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12球団の「代打1番手」選手誰だ? 一打に賭ける男たちの2016年を振り返る


「バッター○○に代わりまして〜」

 代打の登場は球場が沸く瞬間のひとつだ。2016年、各チームの代打陣はどんな成績を残したのだろうか?

 最も出場機会の多かった「代打1番手」の選手をそれぞれまとめてみた。

セ・リーグ各球団の「代打1番手」成績


 セ・リーグ各球団で最も代打での出場機会が多かった選手と、その成績は以下の通り。

■広島カープ
小窪哲也:代打出場45試合
打率.154(39打数6安打)1本塁打/5打点/6四死球/出塁率.267

■読売ジャイアンツ
堂上剛裕:代打出場39試合
打率.147(34打数5安打)/1本塁打/5打点/5四死球/出塁率.256

■横浜DeNAベイスターズ
下園辰哉:代打出場60試合
打率.260(50打数13安打)/1本塁打/11打点/9四死球/出塁率.367

■阪神タイガース
狩野恵輔:代打出場55試合
打率.208(48打数10安打)/2本塁打/12打点/ 6四死球/出塁率.291

■東京ヤクルトスワローズ
飯原誉士:代打出場55試合
打率.240(50打数12安打)/1本塁打/6打点/5四死球/出塁率.309

■中日ドラゴンズ
藤井淳志:代打出場48試合
打率.300(40打数12安打)/0本塁打/7打点/5四死球/出塁率.362

 セ・リーグでは早いイニングで投手へ代打を送るケースもあるためか、意外にも代打1番手は平凡な成績。2、3番手が代打の切り札になることが多いが、上記の面々ももう30代。彼らの代打成績次第でチームの層の厚みが生まれるはずだ。

 代打陣の薄さで最も悔しい思いをしたのは巨人か。堂上剛裕のほかに脇谷亮太、相川亮二などのベテランも控えていたが、切り札といえる存在はなし。高橋由伸監督の抜けた穴を埋められないという予想が当たってしまった。今オフの大補強のあおりを受けて、スタメンから溢れた選手から切り札は現れるのか?

パ・リーグ各球団の「代打1番手」成績


■北海道日本ハムファイターズ
矢野謙次:代打出場34試合
打率.179(28打数5安打)/1本塁打/8打点/5四死球/出塁率.294

■福岡ソフトバンクホークス
吉村裕基:代打出場32試合
打率.179(28打数5安打)/2本塁打/8打点/4四死球/出塁率.281

■千葉ロッテマリーンズ
井口資仁:代打出場41試合
打率.300(30打数9安打)/1本塁打/12打点/8四死球/出塁率.415

■埼玉西武ライオンズ
上本達之:代打出場57試合
打率.275(51打数14安打)/0本塁打/8打点/5四死球/出塁率.333

■東北楽天ゴールデンイーグルス
枡田慎太郎:代打出場37試合
打率.379(29打数11安打)/1本塁打/6打点/8四死球/出塁率.514

■オリックス・バファローズ
小島脩平:代打出場20試合
打率.150(20打数3安打)/0本塁打/2打点/0四死球 /出塁率.150

 DH制のないパ・リーグでは1番手が代打の切り札といっても過言ではない。そのなかで、さすがの成績を残したのは井口資仁(ロッテ)と枡田慎太郎(楽天)。特に枡田は出塁率5割超と非常に優秀。終盤戦では心強い「代打の神様」となる。

 一方、これといった切り札がいなかったのはオリックス。ケガ人続出でスタメンすら固まらなかった時期もあったが、昨オフ、竹原直隆を自由契約にした不安が的中した。

 その竹原を獲得した西武では、意外にも竹原ではなく上本達之が代打出場数のトップ。36歳のベテランが一気に代打戦線に名乗りを上げた。


文=落合初春(おちあい・もとはる)

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