【宮崎・投手編】ドラフト関連度B
甲斐、冨安の“両翼”が君臨
筆頭はやはり左腕・甲斐翼(宮崎日大)だ。188センチ78キロという素晴らしいスペックを備え、あの武田翔太(ソフトバンク)が「自分よりも上だ」と絶賛した球筋。ヒジを故障したことで“抜く”投球術も覚え、5月の招待試合では最速120キロながらも報徳学園を5回無失点に抑えた。
体重の乗った140キロ前後のストレートに鋭角に逃げていくスライダーで、秋、春と宮崎連覇の原動力となったのが右腕・冨安翼(日章学園)。野手としての素質も備え、野球選手としてのトータル能力は非常に高い。
小泉正太(高鍋)のストレートは手元でのキレを感じさせる。スライダー、カーブといった変化球も含め制球力に長け、春の大阪遠征で精神的にも一皮剥けた。
台湾から野球留学している寥乙忠(日南学園)のポテンシャルは宮崎日大・甲斐にも劣らない。186センチ87キロと十分すぎる体躯から放たれるストレートは、球速表示以上に重さの伝わる剛球だ。カーブ、スライダー、チェンジアップの精度も上昇しているが、もう少し制球力がほしい。
同じ日南学園の長浜祐弥も185センチ83キロの長身右腕で、角度のあるストレートを豪快に投げ下ろしてくる。また、体重80キロをいっぱいに乗せた川上大輔(都城泉ヶ丘)の球質も重い。
山崎大珠(鵬翔)は170センチにも満たない小さな左腕だが、右打者の懐を鋭く突くストレートとカーブ、チェンジアップを交えた緩急自在の投球が魅力。引っかけさせる変化球を軸に巧みな投球術を展開する山下星也(都城東)も、はまれば恐い存在となる。
【注目選手】甲斐翼(宮崎日大)