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《日本シリーズ・助っ人列伝》レアードだけじゃない! 日本シリーズでMVPを獲得した助っ人たち


 激闘が続いた日本シリーズ。日本ハムが4勝2敗で広島を下し、見事に日本一に輝いた。

 日本シリーズのMVPは3本塁打をかっ飛ばしたレアード。お決まりの「すしポーズ」で北の大地を熱く沸かせた。

 今シリーズは助っ人の大活躍が目立った。これまでの日本シリーズを振り返ってみると、レアードのように大活躍した助っ人がぞろぞろ出てくる。歴代の日本シリーズMVPを獲得した助っ人を一覧してみよう。

宮本敏雄(1961年・巨人)


 宮本敏雄はエンディの愛称で親しまれた日系選手。大舞台に強く、オールスターゲームで2度のMVPに輝いているほか、1961年の日本シリーズでも大爆発。22打数9安打7打点でシリーズ首位打者となり、うち2本の逆転タイムリーでMVPに選出された。


ジョー・スタンカ(1964年・南海)


 常勝・南海を支え、NPB通算100勝を挙げたスタンカ。1964年の日本シリーズは圧巻で第1戦、第3戦、第6戦、第7戦となんと4度先発。うち、3戦で完封勝利という快投を見せ、日本シリーズMVPに輝いた。


ジム・ライトル(1980年・広島)


 強打、強肩、ヒゲ、メガネ。外国人助っ人に求められる実力とキャラクターを持ち備え、広島の黄金期を支えたライトルも日本シリーズで力を見せつけた。近鉄の主戦投手・井本隆をカモにして、3本塁打。「ジムさん」と呼ばれた優しき男は、大歓声の広島市民球場で胴上げされた。

ランディ・バース(1985年・阪神)


 この年、三冠王を獲り伝説となった男・バースは、日本シリーズでも伝説を作った。第1戦から3試合にかけて連続ホームラン。苦手な守備でも好守を連発し、対戦相手の西武・広岡達朗監督は「あの怪物にはアメリカに帰ってもらいたい」と舌を巻いた。


オレステス・デストラーデ(1990年・西武=写真)


 16打数6安打8打点の大活躍。初戦は初回に槇原寛己から先制3ラン。第2戦は斎藤雅樹から3回に3ランを放ち、第3戦では初回に桑田真澄から先制2点タイムリー。巨人の三本柱を粉砕した。


トーマス・オマリー(1995年・ヤクルト)


 阪神からヤクルトに移籍した1995年、シーズン、オールスターゲーム、日本シリーズのすべてでMVPを獲得。助っ人としては史上唯一のMVP三冠を達成した。日本シリーズでは4番に座り、厳戒マークのなか、17打数10安打2本塁打7打点。


トロイ・ニール(1996年・オリックス)


 17打数3安打、打率.176と全体的には奮わぬ成績だったが、その3安打すべてが勝利に結びつく2点タイムリー。驚異的な集中力でチャンスをものにした。


文=落合初春(おちあい・もとはる)

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