球春到来。
2月1日のキャンプインと共に、2016年シーズンの幕が開けたプロ野球。そこで2月の特集では、キャンプで奮闘している選手にスポットを当てていく。
第1回はルーキー編。早くも1軍メンバー入りを果たした選手や、1軍での活躍が期待される選手を紹介していこう。今キャンプでの注目度を元に、ランキング形式で発表していきたい。
東北楽天ゴールデンイーグルス
高卒の野手ながら、ドラフト1位という球団の高評価もあり、早くも1軍の切符を掴んだオコエ瑠偉。新人合同自主トレでも毎日のように様子が伝えられ、話題性という面では既に1軍クラスだったが、改めて実力を証明する機会を得た。
また現時点の楽天外野陣で、レギュラーと言えるのは、ライトの松井稼頭央のみ。それだけに順調なら開幕1軍はおろか、開幕スタメンまで考えられる。当の本人もアピールする気満々なので、3月25日に球団史上初のサプライズが起こる可能性は十分だ。
千葉ロッテマリーンズ
平沢もオコエと同様に、高卒野手ながら1軍に抜擢。ロッテとしては、2003年の西岡剛(現阪神)以来の快挙ということで、球団の期待が目に見えるようである。
北海道日本ハムファイターズ
規格外の二刀流・大谷翔平や、堅実外国人のルイス・メンドーサなどがひしめく日本ハム投手陣の中で、泣きどころだったのが左の先発不足。それを補うためにドラフト指名された上原健太が、球団の思惑通り、しっかりと1軍キャンプに帯同した。
広島・広陵高から明治大を経てのプロ入り。チームには似たルートを辿った有原航平(広陵高→早稲田大を経てのドラフト1位)がおり、昨年の新人王を獲得している。利き腕は違えど、調整方法などは大いに参考になるはず。アリゾナでの約2週間が有意義なものになることを祈りたい。
オリックス・バファローズ
正遊撃手・安達了一の突然の体調不良による離脱で、キャンプメンバーの再編を余儀なくされたオリックス。そこで代役として白羽の矢が立ったのが、ドラフト3位の大城滉二だ。
かつては長嶋茂雄氏(元巨人)や大沢啓二氏(元南海ほか)を輩出した名門・立教大出身。最近はプロ入りする選手がめっきりと減ってしまった立大だが、そんな中で受けたドラフト指名なだけに、風向きを変える活躍をしてほしい。名門の安打記録を更新した実力を秘める大城なら、きっとできるはずである。
埼玉西武ライオンズ
「サプライズはない」という田辺監督のコメント通り、ルーキーが全員2軍からのスタートとなった西武。大卒ドラ1という肩書から、本来なら1軍にいるべき多和田も、右肩のケガ明けであるため無理はさせない方針をとった。
しかし自主トレの終盤に、8カ月ぶりのプルペン投球を行ったところ、関係者から賞賛の嵐。比較対象として涌井秀章(ロッテ)や藤川球児(阪神)の名前が挙がるなど、背番号「18」を受け継いだことが伊達ではないことを証明した。
後半戦を目処に1軍を目指すとのことだが、ここ2年の西武のドラ1は同じように後半戦デビューで目覚ましい活躍をしていることから、ゲンが良いとも言える。
福岡ソフトバンクホークス
昨年に続き、ルーキーの1軍抜擢はなかったソフトバンクだが、厚い選手層や3軍まである育成環境から当然と言えば当然。他球団なら即戦力の呼び声もあった、ドラ1の?橋とて、例外ではない。
ポテンシャルは疑いようがないので、それをじっくりと伸ばせる環境に身を置けるのは、本人とっても非常にメリットがあるだろう。早ければ来年か再来年には、背番号「47」が1軍のマウンドで躍動しているはずだ。
ルーキーだろうがベテランだろうが、実力がモノを言うのがプロ野球の世界。1軍のキャンプに参加した選手は、ぜひとも監督やコーチに直接アピールして、開幕1軍やレギュラーを目指してもらいたい。また2軍からスタートの選手も、近い将来巡ってくるであろうチャンスを、しっかり掴んでほしい。
ファンは君たちの活躍を、心から待っている!
文=森田真悟(もりた・しんご)