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白熱した大学野球のリーグ戦が終幕へ、高校・社会人の春の戦いも盛り上がる!メジャーでは先発投手たちが躍動!

 『今週の野球みどころランキング』は、5月下旬に注目度の高まっている野球関連の話題について紹介していきます。
 最後には今後の簡単な野球界のスケジュールを添えていますので、重要事項はチェックしてください!

25日に日本人投手3人が先発揃い踏み、その結果は……
―――MLB

 好調続くメジャーの日本人投手陣。現地時間25日に3投手が先発そろい踏みとなった。

 田中将大(ヤンキース)はホワイトソックス戦に登板し、6回2/3を投げ5安打1失点で今季7勝目。松坂大輔(メッツ)は今季メジャー初先発となったダイヤモンドバックス戦で、6回を投げ3安打2失点で今季2勝目を挙げた。

 その一方で、アストロズ戦に先発した岩隈久志(マリナーズ)は、7回を9安打無四球4失点の内容で今季初黒星を喫した。

 日本人投手が1日に3人先発したのは、1999年の伊良部秀輝(ヤンキース)、鈴木誠(マリナーズ)、吉井理人(メッツ)から始まり、これで10度目。過去に3投手全員が勝利したことはなく、今回も残念ながら全投手勝利投手とはならなかった。

 レンジャーズのダルビッシュ有は22日のタイガース戦に先発。この試合はマイナーから昇格したばかりのクリス・ジメネスとの急造バッテリーだったが、7回6安打2失点と試合をまとめ、今季4勝目を挙げた。

交流戦スタート、好調続くオリックス30年ぶりの両リーグ30勝1番乗り
―――プロ野球

 5月20日から『セ・パ交流戦』がスタート。今季の交流戦ではパ・リーグの主催試合で指名打者制を採用せず(投手が打席に立つ)、セ・リーグの主催試合で指名打者制を採用する(投手が打席に立たない)という試みを導入した。

 その交流戦2カード目には広島vsオリックスのセ・パ両リーグの首位対決が行われた。23日の初戦では前田健太と金子千尋の投げ合いという、両リーグNo.1と言える好投手同士の対決が実現。注目の集まった試合は蓋を開けてみると、金子の独壇場となった。まず本職の投手として8回無失点の好投を見せると、7回には前田からセンターオーバーのタイムリーツーベースを放ち、自らダメ押し。3-1でオリックスが快勝した。

 続く2回戦でもオリックスが好調そのままに、広島の先発・大瀬良大地を8失点KO。両リーグ通じて30勝一番乗りを果たし、球団として実に30年ぶりだった。

 一方、広島は交流戦4連敗スタートとなり失速が心配されたが、25日の西武戦ではドミニカ・カープアカデミー出身のロサリオが逆転2ランを放って、連敗をストップ。27日現在、セ・リーグ首位をキープしている。

 3月30日の巨人戦で飛球を追う際に福留孝介(阪神)と衝突し、肋骨骨折などで長期離脱していた西岡剛(阪神)が26日の1軍試合前練習に姿を見せた。東京ドームのグラウンド内に救急車が出動するほどの接触で、ファンやチームメイトを心配させていたが、 順調な回復ぶりをみせた。

都市対抗野球2次予選スタート! 予選突破1番乗りは28日に決定。すでに波乱も起きた!
―――社会人野球

 社会人野球最高峰の大会『第85回都市対抗野球大会』(本戦は7月18日〜12日間/東京ドーム)の2次予選が東京・西関東・東海・近畿で始まった。


 西関東地区では6月2日に行われる第一代表決定戦に三菱日立パワーシステムズ横浜(前・三菱重工横浜)と東芝が順当に駒を進めた。

 前回大会優勝で既に出場が決まっているJX-ENEOSを除くと、5月28日に大田スタジアムで行われる東京地区・第一代表決定戦で予選突破1番乗りのチームが決まる。

 その東京地区では鷺宮製作所が1回戦で東京ガスに、敗者復活1回戦はクラブチーム登録のゴールドジムベースボールクラブに敗れる波乱。現在放映中の人気ドラマ『ルーズヴェルト・ゲーム』のモデルとでもある鷺宮製作所だったが、あまりにも早い終戦となってしまった。

