昨季メジャー57登板と最速164キロの実績を引っさげ来日した新守護神候補のカミネロ(巨人)。「速球派の新外国人」といえば、この時期は130キロ台を連発してファンを不安にさせるものだが、カミネロは肩の仕上がりが早く、2月11日、12日の紅白戦では2日続けて154キロをマークした。
“ノーコン”疑惑もあったが、ストライクは入るレベルであることも判明し、評価はうなぎのぼり。早めの調整も外国人枠争いの厳しさを知っての上。フルスロットルで開幕1軍を狙っている。
筆者がチェックしたメジャー時代のハイライト映像通りの投球ができれば、日本では「敵なし」のはず。オープン戦では徹底的に待球攻めに合いそうだが、それをかいくぐる投球術にも注目したい。
2015年はメジャーで106試合に出場、11本塁打をかっ飛ばしたものの、左膝のケガで昨年6月からは浪人生活を送っていたゲレーロ(中日)。
コンディションが不安視されていたが、キャンプインに向けて万全の調整を行ってきており、シート打撃でホームランを連発すると、12日の練習試合(韓国・ハンファ戦)でも特大ホームラン2発の大暴れ。ネット上の目が肥えたファンたちからも「化け物だ」「日本に来てはいけないレベル」と感嘆の声が上がっている。
去年の新助っ人の話題はビシエド(中日)一色だったが、今年はゲレーロ一色の開幕前になりそうだ。
中日では新守護神候補のロンドンも絶好調スタート。メジャー実績はなく、「自称」163キロを怪しむ声もあったが、初日から151キロを記録すると、第2クールで154キロを叩き出した。暖かくなればもっとスピードが出ること間違いなし。「自称」が現実味を帯びてきた。
その上、質も違う。フリー打撃でポンポンと150キロ台を投げるが、ブルペンでの投球はわずか10球程度。この肩のでき上がりの早さは首脳陣から重宝されるタイプだ。
外国人枠争いが過熱する中日だが、当落線上から頭ひとつ抜け出した様相。あとはオープン戦で結果を残すだけだ。
文=落合初春(おちあい・もとはる)