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7位以下なら巨人は過去優勝なし。虎の助っ人はすでに…。福田秀平は好調。オープン戦チェック!

文=藤山剣

7位以下なら巨人は過去優勝なし。虎の助っ人はすでに…。福田秀平は好調。オープン戦チェック!
 新型コロナウィルスの影響で、全試合が無観客で行なわれている今季のオープン戦。レギュラーシーズンの開幕延期の決定した状況だけに、先行き不透明な部分はあるが、オープン戦で気になった点、目についた出来事をピックアップしていきたい。

新天地で元気いっぱい


 ソフトバンクからロッテへFA移籍した福田秀平が絶好調だ。3月8日までに6試合に出場し、打率はなんと.615(13打数8安打)。2本塁打に加えて、3盗塁も記録。長打力、スピードと、持ち味を存分に発揮している。

 ただ、好調時に怖いのが故障。これまでも、ここぞいうときにケガに泣かされてきた選手でもある。もちろんそれは本人がいちばんわかっているはずだ。

 シーズンを通して福田を「1番・中堅」で固定できれば、昨季、西武に次ぐ2位だった得点力がさらにパワーアップすることは間違いない。

最下位の巨人は大丈夫?


 昨年のセ・リーグの覇者が苦しんでいる。オープン戦の順位は、3月8日終了時点で、12球団中11位タイ。つまり最下位だ。

「オープン戦だから関係ない。シーズンが始まったらしっかりやってくれる」

 そう思っているG党も多いかもしれないが、決して楽観視はできないデータがある。過去10年の巨人のオープン戦とペナントレースの順位がこちらだ。

■巨人:オープン戦とシーズンの順位&勝率
(3月8日現在)
2010年
オープン戦4位/勝率.600→シーズン3位/勝率.522

2011年
オープン戦5位/勝率.500→シーズン3位/勝率.534

2012年
オープン戦6位/勝率.467→シーズン1位/勝率.667

2013年
オープン戦1位/勝率.714→シーズン1位/勝率.613

2014年
オープン戦3位/勝率.688→シーズン1位/勝率.573

2015年
オープン戦11位/勝率.353→シーズン2位/勝率.528

2016年
オープン戦7位/勝率.500→シーズン2位/勝率.507

2017年
オープン戦12位/勝率.263→シーズン4位/勝率.514

2018年
オープン戦1位/勝率.688→シーズン3位/勝率.486

2019年
オープン戦4位/勝率.625→シーズン1位/勝率.546

2020年
オープン戦11位/勝率.250

 オープン戦はリーグに関係なく行なわれるので、順位は12球団でのもの。これを見てみると、いくつかのことが浮き彫りになる。

 まず、オープン戦の順位が7位以下だったときは、一度も優勝できていない。2015年がオープン戦11位でシーズン2位、2016年が7位で2位、2017年が12位で4位と推移している。しかも、過去10年間で唯一、シーズンBクラスだった2017年が、オープン戦最下位で勝率2割台。今年の状況に極めて近いのだ。

 もちろん、オープン戦の日程はまだ残っており、その結果次第で順位は変わってくる。そしてこのジンクス通りにシーズンが進むわけではない。ここからの浮上があるか!?

世代の「当主」がオープン戦初登板


 12年ぶりに西武に復帰した松坂大輔が、3月8日の広島戦に先発。3回を投げ、打者15人に対し4安打3四球2失点と、まずまずのピッチングを披露した。2回に、鈴木誠也に一発、會澤翼にもタイムリーを浴びたものの、初回は三者凡退、3回も満塁のピンチを無失点で切り抜けるなど、全盛期の球威がないなかで、カーブ、カットボール、スライダーと変化球を織り交ぜ、なんとか踏ん張ってみせた。先発陣が手薄な西武。このまま粘りの投球を続けられれば、ローテーション入りも現実味を帯びてくる。

 いわゆる「松坂世代」の現役選手は、他に藤川球児(阪神)、和田毅(ソフトバンク)、久保裕也、渡辺直人(ともに楽天)のみ。看板投手が復活すれば、同学年の4人にとっても大きな刺激になるに違いない。

今年の阪神の助っ人打者はどう?


 オープン戦の風物詩とも言えるのが阪神の助っ人の話題。新外国人がキャンプからオープン戦にかけて派手に打ちまくり、「今年こそは」と虎党を歓喜させておいて、開幕以降はトーンダウン。「やる思うたら、やれへんのかーい!」と、吉本新喜劇の乳首ドリルばりのパフォーマンスを見せることが定番となっている。

 しかし、今年はちょっと様相が違う。3月8日時点で、オープン戦に出場したサンズ、ボーア、マルテの野手3人が、すでにパッとしないのだ。

 サンズは、2月29日のソフトバンク戦で2本塁打を放ったものの、それ以外の4試合では11打数1安打(トータル打率.214)。

 ボーアも5試合で13打数2安打(打率.154)、本塁打なし。

 2年目となるマルテも2月22日の中日戦で1本塁打を記録したが、トータル5試合で12打数2安打(打率.167)。

 昨季はリーグワーストの538得点で、チーム本塁打もリーグ5位の94本だった阪神。パンチ力不足を助っ人に補ってほしいところだが、それも望み薄か!?

文=藤山剣(ふじやま・けん)

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