■本命
柳田悠岐(ソフトバンク)
116試合:打率.316(396打数125安打)/29本塁打/92打点/14盗塁
ソフトバンクの優勝で漏れなくMVPを受賞するのは柳田悠岐。現在、本塁打、打点はリーグ1位、打率はリーグ2位で三冠王に迫る活躍を見せている。得点圏打率もリーグトップの.388。シーズンを完走すれば、ほぼ自動的に獲得するだろう。
■大穴
菊池雄星(西武)
22試合:13勝6敗/投球回156.2/180奪三振/防御率2.30
西武優勝の「if」を描けば、菊池雄星が濃厚。昨季までの3年間は則本昂大(楽天)が最多奪三振と最多投球回数を記録していたが、今季は菊池がどちらもリーグトップ。新たな奪三振王に名乗りを上げた。
西武内の対抗は秋山翔吾。打率.335に加え、21本塁打と長打力も増強。二段モーション問題で菊池の勝ち星が伸び悩めば、転がり込む可能性もある。ただし、菊池が勝たなければ優勝もないだろうが…。
■大穴
松井裕樹(楽天)
45試合:3勝1敗/5ホールド/29セーブ/防御率0.19
楽天が逆転優勝を果たした場合、MVPを絞り込むのはやや難しい。先発ではリーグ2位の防御率2.69を記録する岸孝之がいるが、8勝6敗と勝ち星がやや伸びず、11勝5敗の則本は防御率2.94と例年並み。
そうなれば、やはり突出した防御率を残す守護神・松井裕樹が第一候補となる。セーブ数では29セーブの松井裕に対してサファテがすでに44セーブを挙げており、松井裕はノンタイトルでのフィニッシュが濃厚。この歴史的な数字をタイトルの形で残したいとの投票記者の意向も働くはずだ。
野手陣ではペゲーロも候補。楽天が優勝した場合、票がかなり割れるはず。ソフトバンク・柳田の間隙を突いた受賞までありそうだ。
(成績は8月31日現在)
文=落合初春(おちあい・もとはる)