切れたと見てよさそうだ。

■近藤健介(日本ハム)

 故障者続出で厳しい戦いを強いられている日本ハム打線において、孤軍奮闘しているのが近藤健介だ。

 開幕2試合目から4割台の打率をキープ。5月3日の4打数0安打、5月5日の2打数0安打で2度、4割ジャストとなりながらも、次の試合で巻き返して、5月9日の時点でリーグトップの.402とハイレベルの数字を残している。

 5月6、7日は右ひざに受けた死球の影響で欠場したが、幸い大事には至らずひと安心。日本ハムは、中田翔、レアードらの完全復調まで、近藤のバットに頼らざるをえない日々が続く。

(成績は5月9日現在)


文=藤山剣(ふじやま・けん)

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