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スターマン、キララ、荒波は三角関係!? DB.スターマンフォトブック『よこはまの星になる!』遂に発売!

待ち人、やっと来たる!

 当初の予定から約4カ月遅れて、ようやく日の目を見る時がやって来た。5月22日、横浜DeNAベイスターズの公式マスコット・DB.スターマン、初めてのオフィシャルフォトブック『よこはまの星になる!』が遂に発売されたのだ。

 以前もこの連載で取り上げたオフィシャルフォトブック。無事に発売日を迎えるまでにどんな紆余曲折があったのか、いま一度振り返っておこう。

 最初に、このフォトブックの予定発売日となっていたのは今年1月末のこと。ところが、1月を過ぎ、キャンプ開幕を迎えても一向に発売される気配はなく、amazonでの予定日もいつの間にか「3月15日発売」に延期されていた。

 そして、その3月15日が近づくと、今後は「3月23日発売予定」とまたまた延期に。以降、発売日が近づけばまた後ろに日程をズラし……という流れが延々と繰り返され、気がつけば公式戦の幕は開け、桜も散り、グリエルも去っていった。

 この間、20勝一番乗り、球団51年ぶりの7カード連続勝ち越し、新守護神・山?康晃がリーグ新記録となる9連続セーブを達成。そして、キヨシも連日“舌好調”と快進撃が続いたDeNA。まるでその祝辞のようなタイミングで、スターマンフォトブックの発売日を迎えた。

スターマンとキララのデート企画はどこへ!?


 では一体、何が理由で発売延期が繰り返されたのか? 当然ながらその理由は公開されていない。だからこそ、本の中身を吟味して背景を探ってみたくなる。

 目次をめくると、〈プロフィール〉、〈はたらく!スターマン〉、〈選手に直撃!「スターマンとの関係、教えてください」〉、〈スターマンの「選手 誰だかわかるかな?」クイズ〉、〈横浜スタジアムの遊び方〉、〈スターマン4コマ劇場〉の6項目が並ぶ。

 気になるのは、横浜市内5カ所でロケを刊行し、13ページものボリュームを費やした〈スターマン・キララの横浜デート〜「理想と現実」編〜〉が、目次ページに記載されていないことだ。まさか、キララ側からのNGで揉めたのか?……なんて邪推をしたくなってしまう。

▲キララ(右奥)に対するスターマンの片思いが成就する日はやってくるのだろうか?
 また、急遽退団が決まったグリエルがらみのコンテンツがあったのでは? という推理も可能だ。だが、無事に発売されたことを良しとして、不躾な探索はこの辺でやめておきたい。何を差し置いても、企画満載の本書を楽しむべきだろう。

荒波翔とスターマンの関係性とは……


 顔も星型、背番号も「☆(1スター)」と星づくめのスターマン。実は肉球も星型だったことが判明する〈プロフィール〉や、写真満載の〈はたらく!スターマン〉もファンであれば間違いなく楽しいコンテンツだ。

 ただ、最も注目すべきは〈選手に直撃!「スターマンとの関係、教えてください」〉における荒波翔、筒香嘉智、井納翔一のインタビューページだ。普段、プレーや私生活に関してコメントすることはあっても、「マスコット」をテーマに選手の考えが読める機会はほとんどない。

 特に筒香は、過去に中畑監督から「飛べ、スターマン!」と揶揄されながらノックを浴びたことがあるなど、因縁浅からぬ関係性だ。実際のところ、筒香はスターマンにどんな印象を抱いているのかを知ることができる、絶好のチャンスといえる。

 そして、スターマン最大の理解者・荒波翔のインタビューからは、なぜ、フォトブックが発売されるほどスターマンが人気者なのかを知ることができる。一部、引用してみよう。

荒波「マスコット界の主役になってほしいですよね。かわいらしさはもうしっかりあるので、あとはどう印象づけるか。でも複雑な動きとか、あまり素早い動きができるようになるとかわいさが半減しそうだな……。変な言い方ですけど、あんまり何もできないところがかわいいというか」

 スターマン最大の理解者はチームの中にいることがよくわかるやり取りだ。他にも、スターマンとキララの恋の行方を荒波が邪魔するエピソードも紹介されるなど、荒波とスターマンの関係性は濃密にも程がある。

 ひょっとしてキララのコンテンツを目次から外した張本人は、荒波だったんじゃないだろうか!?

◆DB.スターマン オフィシャルフォトブック『よこはまの星になる!』1,080円(サイゾー)



■ライター・プロフィール
オグマナオト/1977年生まれ、福島県出身。広告会社勤務の後、フリーライターに転身。「エキレビ!」、「AllAbout News Dig」では野球関連本やスポーツ漫画の書評などスポーツネタを中心に執筆中。『木田優夫のプロ野球選手迷鑑』(新紀元社)では構成を、『漫画・うんちくプロ野球』(メディアファクトリー新書)では監修とコラム執筆を担当している。近著に『福島のおきて』(泰文堂)。Twitterアカウントは@oguman1977(https://twitter.com/oguman1977)

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