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GWは1日丸ごと東都大学野球三昧! 神宮球場で1日4試合開催する「戦国東都」の見どころはココ!

★東都1部2部が同日開催! 対戦カードは?

 ゴールデンウィークまっただ中の5月3日(予定)から、東都大学野球リーグは1部2部の4試合を神宮球場で開催する。
※第1試合は9時開始予定。2部の2試合を先に実施し、第3試合(14時開始予定)と第4試合(16時30分開始予定)に1部の試合を行う。

 まず2部は東京農業大vs.国士舘大、青山学院大vs.立正大。青山学院大、立正大はともに開幕から勝ち点を落としておらず、立正大は開幕4連勝と勝率の差で優位に立つ。この直接対決が優勝争いの行方に大きく影響を与えることは間違いない。

 1部が日本大vs.東洋大、中央大vs.國學院大という対戦カードになっている。東洋大、國學院大がともに2カードを終えて4勝1敗・勝ち点2と幸先のいいスタートを切った。一方、それぞれの対戦相手である日本大、中央大はともに勝ち点0のまま、このカードを迎えることになる。
★1部優勝に向けて、石倉&山下の登板に注目!

 昨年秋、エース・原樹理(現ヤクルト)の熱投で1部へと戻ってきた東洋大。大黒柱が抜け、リーグ戦経験のある投手陣が少なく不安視されていた部分も大きかったが、投手陣が形になっていることで好調をキープできている。

 やはりエースの誕生は非常に大きい。“エース”とは石倉嵩也(4年・帝京高)。昨年に登板はなく、リーグ戦初先発となる開幕戦では立ち上がりこそ失点を重ねたが以降は立て直し、3失点完投で初勝利をマーク。その後も2試合に先発して完封を含む3勝を挙げている。

▲東洋大・石倉嵩也は最終学年に満開の花を咲かせたい

 2戦目の先発を固定できないことに少しの不安は否めないが、試合を重ねる中で「終盤にはこの男がいる」という安心感をもたらす投手が出てきた。それが山下雅善(1年・東邦高)だ。捕手を務める西川元気(3年・浦和学院高)が開幕前、期待している投手として数名挙げた中にルーキーながら山下の名前もあった。

 初登板は開幕カードの2戦目。6点ビハインドの場面ながら、打撃がいい専修大相手に投げっぷりよく2回を1安打無失点に抑えた。翌日の試合は1点リードの場面でマウンドに上がり、無失点。乱打戦となった翌週の中央大2回戦では、味方の逆転を呼び込む好投を見せるなど、3試合に登板して未だに無失点を継続している。

▲ルーキーながら堂々たる姿を見せつける東洋大・山下

 リーグ5連覇や全日本連覇の偉業を成し遂げたチームのような打撃のチームというイメージも復活しつつある現在の東洋大。1試合平均5.8得点も投手陣を助けている。
★相性のよくない中央大と対戦する國學院大のキーマンは?

 國學院大は4季連続で勝ち点を奪えていない中央大が相手となる。

 チーム打率トップは岡部祐太(4年・旭川大高)。内野手として入学するも、外野に転向してリーグ戦に出場していた。だが今年からは再び三塁手に戻っている。3失策はリーグワーストで気になるところではあるが、好守も連発している。何よりアグレッシブな姿勢が光り、見ているものを楽しませる雰囲気まで持ち合わせている選手だ。これまではシーズン序盤は打撃好調も、徐々に失速することがあったのでこの状態をキープしていきたい。

▲走攻守で勝利に導く國學院大・岡部祐太

 また昨年春に首位打者に輝き、秋は惜しくも2位ながら素晴らしい成績を残した山崎剛(3年・日章学園高)からも目が離せない。実はリーグ戦前、前年に個人としてはほぼ最高と言えるほどの結果を残したことがかえって「不安だ」とこぼしていた。相手からのマークが厳しくなっていることも相まって、打率.250と数字を落としてしまっている。素晴らしい成績だったといえども、昨秋、目指していた20安打に1本届かなかった。達成しえなかった目標をモチベーションに日々を重ねてほしい。

▲國學院大・山崎剛は今年もリーグを沸かせる存在になるか

 また開幕4番に名を連ねた平川真大(4年・静岡高)は7打数無安打で、翌カードでは打順を下げるもノーヒット。無安打のままスタメンから外れてしまった。昨秋もまさかの0安打でシーズンを終えただけに、早く1本ヒットが出れば精神的に楽になるだろう。

 中央大に対して、國學院大は実に2年、勝ち切れていないだけに苦手意識を持つ選手も増えているかもしれない。ただこれはシーズン前半に当たっていただけに、事情も変わって来る。また、開幕4連敗となってしまった中央大は最下位回避のためには“絶対に負けられない戦い”となり、互いにとって重要な意味を持つものになるだろう。

 國學院大、東洋大はともに今週に3カード目の試合が組まれており(國學院大は専修大〈勝ち点1〉と、東洋大は亜細亜大〈勝ち点1〉と対戦する)、ひとまずこちらでの戦いで結果を残して翌週につなげたい。勝ち点を3に伸ばすチームは現れるのか。はたまた勝ち点2で4チームが並ぶのか。リーグ戦は折り返しを迎えた。
(成績は4月25日現在)


文=山田沙希子(やまだ・さきこ)
東京都出身。早い時期から東都大学リーグの魅力にハマり、大学生時は平日の多くは神宮球場または神宮第二球場に通い詰めた、三度の飯より東都大学リーグが好きなライター。多くの東都プレイヤーの取材を通して、さらに東都愛は加速中。イベント「TOHKEN〜東都大学リーグ野球観戦研究会〜」でも活躍。

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