春季関東大会&東海大会詳報、横浜高・小倉コーチ退任へ
―――高校野球

 夏の前哨戦となる春季大会が各地で行われている。

 関東大会は保土ケ谷・神奈川新聞スタジアムを中心に行われ、21日の決勝戦は、準決勝でセンバツ4強の佐野日大高を破った向上高と、準決勝で樹徳高にコールド勝ちした山梨学院大付高の対戦となった。

 ともに初優勝を目指した戦いは序盤から山梨学院大付高打線が爆発し、2回までに5点を奪う。守ってはエースの山口大輔が8回まで無失点の好投。山梨学院大付高が9-2で向上高を撃破し優勝を達成した。山梨県勢の優勝は2000年の帝京三高以来14年ぶり5度目となった。

 一方、優勝候補と目された横浜高は1回戦で霞ヶ浦高に2-9で7回コールド負け。試合後には長らく渡辺元智監督を支えた小倉清一郎コーチが「今夏限りで退任する」と表明した。6月で70歳となる同氏は8月31日限りで同校のコーチを退任し、今後は全国を巡回しアマチュア野球の指導に携わる予定だという。

 東海大会は小牧市民球場を中心に開催され、25日の決勝戦は日大三島高と三重高の対戦となった。

 試合は初回にいきなり動く。三重高の長野勇斗が先頭打者本塁打を放つなど、いきなり3点を先制。5回に追いつかれるが、すぐさま6回に相手のエラーに乗じて2点を勝ち越すと、そのリードをエース・今井重太朗が守り、7−6で三重高が逃げ切り。秋に続いての東海大会連覇となり、春季東海大会は42年ぶり6度目の優勝となった。

▲長野勇斗(三重)


 一方、敗れた日大三島高もセンバツ出場した相手に計13安打を放つなど、1989年以来の夏の甲子園へ自信を深めた春となった。

大学選手権出場校続々決定。東都は亜細亜大vs國學院大、東京六大学は早慶戦で決定
―――大学野球

 大学野球日本一を決める『第63回全日本大学野球選手権大会』(6月10日〜15日/東京ドーム、神宮球場)の出場校が各リーグで続々と決まっている。

 まず圧倒的な強さを見せたのは首都大学リーグの東海大。今季から大会運営が「8校による2回戦総当たり制・勝率で優勝を決定」というものに変わったが、それを生かすかのように豊富な選手層で開幕14連勝。独走優勝で2年ぶり35回目の出場を決めた。

 また常連校となりつつある札幌学生リーグの道都大が4年連続7回目、南東北リーグでは東日本国際大が5年連続10回目、北陸大学リーグの福井工業大が4年連続37回目、近畿学生リーグの奈良学園大(今春、奈良産業大から改称)が5年連続18回目の出場を決めている。

 久々の出場となるのが東海地区大学リーグを制した静岡大。実に43年ぶり2回目、そして全国の国公立大学で今大会唯一となる出場を決めた。

 また、最終週や優勝決定戦にもつれ込んだ末に初出場を果たしたのは、北海道学生リーグの苫小牧駒澤大、関甲新学生リーグの山梨学院大。ともにフレッシュな風を吹かせられるのか注目が集まる。

▲初優勝を決め、喜びを爆発させる山梨学院大の選手たち[写真:高木遊]

 優勝争いが未だにもつれているリーグもある。
 仙台六大学リーグでは東北学院大、東北福祉大、仙台大の3大学が勝ち点4・9勝3敗で並び、三つ巴による優勝決定プレーオフが27日から行われる。

