2月4日、東北楽天ゴールデンイーグルスは、前カンザスシティ・ロイヤルズのジョニー・ゴームズ外野手と、契約合意したと発表した。
メジャー通算162本のパワーヒッターで、近年は不振ながら前年までメジャーで活躍していたバリバリのメジャーリーガーだ。
近年、メジャーで実績を残した大物選手のNPB参戦は珍しい事ではなくなってきている。その彼等の日本での成績はいかなるものだったのか? 彼らの成績を検証することで、ゴームズの今シーズンの活躍を占ってみたい。
ここ数年で、メジャーから来た1番の大物といえば、2013年から14年シーズンにかけて楽天でプレーしたアンドリュー・ジョーンズで間違いないだろう。
ジョーンズ、フランコのような有能選手もいれば、当然その逆も存在する。
ブラッド・ペニーは、最多勝挙げた実績を引っさげ、2012年にソフトバンクに入団。多いに期待をされたが謎の肩痛を訴え、わずか3イニングで帰国。診断では、異常は見当たらなかったが、ごり押しで退団となった。
帰国後、自身のツイッターで、「アメリカに帰れて最高」などと発言したことで、ソフトバンクファンのみならず、日本の野球ファンを敵に回したのは記憶に新しい。
MLB通算
349試合/121勝110敗/防御率4.29
NPB通算
1試合/0勝1敗/防御率10.80
その他にも、メジャーで4度の首位打者を獲得したビル・マドロック(ロッテ)も不本意な成績に終わっている。
日本での知名度抜群であったケビン・ユーキリス(楽天)も、出場わずか21試合で退団。無断で帰ったMVP男ケビン・ミッチェル(ダイエー)、阪神ファンには聞くだけでも辛い、神のお告げで帰国したマイク・グリーンウェル(阪神)など、そうそうたるメンバーが顔を連ねる。
ゴームズは、上記の選手達と比べると実績面でやや劣る。またメジャーでは対左用のスペシャリストとしての役割で活躍していたため、穴は多い選手であることも否めない。
しかしゴームズは、チームを鼓舞して盛り上げるキャプテンシーには定評がある。自身のキャリアで、2度のワールドチャンピオン、地区優勝も数多く経験した優勝請負人だ。
前年最下位に苦しんだ楽天にはうってつけの好漢とも言えるだろう。そんなゴームズが、ジョーンズ、フランコのように成功するのか? はたまた後者のようになってしまうのか? 注目せずにはいられない。
文=井上智博(いのうえ・ともひろ)