山中大輝 やまなか・だいき
明豊2年/左翼手
右投右打・170p80s
昨秋はエース投手兼4番打者として県制覇に貢献。時折130キロ台後半を叩く力強いストレートで押しまくる強気の投球で、九州大会ベスト8の原動力となった。しかし、今春にエースの前田剛が復帰したことで、左翼手としての出場が主となり、今夏の大分大会も全試合で4番・左翼手として出場している。
高校入学以降は同期入学した大庭樹也の素材ばかりがクローズアップされてきたが、今夏の大分大会を通じて打棒で輝きを放ったのは4番の山中だった。準決勝・柳ヶ浦戦の先制2点タイムリーや、逆風をモノともせずに左翼席中段に突き刺した日田林工戦での本塁打など「ここぞの場面」で発揮する勝負強さが、一段と研ぎ澄まされた感もある。
第60回センバツで初出場初優勝を果たした宇和島東の遊撃手を父に持つ血統の良さも、大舞台で発揮するパフォーマンスの一因か。甲子園以降、投手でいくのか野手でいくのか。この点を含めて、目が離せない選手になってきた。
藤本穂高 ふじもと・ほだか
福岡第一2年/遊撃手
右投右打・170p65s
福岡第一の素材型プロ注目左腕・平塚貴伎をチェックしようと訪れた福岡南部の2回戦で、恐るべき才能に出くわした。同じ福岡第一の1番を打つ遊撃手・藤本穂高である。170センチ65キロと体のサイズに恵まれているわけではないが、とにかくスペックを覆す、打席での力強さに口が開きっぱなしになってしまった。
この試合、藤本は大牟田延命球場の左翼場外に消える特大弾を放っているのだが、前の打席で右中間に放った二塁打にしても、打球の速さが他の選手とは明らかに違う。ムチムチと張り裂けそうなユニフォームのパンツを見てわかるように、下半身の充実ぶりがなせる業か。また、外角球をファウルで交わしながら、相手の失投を呼び込み、これをひと振りで仕留めるといったアプローチも見事。
守備に関してはまだまだ2年生らしい粗さも残るが、身長、体重とも実数値よりも大きく見えるプレー姿はなかなかに鮮烈。藤本の姿が、いまだに脳裏から離れない。
☆その他の評価上昇選手☆
森下暢仁 もりした・まさと
大分商3年/投手
右投右打・181p72s
◎決勝敗退も文句なしの投球内容。最速タイの148キロ記録