 また、関西学生リーグでは立命館大と関西学院大が勝ち点4・9勝4敗で並び、27日に優勝決定戦は行われる。

 九州六大学リーグは福岡大、西南学院大、北九州市立大の3校に優勝の可能性が残っている。5月31日、6月1日の最終週の結果次第だ。

 神宮を舞台にリーグ戦を繰り広げる東都大学リーグと東京六大学リーグでも、最終週まで優勝争いがもつれ込んでいる。東都は亜細亜大vs國學院大、東京六大学は伝統の早慶戦(早稲田大vs慶應義塾大)で勝ち点を挙げた大学が優勝となる。


■プロフィール
文=高木遊(たかぎ・ゆう)/1988年、東京都出身。幼い頃よりスポーツ観戦に勤しみ、東洋大学社会学部卒業後、スポーツライターとして活動を開始。昨年は東都大学野球春・秋1部全試合を取材。大学野球を中心に、アイスホッケー、ラグビー、ボクシングなども取材領域とする。高木遊の『熱闘通信』随時更新中(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/buaka/)twitter(@you_the_ballad)


【春のプロ・アマ野球スケジュール】

高校野球春季大会日程

九州大会 優勝:沖縄尚学高
四国大会 優勝:明徳義塾高

関東大会 優勝:山梨学院大付高
東海大会 優勝:三重高

開催中〜6月1日 近畿大会 @わかさスタジアム京都
開催中〜6月1日 北海道大会@札幌円山球場

5月31日〜3日間 中国大会 @みよし運動公園野球場
6月5日〜5日間  東北大会 @秋田県立野球場「こまちスタジアム」ほか
6月7日〜4日間  北信越大会@富山市民球場アルペンスタジアムほか

春季大学野球リーグ戦日程

6月10日〜15日 全日本大学野球選手権
出場校が続々と決定!


苫小牧駒澤大(北海道学生リーグ)
道都大(札幌学生リーグ)

富士大(北東北大学リーグ)
???大(仙台六大学リーグ)
東日本国際大(南東北大学リーグ)

国際武道大(千葉県大学リーグ)
山梨学院大(関甲新学生リーグ)
創価大(東京新大学リーグ)

???大(東京六大学リーグ)
???大(東都大学リーグ)

東海大(首都大学リーグ)
神奈川大(神奈川大学リーグ)

愛知学院大(愛知大学リーグ)
静岡大(東海地区大学リーグ)
福井工業大(北陸大学リーグ)

???大(関西学生リーグ)
龍谷大(関西六大学リーグ)

大阪体育大(阪神大学リーグ)
奈良学園大(近畿学生リーグ)
佛教大(京滋大学リーグ)

広島経済大(広島六大学リーグ)
福山大(中国地区大学リーグ)
松山大(四国地区大学リーグ)

九州産業大(福岡六大学リーグ)
???大(九州六大学リーグ)
西日本工業大(九州地区大学リーグトーナメント)


社会人野球日程

6月23日〜4日間 JABA北海道大会 @札幌円山球場ほか

第85回都市対抗野球大会

6月6日〜3日間 北海道2次予選 @札幌円山球場
5月30日〜7日間 東北2次予選 @開成山球場ほか

6月5日〜5日間 北信越2次予選 @ハードオフエコスタジアム
6月4日〜5日間 北関東2次予選 @太田運動公園

6月4日〜6日間 南関東2次予選 @県営大宮公園
開催中〜6月5日 東京2次予選 @大田スタジアム、神宮球場

開催中〜6月3日 西関東2次予選 @横浜スタジアム
開催中〜6月8日 東海2次予選 @岡崎市民球場

開催中〜6月6日 近畿2次予選 @わかさスタジアム京都ほか
6月6日〜7日間 中国2次予選 @東広島アクアスタジアム

6月7日〜2日間 四国2次予選 @鳴門オロナミンC球場
5月31日〜8日間 九州2次予選 @沖縄セルラースタジアム那覇ほか

7月18日〜12日間 都市対抗野球大会


☆プロ野球スケジュール情報★
5月20日〜6月22日 セ・パ交流戦

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