ダルビッシュ有(レンジャーズ)がトミー・ジョン手術を終え、リハビリを開始した。復帰には1年を要すると言われており、マウンドに登るのは来年になりそうだが、ファンにとってはまずはひと安心だろう。
珍しくなくなったトミー・ジョン手術。フランク・ジョーブ博士がトミー・ジョン(元ドジャースほか)に行なったヒジの再建手術にもとづいて、その名がついた。今では頻繁に行われるようになって、プロ野球関係では日米で800人以上の選手が受けているとされる。
日本の選手では60名ほどの選手が受けている。その歴史の始まりは三井雅晴(元ロッテ)で、次いで村田兆治が行った。村田は2年のブランクを経て復活。当時、日曜日に繰り返し先発し、連勝していったことで、『サンデー兆治』と形容された。その後、荒木大輔(元ヤクルトほか)、中西清起(元阪神)、桑田真澄(元巨人ほか)、赤堀元之(元近鉄)、藤井秀悟(元ヤクルトほか)、館山昌平(ヤクルト)、辻内崇伸(元巨人)、五十嵐亮太(ソフトバンク)。そして、脇谷亮太(西武)ら、投手だけではなく野手が手術する例もある。
メジャーに渡った選手も多く経験しており、大塚晶則(元パドレスほか)、田澤純一(レッドソックス)、松坂大輔(ソフトバンク)、和田毅(カブス)、藤川球児(レンジャーズ)。そして、今回、ダルビッシュも手術を受けることになってしまった。
トミー・ジョン手術を受けた選手たちのこれからの活躍を願って、術後も活躍した先人たちの成績を調べてみた。
村田兆治:1983年に手術
156勝127敗(1982年まで)
59勝50敗(1984年以降)
桑田真澄:1995年に手術
109勝85敗(1995年まで)
64勝56敗(1997年以降)※1998年最優秀勝率、2002年最優秀防御率獲得
館山昌平:2004年、2013年に手術
0勝3敗(2003年)
78勝52敗(2005〜2013年)※2009年に最多勝獲得
※2度目の手術以降、まだ1軍登板はなし