「ごぶさた順」にまとめた、12球団の「最後に日本一になった年」と当時の監督、MVP選手は以下の通りだ。
■広島東洋カープ
32年間ごぶさた
1984年:古葉竹識監督/MVP:長嶋清幸
■阪神タイガース
31年間ごぶさた
1985年:吉田義男監督/MVP:バース
■オリックス・バファローズ
20年間ごぶさた
1996年:仰木彬監督/MVP:ニール
■横浜DeNAベイスターズ
18年間ごぶさた
1998年(横浜ベイスターズ):権藤博監督/MVP:鈴木尚典
■東京ヤクルトスワローズ
15年間ごぶさた
2001年:若松勉監督/MVP:古田敦也
■中日ドラゴンズ
9年間ごぶさた
2007年:落合博満監督/NVP:中村紀洋
■埼玉西武ライオンズ
8年間ごぶさた
2008年:渡辺久信監督/MVP:岸孝之
■千葉ロッテマリーンズ
6年間ごぶさた
2010年:西村徳文監督/MVP:今江敏晃
■読売ジャイアンツ
4年間ごぶさた
2012年:原辰徳監督/MVP:内海哲也
■東北楽天ゴールデンイーグルス
3年間ごぶさた
2013年:星野仙一監督/MVP:美馬学
■福岡ソフトバンクホークス
1年間ごぶさた
2015年:工藤公康監督/MVP:李大浩
■北海道日本ハムファイターズ
2016年:栗山英樹監督/MVP:レアード
年代別に並べてみると、巨人以外のセ・リーグ球団が軒並みごぶさたで、オリックス以外のパ・リーグ球団が比較的バランスよく優勝している印象を受ける。
最近のセ・パ交流戦では、西高東低ならぬ「パ高セ低」などといわれているが、日本シリーズの舞台においてもパ・リーグが優位に戦っていることがわかる。
日本一のごぶさたランキングでみると5番目に新しい年にあたる2010年に、リーグ3位からの「史上最大の下克上」で優勝したロッテ。
ロッテは2005年にもリーグ2位から日本一になっている。しかもこの年のルールは「プレーオフ(当時の制度名)で勝ち上がった球団がペナントレース優勝」という規定だったため、ロッテのリーグ制覇は2005年以来という形になる。
しかし現行ルールである「年間勝率1位=優勝」の図式に当てはめてみると、ロッテの年間勝率1位は何と42年前の1974年までさかのぼらなければならない。
(当時は前後期のプレーオフ制度を採用。ロッテは後期優勝からプレーオフを勝ち上がり、年間勝率も1位)
もちろんルールに則った上での優勝なのだから、あの年の優勝がどうこうという話ではない。ただ一ついえるのは、ロッテという球団が短期決戦に強い、競馬の脚質でいうところの恐るべき「スプリンター」だということだ。
文=サトウタカシ (さとう・たかし)